「猫が逆くしゃみの様なものをする…」
「逆くしゃみってどういう症状?」
「逆くしゃみか判断しづらいんだけど何か動画は無いのかな?」
なんてあなたは悩んでいませんか?
小型犬で時々見られる逆くしゃみ。
猫でも逆くしゃみのような仕草をすることがあるのですが、よくよく見てみると実は別の症状であったということがあります。
今回は逆くしゃみとは何かということ、猫には見られる逆くしゃみに似たような症状とは何かなど、動画を交えて解説したいと思います。
目次
逆くしゃみについて
まず逆くしゃみを初めて聞く方も多いと思いますので、逆くしゃみが何なのか見ていきましょう。
逆くしゃみとは?
犬が突然「豚が鼻を鳴らすような音を立てる」ような仕草をすることがあるのですが、それが「逆くしゃみ」もしくは「発作性呼吸」と呼ばれる生理的な反応です。
通常のくしゃみは、空気を吸い込んだ後に強い呼気を発する反射ですが、逆くしゃみの場合は、呼気を発することなく鼻から空気を急速に連続的に吸い込むため、豚のような「ブーブー、グーグー、ングング、フゴフゴ」といった音を立てます。
逆くしゃみを初めて見た方は「てんかんなどの発作ではないか?」「呼吸が苦しそう!窒息しないか心配」と思われる方も多い症状です。
実はこの逆くしゃみという症状がどういうメカニズムで見られているのか、原因はよく分かっていません。
⇒猫のてんかんとは?原因や症状、治療薬、対処についても解説【動画あり】
逆くしゃみはどんな犬に見られる?
逆くしゃみは小型犬や短頭犬種で見られやすいと言われています。
逆くしゃみをしやすい犬は小さい頃からするし、しない犬は全くしません。
全ての犬が必ずするという訳ではないため、中型犬や大型犬を飼っている方は逆くしゃみを知らないということも多いでしょう。
小さい頃から時々逆くしゃみをしている犬においては、この反応は生理的なものと考えられているため治療の必要はありませんが、高齢になってから突然やるようになった場合は、鼻や喉の病気の可能性がありますので注意した方がよいでしょう。
猫に逆くしゃみはあるの?
犬に逆くしゃみがあることは広く認識されていますが、どの医学の成書、文献を見ても猫に犬と同様な逆くしゃみが見られるという記載はありません。
現時点では、猫で犬の逆くしゃみに似た、呼吸が乱れるような行動があった場合、「犬と同じような逆くしゃみだから大丈夫だろう」と安易に判断しない方がよいと考えます。
実際に逆くしゃみを見てみよう!
それでは犬における逆くしゃみを実際に見て頂きましょう。
これが逆くしゃみかどうかを判断するポイントとしては、胸の動きを見て「吸気時」に起きているかどうかになります。
逆くしゃみはだいたい1分程度で自然に治まります。
よーくみると鼻を鳴らしているときに、胸が膨らんでいるのが分かります。
ですので、これが逆くしゃみなのか判断するような動画を撮るためには、犬の真正面からではなく横から撮ってもらうのがポイントになります。
猫の逆くしゃみと思われるような症状って?
犬の逆くしゃみを見て頂いたところで、猫でも似たような症状をすることがあるのですが、それは一体何なのか解説したいと思います。
これは猫の逆くしゃみ??
次の動画をご覧下さい。
タイトルは猫の逆くしゃみですが、これは本当に逆くしゃみでしょうか?
「フンッフンッ」と音がするときの胸の動きをよーく見てみると、吐き出している(呼気)時であることが分かりますので、残念ながらこれは逆くしゃみとは言えません。
では何かというと「咳」です。
猫の咳って見たことありますか?
咳をしている猫を見ても人間のそれとはあまりにも異なるため、飼い主の方が咳と認識していないということが非常に多くあります。
猫の咳を言葉で表現するなら、「伏せの姿勢で首を前に伸ばして舌を軽く出し、フンッフンッと息の漏れるような音がなる」となります。
そして咳のあとは「舌なめずりをして吐き出した痰(たん)を飲み込む」ような動作をします。
先ほどの動画をもう一度見て頂きましょう。
このような仕草を見て、皆様はどんな風にお感じになりますか?
猫の咳を初めて見た方は大抵、「時々呼吸困難のような発作がある」「息苦しそうにする時がある」「吐こうとしているのに吐けないようだ」と言われます。
また、猫の咳は口を大きく開けないため、「犬の逆くしゃみに似ている」と思われがちです。
猫の咳は我々人間からすると、かなり個性的ですね。
猫が咳をしていたらどうしたらよい?
もし動画と同じような症状があるなら、以下の点を観察しておきましょう。
・食事はしっかり食べているか
・咳の期間はいつから見られるようになっているのか
・咳は続いているのか、毎日あるか
・咳は1日何回あるのか
・咳は何分くらい続くのか
たまたま1回咳が見られた程度であれば様子を見てもいいですが、頻繁に確認されているようなら、一度動画を撮って動物病院を受診しレントゲン検査などを受けた方がよいでしょう。
もしどうしてもタイミング良く撮影出来ない場合は、「もしかしたら咳かも知れない」と言って症状の説明をしても良いと思います。
猫の咳と嘔吐、くしゃみとの違いは?
猫の咳を「嘔吐しようとしている」と間違われることもあります。
先ほどの咳の動画を見て頂くと、喉を伸ばしている点が確かに嘔吐に似ています。
しかし、嘔吐であれば必ず吐き出す前にお腹を数回凹ませて胃を押し上げるようにして、「ケコッケコッ」と独特の音を立て、喉を伸ばして口を大きくあけて胃の内容物を吐き出そうとします。
咳では息の漏れる音以外ほとんど大きな音は出ませんので、「ケコッケコッ」という音がなっていたら嘔吐と考えてよいでしょう。
ちなみに猫のくしゃみは人間に似ていますので、他の症状に間違われることは余りありませんが、言葉で表現しておくと「頭を左右に振るようにして、クシュンと軽く音を立てて、その後鼻の頭をペロペロと舐める」のがくしゃみになります。
猫の咳の原因は?
猫は水を飲んだ後に誤嚥を防ぐために咳込むことがしばしば見られますが、そのような原因がはっきりしない場合、喘息などの呼吸器の病気が起きている可能性が考えられます。
猫の喘息は呼吸器の病気の中でも診断される機会の多い病気ですので、解説したいと思います。
猫の喘息(ぜんそく)とは?
咳の原因としてよく見られる病気に喘息があります。
喘息とは、細菌やウイルスなどの感染症以外で起こる気管支の炎症のことです。
ホコリやタバコの煙などの有害刺激や、アレルギー反応が炎症の引き金になると考えられています。
また抗てんかん薬である臭化カリウムは犬では非常によく使用されていますが、猫では気管支炎を起こしやすいことが知られています。
猫の喘息の症状としては、発咳(はつがい)の他、呼吸困難、喘鳴(ぜいめい)と呼ばれる気道が閉塞してヒューヒューと音がなる症状などが見られます。
またくしゃみが頻繁にみられるケースや、重症例では呼吸困難やチアノーゼといった症状を伴うこともあります。
診断にはレントゲン検査が必要で、治療はステロイド剤の内服もしくは吸入を行います。
この投薬で症状が改善されることが喘息の特徴でもあります。
⇒猫の喘息の症状や原因って何?治療方法は?薬は何使うの?【動画あり】
⇒猫も喘息になる?症状や原因や治療方法を獣医師が解説【動画】
さいごに
猫の咳は我々人間の思っている咳とは全く異なるため、「えっこれが咳なの?」と動画を見て驚いた方も多いのではないでしょうか?
ただ一度見れば、猫が咳を実際している姿を見ても、てんかんかも知れないと慌てなくて済みますので、咳が出たときのチェックリストも合わせてこの記事で覚えておいて下さいね。
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