泌尿器の症状

猫の尿の色から分かる病気。赤い、茶色い、オレンジ、透明の場合は?

投稿日:2016年10月18日 更新日:

「猫の尿がいつもと違う…」

「猫の尿が赤いんだけど何が原因?」

「猫の尿が茶色いんだけど病気の可能性はある?」

なんて思ってはいませんか?

猫の場合外でトイレを済ませてしまったり、固まる猫砂で尿の色のチェックをするのは難しいことが多いのですが、最近では尿の色の変化に気付く飼い主さんが増えてきました。
正常の猫の尿の色は濃い黄色ですが、あれ?いつもと色が違うな?と感じた時どんな病気を疑うべきなのかお話ししたいと思います。

赤い色の尿

尿の中に赤血球そのものが混ざっている状態で「血尿」と呼びます。
尿を作り、排出する腎臓・尿管・膀胱・尿道といった泌尿器の経路に問題があります。
出血の状態によっては、尿が全体的に赤いものから血の塊が少しだけ混ざっているもの、色も薄赤色から濃い赤色まで様々です。

膀胱炎

膀胱に炎症がおこる病気です。
細菌や真菌などの感染症や尿結晶などで膀胱の粘膜が傷つくことでおこります。
以前は細菌感染が主だと思われていましたが現在では原因が特定できないことも多く、急激な環境の変化などのストレスも大きく関係しているといわれています。
何度もトイレに出入りするにもかかわらず、尿は少量ずつしか出ません。
いつもと違うにおいがすることもあります。

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尿路結石

腎臓から尿管、膀胱、尿道のどこかにマグネシウム、リン、カルシウムなどのミネラル成分の塊である結晶や結石が作られておこります。
実際に石のような見た目で膀胱や尿道などを傷つけるために出血してしまいます。
結石は数ミリのものから数センチの塊、見た目もツルツルやイボイボなど様々です。
何度もトイレに出入りしたり、トイレに行く回数のわりに少ししか出ない、トイレから動かない、排尿時に痛みを感じて鳴きわめいたり、トイレ以外の場所で粗相をしてしまうこともあります。
オス猫の場合ペニス付近を気にしてペロペロとなめる行動が増えることもあります。
猫が元々水をあまり飲まず濃度の濃い尿をすることや、食べているフードの種類や生活習慣、体質によって結石ができやすくなります。
オス猫の場合は尿道が細く結石が詰まりやすく、完全に尿が出なくなる「尿閉」という状態になると腎臓に負担がかかり命に関わってくるので注意が必要です。

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外傷

交通事故や高所からの落下など体の外からの傷によって腎臓や膀胱からの出血がおこります。

その他

猫ではまれですが腫瘍などの可能性もあります。

茶色い尿

赤血球が壊れて「溶血」がおこると茶色い尿が出ます。
厳密には「血尿」とは違い「血色素尿」といいます。
赤血球の数が減るので同時に貧血を起こします。
貧血の症状でぐったりし、食欲がなくなったりします。

玉ねぎ中毒

玉ねぎを食べると「溶血」がおこります。
玉ねぎや長ねぎは有名ですが実はニンニク・ニラ・らっきょうを食べても起こります。
食べた量が多い少ないに関わらず発症することがあります。

寄生虫・ヘモプラズマなど赤血球に付着する病原体

赤血球に寄生し破壊することで「溶血」を起こします。
病原体を持っているダニによる吸血や、猫同士のけんかによる咬傷、母子感染などが考えられますがはっきりとした原因は未だ不明です。
ネコ白血病ウイルスやネコ免疫不全ウイルスの感染が大きな要因になっていると考えられています。

免疫介在性

体内に侵入してきた異物を攻撃するはずの免疫が何らかの原因によって自分の赤血球を攻撃してしまうことで起こります。

薬の誤飲

人の風邪薬、ワルファリン(抗凝固剤)などの誤飲によって「溶血」が引き起こされることがあります。

濃い黄色・オレンジ色の尿

ビリルビンという本来尿中に存在しない胆汁色素が尿の中に大量に排出されている状態です。
ビリルビンは赤血球の中のヘモグロビンという物質が肝臓中で処理されてできる色素で黄疸の元になります。
なので、この.状態の場合体は「黄疸」の状態にあります。

肝臓や胆道系の病気

細菌やウイルス感染、炎症、免疫異常、腫瘍や脂肪肝、肝不全、肝硬変など様々な要因があります。
胆石や膵臓の炎症の波及によるものもあります。
尿だけでなく白目や口の中の粘膜も黄色くなります。
全身状態がぐったりし、食欲不振、嘔吐、よだれがおこります。
命にかかわる危険な状態ですので様子を見ずにすぐに病院に連れていく必要があります。

透明、薄い色の尿

尿にほとんど色がつかず透明に近い色になります。
これはいわゆる「薄い尿」を排出している状態です。

腎不全

生まれつきのものや尿路結石や感染、炎症などによっておこることもありますが、多くの原因は加齢に伴う腎臓の機能の低下によるものです。
腎臓の2/3ほどの機能が失われて初めて症状が現れるといわれており早期発見が難しいとされています。
尿の量や回数自体も増え、猫砂が固まりにくく感じるかもしれません。
尿のにおいもあまりしなくなり、水を飲む量も増えます。
腎不全が進行すると食欲の低下や嘔吐が見られたり、体重の減少、被毛がパサパサする脱水の症状があらわれます。
腎臓の機能は一度失われると元に戻すことはできないので、機能している残りの腎臓を悪化させないようにすることが治療になります。
負担の少ないフードに変更したり、水分をしっかりとらせる、必要に応じて点滴などの生涯にわたる治療が必要になります。

まとめ

尿の色が正常な黄色でない場合何らかの病気を抱えている可能性が高く、状態によっては命に関わる病気が潜んでいる可能性もあります。
異常を発見するためには日頃から尿の色をチェックすることが重要です。
そのために色のついていない猫砂を選んだり、尿がシートに落ちるタイプのトイレを使うなど、尿の色が分かりやすいような工夫をしたり、毎日朝晩と必ずトイレの掃除をし、日頃から正常な尿がどういった色なのかを知っておくことが重要です。
また、病気の際は尿の色の変化だけではなくお水をたくさん飲むようになった、何度もトイレにいくようになった、排尿時に鳴き叫ぶようになった、食べたものを吐いてしまう、逆に食欲がなくなったなどの症状が一緒におきることも多くみられます。
日頃から尿の色はもちろん、体の発する様々なサインを見逃さないように猫とのコミュニケーションを取り異常を早期発見することが大切です。

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