感染症

猫エイズとはどんな病気?症状や治療法や寿命は?人間にもうつるの?

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「猫もエイズになるの?」

「猫のエイズってどういう病気?治るの?」

「猫のエイズって人間にもうつる?」

なんて疑問はありませんか?

ある日突然、愛猫が「エイズです。」といわれたらとてもびっくりすると思います。
猫エイズは完治させることができないので確かに怖い病気なのですが、しっかりした知識と温かいケアをしてあげることで症状を発症せず、長く一緒にいることが十分可能な病気です。
不安な気持ちを少しでも和らげることができるようエイズについての疑問にすべてお答えしようと思います!

猫エイズとは

猫免疫不全ウイルス(Feline Immunodeficiency virus :FIV)による感染症のことです。
このFIVというウイルスは猫の体内に侵入してくる病原菌やウイルスなどをやっつける「T細胞」というリンパ球を攻撃し、やがて減少、消失させてしまうことで免疫を低下させ、様々な感染症にかかりやすい状態となります。
この症状が人間のエイズの症状と似ていることから、猫エイズや猫免疫不全症候群と呼ばれています。

猫白血病との混合感染

免疫力を下げる猫白血病ウイルスとの混合感染が認められることもあります。
2つ同時に感染していると、より免疫力は下がりやすくなり様々な合併症が起こりやすくなり、死亡率が高くなるとされています。

猫エイズウイルスの種類

猫エイズウイルスはエンベロープという脂質の膜によって覆われていて、このエンベロープにつく糖たんぱく質の遺伝子構造の違いによりA~Fまでの6つのタイプに分類されています。
この6つのウイルスのことをそれぞれサブタイプと呼びます。
全国的にみるとサブタイプBが60~70%、サブタイプAが20~30%、サブタイプDが10~20%、サブタイプCが若干の割合で存在しています。
日本では地域によって主流のタイプが異なりますが、北海道ではタイプA、関東~関西がタイプB、九州ではタイプDが多くみられます。
少し難しい話になりますが、後から出てくるワクチンの話で必要な情報になりますので、今はさらっと目を通しておいてください。

どうやって感染するのか?

ウイルスは感染した猫の血液中や脳脊髄液、唾液に存在しており、主に猫同士のケンカの咬傷により唾液を介して感染します。
ウイルス自体は猫の体外では非常に不安定で、室温で数時間しか感染力は持続せず、太陽光線、熱などで容易に感染力を失います。
くしゃみなどを介して感染する「空気感染」はおこりません。
また、交尾やグルーミング、同じ水を飲むことでも感染しますが、けんかで感染する確率よりははるかに低く、ほとんどしないとされています。
もう一つの感染経路としては、母子感染があります。
エイズウイルスに感染した母猫から生まれた子猫は、生まれながらにして感染していることがあります。

感染率

野良猫や屋外にでる猫と完全室内飼いのネコを比較すると圧倒的に屋外に出るネコに感染していることが多く、野良猫では約10~12%が感染しているといわれています。
また、メス猫よりもオス猫のほうがの2倍以上感染数が多いと報告されています。
オス猫に多い理由としては、未去勢のオスは縄張り意識が強く、屋外でけんかをする確率が圧倒的に多いからです。

人間にはうつるのか?

FIVはヒトのエイズウイルスと同属のウイルスではあるのですが、猫固有のウイルスで、猫以外の動物には感染しません。
逆に人間のエイズウイルスが猫に感染することもありません。

多頭飼いにおける猫エイズの注意点

新しい猫を迎える時には、合流させる前に猫エイズの検査も含め、必ず動物病院で健康診断を受けるようにしましょう。
猫エイズの場合、感染してから陽性反応が出るまでに約3ヶ月かかりますから、少なくともその間は元々飼っていた猫と生活空間を分け、別室もしくは専用のケージで飼うようにしたほうがよいでしょう。
もし猫エイズに感染している猫を迎える場合は、そのまま感染している猫をケージ飼いにするとか、別々の部屋で生活させるなどして、猫同士がけんかをする環境を防ぐことが大切です。
家の環境的に別に生活するのが難しい場合、エイズウイルスは他の伝染病と異なり、感染力が弱く、水やグルーミングなどの唾液を介して感染してしまうという心配はまずありません。
したがって、けんかにならないように去勢を必ずするなどの対処を行うことで、感染の確率は減らすことはできます。
ただし、絶対はないので、可能であれば部屋を分けてあげた方が良いでしょう。

検査方法

病院内ですぐに結果の出る検査キットを用いて、血液検査により抗体価を調べることで感染の有無を検査できます。
より正確な診断を得る方法としては、PCR(polymerase chain reaction)の検査があります。
PCRとは、ウイルスの遺伝子を何百倍、何万倍にも増やして、直接ウイルスの存在を調べる検査です。

検査キットの問題点

病院内で抗体を調べる検査方法では、ウイルスに対する抗体があるかないかを検査することで感染の有無を判断します。
しかし、ここで問題があります。
2008年より猫エイズに対するワクチンが日本でも発売されたのです。
すると、検査によって陽性が出た場合この抗体の存在がワクチンを接種していることによる反応か、感染していることによる反応かを見分けることができなくなってしまったのです。
例えば、なんらかの機会にエイズワクチンを接種していた野良猫を保護して検査をした際「陽性」が出た場合、実際は感染していなかったとしても、感染していると誤認識されてしまう事があるのです。
そこで登場したのが実際のウイルスを調べることができるPCR検査です。
このPCR検査は子猫の検査にも有用で、子猫にもし抗体があった場合、感染した母猫が持っていた抗体が子猫に一時的に移行した抗体(移行抗体)によるものなのか、実際の感染かを判別することができるのです。
ただ、PCRの検査では結果が出るまでに1~2カ月かかること、値段が高いことなどもあって、一般的に行われる検査ではありません。

検査の適切な時期

成猫では、猫エイズウイルスに感染してから抗体ができるまで2~3ヶ月かかります。
他の猫と喧嘩するなどして感染が疑われる場合には、感染したと思われる時から3ヶ月経過した後に検査することが望ましいとされています。
また、生後2ヶ月ぐらいの子猫は、エイズウイルスの抗体が陽性であっても、それがエイズウイルスに感染しているためなのか、親からの移行抗体によるものか判断することができません。
移行抗体の確実に消失する生後6ヶ月齢以降、できれば8ヶ月齢以降に再検査を行います。
もし、どうしても早い時期に感染の有無を知りたい場合はPCR検査を行います。

検査後の陰転(いんてん)

通常は、一度抗体が陽性になってしまうと陰性になること(感染がなくなること)はありませんが、ごくまれに、抗体が弱陽性になる猫がいます。
このような抗体は長続きしないため、再検査をすると陰性になることがあります。
これを「陰転(いんてん)」といいます。
また、感染初期にインターフェロンを使うことで陰転するケースも報告されています。

どの検査をしたらいいのか?

抗体を調べる検査キットで「陰性」がでれば間違いなくその猫はエイズウイルスに感染していないと言い切れます。
「陽性」が出た場合は本当に感染しているのか、ワクチンの抗体なのかを鑑別するためにPCR検査に出す。という2ステップが必要になるという事です。
感染直後で抗体価が上昇していない場合には陽性が出ないこともありますので、感染を疑う猫で抗体診断キット「陰性」の猫にもお勧めします。
感染母猫から生れた子猫、ワクチン歴がある母猫から生れた子猫では抗体検査は「陽性」が出てしまいますのでPCR抗原検査が有効です。
日本ではまだまだワクチンの普及率が低く、ワクチンによる抗体の可能性は非常に低いとは思いますが、PCR検査を行わなければ確定はできないのです。
エイズに感染している猫にワクチンを接種しても問題ないとは言われていますが、感染している猫にワクチンを打つのは意味がありません。
本来はワクチンを接種する前に感染の有無を検査してから「陰性」の場合接種するので、「陰性」の場合は何の問題もないのですが、「陽性」が出てしまった場合、もしワクチンによる抗体なのであれば継続してワクチンを打つ必要が出てきますし、感染ならワクチンを打つ必要がなくなるので、やや状況が複雑になっています。
PCR検査は時間もお金もかかる検査なので、もし「陽性」が出てしまった場合はどのように対応するのかよく獣医師と相談してくださいね。

症状

病期は以下の5つのステージに分かれます。
猫エイズに感染するということと、猫エイズを発症するということは別であるということをしっかり理解しておきましょう。
猫エイズウイルスに感染したからといって、すぐに猫エイズを発症するわけではありません。

1. 急性期(感染後2週以降に見られ、1~2ヶ月持続)

発熱、リンパ節腫大、下痢、白血球減少症などが現れますが、これといった特徴的な症状ではなく、はっきりしないことも多くあります。
次第に無症状になってしまいます。
幼弱で抵抗力の弱い猫や、既往症(なにか他に重大な病気にかかっている)を持っている猫以外でこの時期に死亡することはほぼ有りません。
猫同士でけんかした後、風邪のような症状が現れた場合はよく観察しておくことが重要です。

2. 無症状(キャリア)期(4~5年、場合によっては10年以上持続)

急性期の症状が消失し、症状がなにも現れず、健康な猫と変わらない時期です。
無症状であってもウイルスの感染は続いており、抗体やウイルス検査は「陽性」です。
このようにウイルスに感染していても症状がないにもかかわらず、ウイルスを排出し続けている状態の猫を「保菌状態=キャリア」と呼びます。
ウイルス増殖は続いていますから、症状がなくても他の猫への感染源になります。
その後、進行するかどうかは猫の生活環境や健康状態に左右されることが多く、後天性免疫不全症候群(エイズ)を発症することなく寿命を全うする猫もいます。

なぜ感染しているのに症状がでないのか?

発熱などの症状は身体が免疫システムを発動させてウイルスと戦い、体外に排除しようとするためにおこる症状です。
急性期を過ぎると、FIVウイルスはリンパ球の中に潜んで眠りにつきます。
すると、体内にいるウイルスを見失うため、免疫システムが作動する必要がなくなり症状が治ったかのように元気になります。

3. 持続性全身性リンパ節腫大(2~4ヶ月)

全身のリンパ節の腫脹がみられますが、見逃されることも多くあります。

4. AIDS(エイズ)関連症候群

全身のリンパ節腫脹の他、数々の慢性の病気(口内炎、呼吸器・消化管・皮膚疾患)が起こります。
特徴的なのが発症例の約半数に認められる口内炎で、歯肉や歯周組織が赤く腫れあがり、激しい炎症や細菌の二次感染が起こり、歯肉や舌に潰瘍ができたり、口臭や粘液性のよだれを垂らすようになります。
症状がひどくなると、痛みから食事が取りにくくなります。
最初のうちは痛い部分に食べ物が触れないよう、顔を傾けるなどして食事をしたり、涙を流しながらたべたり、突然ギャーと叫び出したり、両手で口をこするような動作をすることもあります。
症状が進むにつれて一切食事が取れないという状態にまで進行してしまうこともあります。
通常1年程続きますが、長期間この状態のまま生存する猫もいます
その都度適切な治療を行うことでまだ症状を抑えることが可能な時期で、この段階まではFIVウイルスに感染はしていてもエイズは発症していないという状態です。

5. 後天性免疫不全症候群(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)=エイズ発症期

この段階に突入してはじめてエイズが発症します。
免疫力が重度に低下するために様々な感染症に感染します。
呼吸器感染、口内炎、皮膚や耳の感染などです。
その他には激しい体重減少、嘔吐や下痢などもみられます。
またダニや回虫の寄生や、真菌の感染も併発し、猫伝染性腹膜炎(FIP)も感染しやすいと言われています。
これらの症状がだんだんと悪化し、肺炎、膿胸、悪性腫瘍、その他、さまざまな臓器に重い障害が引起されるようになります。
おおむね感染から死亡までの平均期間は5~10年とされており、エイズが発症すると、余命1~2ヶ月と言われています。

治療

猫エイズは一度感染してしまうと、ウイルス自体を殺す薬はありません。
残念ながら現段階では完治を望むことができず、症状に対する対症療法が行われます。
その時々の症状に合わせて、インターフェロン療法や抗生物質、ステロイド、非ステロイド性消炎鎮痛剤などを投与します。
でも、がっかりすることはありません。
適切な治療を受けさせることができれば、無症状キャリア期のまま長期経過することもできますし、場合によっては天寿を全うすることも十分に可能です。

急性期の治療

この時期の症状自体はそれほど激しいものではなく、気付くと治癒してしまったかのようにみえる「無症状キャリア期」に移行してしまうため、初期の段階でウイルス感染に気づき、積極的に治療を受けさせるという飼い主は多くありません。
しかし、実際には、抗生物質やインターフェロンを早期に投与して治療を進めることができれば、体の防御反応が高まり、感染を消失させること(陰転)も可能だとされています。
けんかをして帰ってきたのがわかっていたり、少しでも怪しい症状に気がついたら、できるだけ早く診断し、積極的な治療を行うことが望まれます。

無症状キャリア期の治療

「無症状キャリア期」というのは、急性期に見られた症状がいったん消失してしまいます。
しかし、この間にもウイルスは猫の体内で静かにリンパ球を破壊し、病気を進行させています。
この時期の治療の進め方がエイズ発症までの期間を大きく左右することになります。
無症状の期間をいかに引き延ばすことができるかで、寿命は大きく変わります。
具体的には、猫の免疫力をいかに高めるかにかかっていると言っても過言ではありません。
ストレスは免疫力を低下させる原因になります。
できるだけストレスを与えないようにして栄養状態を良好に保ち、抵抗力の維持につとめて発症を遅らせるようにします。
いわゆるリンパ球の中で眠っているエイズウイルスを刺激しないような平穏な生活をさせることで、ウイルスが再び起きて活動的になるのをできるかぎり防ぐのです。
また、猫エイズにしばしばみられる厄介な口内炎は、悪化させないことが肝心です。

猫エイズ発症期の治療

エイズを発症すると、リンパ節の腫れや体重減少、慢性鼻炎、慢性皮膚炎、慢性腸炎、貧血など、さまざまな症状がみられるようになります。
特にその約半数に認められるのが口腔内の疾患です。
歯肉や歯周組織などに激しい炎症や細菌感染(口内炎)がみられ、食事をする時に痛がるなどの症状がみられるようになります。
これらの症状に対する治療はあくまでも対症療法ですから、症状の軽減と二次感染の治療に限られてしまいますが、少しでも苦痛を取り除き快適に暮らせるように、積極的に症状にあった適切な治療を受けさせてあげましょう。

口内炎の治療

猫エイズの感染している口内炎や歯肉炎は非常に治りにくく、根治を望むことはできません。
根本的な治療方法がないため、その時々の症状にみあった抗生物質や抗炎症薬などの投与、ステロイドやインターフェロンなどによる対症療法が治療の主流となります。
猫エイズの口内炎はかなり重症ですので、ステロイドの投薬が一番効果的です。
ただしその治療効果は一過性のもので、一定期間が過ぎると再び同じような痛みが現われてきます。
痛みがぶり返すたびにステロイドを投与していると、投与量が増えたり、長期連用につながることから副作用が懸念されるようになります。
糖尿病やステロイド性腎症や、肝臓障害など、さまざまな副作用を引起す危険性があります。
ただ、食べたいのに口が痛くて食べることができないという状況は猫にとっても飼い主にとっても非常に辛いものですので、どうしてもステロイドを使わざる負えない事が多いのが実情です。
よく状態を観察し、他の薬やサプリメントを併用したり、食事に工夫する等して上手に口内炎をコントロールしてあげることが大切です。

参照:猫の口内炎の原因や症状は?治療方法や費用はどうなの?

食事管理

口内炎がひどい時には、流動食に近いもので、なおかつ高カロリーのものが良く、固いドライフードよりも柔らかい缶詰が適しています。
口の中に入れればなんとか食べられる状態なら、普段食べているものをふやかしたり、細かく切り刻んであげたり、つぶしてあげてもいいでしょう。
水分を少し多くすれば、より食べやすい柔らかさになります。
食べられないと、どんどん体力が落ち、さらに免疫力は低下しますし、貧血なども改善しません。
体力が落ちるのを防ぐ必要があるので、療養食にこだわらずにある程度自分が好きなものを食べさせても大丈夫です。
痛みから自力では食べなくなってしまった場合は強制的にでも口に入れて食べさせる必要があります。

どのような療養食があるのか?

ヒルズ 療法食 プリスクリプション・ダイエット a/d 156g缶 犬猫用療法食

高カロリー・高脂肪の管理栄養食です。
ペースト状になっているので、そのまま食べさせることができますが、少し柔らかくふやかしてシリンジであげることもできます。

ロイヤルカナン 療法食 退院サポート ウェット 缶 犬猫用 195g×12個

消化性の高い原材料を使用しており、少量でも充分なカロリーが摂取できるようになっています。
かなり柔らかいペーストなので、シリンジやチューブなどでも与えることができます。

・ウォルサム 高栄養・免疫サポート

病気のネコや妊娠・授乳期、成長期のネコのための高栄養な流動食です。
エイズでやせがちなネコの体力維持にも効果的です。
パウダータイプなので、流動食として使用したり他の食事に混ぜてあげることができます。

ニュートリカル犬用 120.5g

ゼリー状になった完全栄養食です。少量で一日の栄養がとれるので、与えやすい食事です。
高カロリーの食事は少量ずつ与えるようにしないと、下痢をしてしまうことがありますので猫の様子を見ながら与えるようにしてください。

インターフェロン

インターフェロンとは?

ウイルス感染した際、ウイルスの増殖を抑えるために体内で作られるタンパク質の一種です。
抗ウイルス作用、抗腫瘍作用、免疫増強作用があります。
ウイルスが増殖しすぎて、体内で作られているインターフェロンでは足りなくなった場合に、身体の外からインターフェロンを注射することで、ウイルスの増殖を抑えることができます。
免疫機能が活発化し、ホメオスターシス(機能を常に正常に保つ働き)が補強されれば、生体の防御力が増強しますから、猫エイズが発症しないように働きかけることができるというわけです。
ただし、症状が出現してからでは、ホメオスターシスの補強が困難となり、有効なインターフェロン療法は難しくなりますので、ウイルスに対するインターフェロンの投与は初期、あるいは予防的に投与されることが有効であるとされています。
症状が進めば進むほど効果は低くなります。
猫に投与するインターフェロンは、元々は猫カリシウイルス感染症(猫の風邪)の治療薬として開発されたものです。
現在では、エイズの他にも、猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)、猫白血病ウイルス感染症(FeLV)、猫伝染性腹膜炎(FIP)などの他、悪性腫瘍、歯肉炎、口内炎、腎不全などの治療に幅広く使われています。
ただ、治療効果についてはまだ未知数であることから、カリシウイルス症以外のインターフェロンの過剰投与については疑問視する獣医師もいますので、かかりつけの動物病院の獣医師とよく相談をしてからの投与をお勧めします。

費用

インターフェロン注射は費用が高額で1回¥3,000くらいかかります。

副作用

嘔吐、軽度の白血球、血小板及び赤血球数の減少がみられることがあります。
投与終了後3~6時間で発熱することがあり、まれに40℃以上の高熱や激しい嘔吐等があらわれることがあります。
薬物に対するアレルギー反応として、アナフィラキシーショック(虚脱、尿失禁、流涎、呼吸困難等)が起こることがあります。
まれに興奮、よだれ、ねむけ、沈うつ等がみられます。

予防

外に出さない

この病気は接触感染のみで感染するので、エイズウイルスに感染した猫と接触させないことが一番の予防になります。
日本の外猫の猫エイズ感染率は10%を超えているため、外に出ると感染のリスクはかなり高くなります。
もし、自分の家の猫が感染してしまったとしても、それ以降は絶対に外へ出さないようにしましょう。
たとえ無症状の時期であってもウイルスは体の中に潜んでいるので、その子が感染源となり他の猫と接触することにより、病気が広がっていく可能性があるからです。

オス猫の去勢手術

オス猫の感染率が高いのは強い縄張意識があるからです。
発情期に激しいケンカをして感染することが多いので室内飼いの徹底が一番の予防ですが、それが難しい場合は、感染の被害をさらに拡げないためには、ケンカなどによってウイルスが広がらないよう、去勢手術を行う方が良いでしょう。
しかし、去勢手術をした後も家の中と外とを自由に往き来していれば、感染の可能性はゼロにはなりません。

エイズワクチンについて

エイズウイルスのみを予防する単体ワクチン「フェロバックスFIV」があります。
2008年に発売され、2012年に販売中止になりましたが2013年にまた再販されています。
このワクチンが賛否両論、3種や5種などのワクチンのようにすべての獣医師がお勧めしているワクチンというわけではありません。
エイズウイルスを予防できるワクチンなんて、画期的だと思われると思いますが、なぜなのでしょうか?
ワクチンについてからその理由まで全部お話しします。

投与方法

初年度、8週齢以上の猫に、2~3週間隔で3回皮下注射し、その後の追加接種は1年以上の間隔を空けてから行います。
他のワクチンとの同時投与はできません。
他のワクチンを投与している場合は生ワクチンにあっては4週間以上、不活化ワクチンにあっては1週間以上の間隔をあける必要があります。
また、注射後他のワクチンを投与する場合は、1週間以上の間隔をあける必要があります。

エイズワクチンの問題点

接種しても100%感染を防ぐことはできず、約70%の感染防除率と言われています。
その内訳としてはサブタイプAとDに対して70%以上、サブタイプBに対してはきちんとした報告がされていない事です。
日本では、前述したとおり、タイプBが一番多いのですが、国内で販売されているFIVワクチンにはAとDのサブタイプのワクチンが入っているものの、タイプBは入っていないのです。
異なるタイプにも免疫防御が働くと言われていますが、他のワクチンほどの効果は見込めないと言われています。
他にも、ワクチンを打つと抗体価が陽性になってしまう。
初年度は3回打つ必要がある。
などの問題点があります。

ワクチンの副作用

悪性度の高い繊維肉腫である「ワクチン関連肉腫」が報告されています。
確率は1/1000~1/10000ですが、ワクチン接種回数の高い猫ほど発生の危険性が増加するとされています。
発熱、疼痛、元気・食欲の不振、下痢又は嘔吐等が認められる場合があります。
過敏体質の猫では、まれにアレルギー反応として、顔面腫脹(ムーンフェイス)、掻痒、じんま疹やアナフィラキシーショック(虚脱、貧血、血圧低下、呼吸速迫、呼吸困難、体温低下、流涎、ふるえ、けいれん、尿失禁等)が起こることがあります。

ワクチンは打った方が良いのか?

ワクチンには、接種したほうが良いとされる「コアワクチン」と、必要に応じて接種する「ノンコアワクチン」があり、猫エイズワクチンは「ノンコアワクチン」に分類されます。
室内飼いを徹底している猫の場合、感染している猫と咬み合いのケンカでもしない限り、猫エイズに感染する可能性はかなり低いといえます。
それよりもむしろ、ワクチンを接種したことによって生じる副作用の方が懸念されます。
完全に室内外を徹底している場合は接種の必要性は無いといえます。
もちろん、外に出る場合や、万が一にも逃亡してしまった時のことを考えて少しでも感染リスクを下げたい場合は接種する場合もあります。
実際にはエイズワクチンの普及は非常に低く、打たないと判断する飼い主さんが多いようです。

最後に

一度エイズが発症してしまうと、そこからは非常に辛い症状が出てしまいます。
もし元々感染していない猫であれば外に出さないだけで猫エイズにかかる可能性は限りなくゼロになりますし、エイズに関してはワクチンの副作用におびえる必要もなくなります。
外に出れば他の病気に感染したり事故に合ったりすることもあり、百害あって一利なしです!
室内から外に出さないことをぜひ徹底してください!
しかし、猫エイズに感染していることがわかっても、あきらめてはいけません。
猫エイズに感染していると診断されてから、安楽死も含め、およそ一年以内に死亡する猫は約20%で、それ以降については、感染している猫と感染していない猫との生存率に大きな差は見られないという、研究報告もあります。
ストレスのない環境を整え、その時期に応じた適切な治療を行っていけば、延命をはかることは十分に可能ですし、エイズを発症しないまま天寿を全うすることも十分にできます。
実際、野良猫の場合は別ですが、しっかりケアされている飼い猫の場合は発症せずに経過することの方が多いのです。
エイズに感染しているからといって飼育を放棄したりせず、感染していない猫以上に気を配ってあげれば、長く一緒にいることができますよ。
定期的に病院で健康診断をし、大切にケアをしてあげてくださいね。





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