呼吸器の症状

猫の鼻づまりの解消法や対処法は何かある?原因や治療方法は何?

投稿日:2016年11月24日 更新日:

 

「猫が頻繁にくしゃみをしていて風邪をひいたかもしれない…」

「鼻がつまってから、猫の食欲が落ちている…」

こんな症状はありませんか?
猫が鼻づまりで辛そうにしていたら、飼い主の方は「なんとかスッキリさせてあげたい」と思いますよね。
今回はそんな猫の鼻づまりについて、原因となる病気や対処法について詳しく解説していきます。

猫の鼻について知ろう

まずは猫の鼻の構造や、猫が鼻づまりになるとどんな症状がでるのかをご説明します。

鼻の構造を知ろう

猫の鼻の中の構造について簡単にお話します。
鼻には真ん中に鼻中隔(びちゅうかく)と呼ばれる壁があり、これによって左右の鼻腔が分かれます。
鼻腔の中には鼻甲介(びこうかい)という出っ張りがあり、鼻の中は入り組んだ構造になっています。
なぜこのような構造をしているかというと、空気中のゴミを取り除いたり、吸気の湿度や温度の調整をしたりするには、表面積が大きい方が効率的だからです。

なぜ鼻はつまるの?

鼻炎など鼻の粘膜に異常がでると鼻甲介が腫れてしまい、空気の通り道が狭くなったり、鼻水が停滞しやすくなるため鼻づまりを引き起こします。
鼻がつまることは、病原体やアレルゲンをこれ以上侵入させないようにするための自己防衛機能としての役目をしています。

鼻づまりの症状とは?

鼻づまりの症状とは、鼻水が垂れたり、くしゃみ、いびきなどの症状が出ることで、原因となる病気によっては鼻血を引き起こすこともあります。
また、目で作られた涙は鼻涙管と呼ばれる管に押し込まれ鼻の奥に流れていくため、鼻づまりと同時に鼻涙管もつまると涙目になることがあります。
猫は口呼吸ができない動物であるため、鼻がつまると息苦しくなり、食欲や元気がなくなることも珍しくありません。

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猫の鼻づまりはどんな病気が原因?

では具体的にどんな病気が鼻づまりを引き起こすのかを見ていきましょう。

鼻炎、副鼻腔炎

猫の鼻腔の粘膜に炎症が起きることを鼻炎といい、鼻腔に隣接している副鼻腔まで炎症が及んでいる状態を副鼻腔炎といいます。

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症状

鼻炎や副鼻腔炎になると前述の鼻づまりの症状(涙目、鼻水、くしゃみやいびき)や、元気食欲の低下といった症状が表れます。
また発生頻度は多くはありませんが、クリプトコッカスやアスペルギルスなどの真菌感染では鼻の骨まで破壊するような深刻な炎症(肉芽腫性炎症)を起こすため、鼻血が見られることがあります。

原因

猫に見られる鼻炎・副鼻腔炎は、カリシウイルスやヘルペスウイルス(ウイルス性鼻気管炎)などによるウイルス感染症、細菌感染、クリプトコッカスやアスペルギルスといった真菌感染、アレルギーなど様々な原因で起こります。

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診断方法

似たような症状を起こす病気との鑑別診断のためには、CT検査や組織診、細菌および真菌培養検査を行います。

急性の場合の治療法

猫で一番多くみられる鼻炎の原因は、カリシウイルスやヘルペスウイルスによるもので、いわゆる「猫風邪」と呼ばれる病気です。
この場合は治療法としては、抗ウイルス効果の認められているインターフェロンの投与、ネブライジング(薬剤を霧状にして吸入する)、点鼻薬などの対症療法を行い、猫が自分の免疫で治していくのを助けていくことが基本になります。

慢性の場合の治療法

猫が数週間以上くしゃみや鼻水を出している場合には、慢性の副鼻腔炎が考えられます。
この病気は人でいう蓄膿症と同じ状態で、猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)や猫白血病ウイルスなどに感染していて免疫が低下していると慢性副鼻腔炎を発症しやすくなります。
根治的な治療法はなく、症状悪化時に抗生剤の投与などの対症療法を行うことでコントロールしていきます。

鼻腔内腫瘍

鼻炎の症状の見られたことのない高齢の猫で鼻づまりが持続する場合、鼻の中に腫瘍が出来ているかも知れません。

腫瘍の種類

猫の鼻の中に発生する腫瘍にはリンパ腫や扁平上皮癌、腺癌があり、発生頻度としてはリンパ腫が一番高く、高齢猫に多く見られます。

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症状

鼻の中に腫瘍ができると、鼻血やくしゃみ、鼻水、涙目、いびきなどの鼻づまりの症状が出るほか、鼻や頬が腫れたり目が飛び出してくるなどの顔面の変形もみられることがあります。
また、病状が進行すると鼻血による貧血や黒色便(メレナ)、食欲不振や元気の低下といった全身的な症状が表れたり、脳まで腫瘍が広がり痙攣などの神経症状が見られたりします。

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診断方法や治療方法

症状からは鼻炎なのか腫瘍なのかの鑑別はできず、またどんな腫瘍なのかを診断しないと治療方法を選択することができません。
診断には生検と呼ばれる細胞診や組織診、周囲への浸潤度合いを把握するためにCT検査が必要になります。
治療としては、腫瘍の種類や発生している場所、進行度によって選択肢は異なりますが、抗癌剤の投与や放射線治療、外科手術を検討します。

鼻咽頭ポリープ

鼻咽頭ポリープとは、猫の鼓膜の内側(中耳や耳管)から発生した炎症によるしこりで、耳の中(外耳道)や鼻やノドの奥(鼻咽頭)にまでそのしこりが大きくなることで様々な症状を引き起こしてしまう病気です。

症状

若齢の猫での発生が多い病気で、高齢猫の発生は稀です。
ポリープが鼻咽頭にある場合は、慢性的な鼻水やいびきのような呼吸が見られる他、重症なケースでは呼吸困難、フードを飲み込みづらそうにするなどの症状が出ます。
また外耳道の方向へポリープが広がっている場合は、「耳漏」といって耳の中に液体や血液が溜まったり、耳垢が多い、耳を掻く、頭を振るなどの症状が見られます。
また炎症が深刻化すると、前庭症状と呼ばれる「斜頚(頭が左右のどちらかに傾く)」、「眼振(目が左右もしくは上下に揺れている)」などの症状が出ることもあります。

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原因

はっきりとは解明されていませんが、若齢の猫での発生が多いことから先天的なものが原因と考えられています。

診断方法や治療方法

耳の中(外耳道)のしこりがあるかないか、耳鏡とよばれる機械で確認します。
また鼻咽頭のしこりは、麻酔をかけて口の中を覗いてみないとあるかわからないことがほとんどです。
基本的な治療は手術によってしこりを取り除くことになりますが、手術を行うには、どのような方法で手術を行うか事前にCT検査やMRI検査を行う必要があります。
そして摘出したしこりの病理組織検査を行うことで鼻咽頭ポリープと診断されます。

歯根膿瘍

鼻づまりは鼻の病気だけではなく、歯根膿瘍などの歯の病気から引き起こされることもあります。

原因は歯周病

歯周病とは、歯垢の中の細菌が毒素を出すことによって引き起される歯肉炎と、歯肉炎が悪化し歯周組織にも炎症を起こした歯周炎を総称したものです。
歯周病が悪化すると歯を支えている骨まで細菌が感染し、歯根膿瘍と言われる病態に陥ります。

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症状

歯根膿瘍になると、口臭が強い、よだれが多い、よだれに血が混じる、膿っぽい鼻水が出る、くしゃみが多い、くしゃみに血が混じる、口を触ると怒る、フードを食べづらそうに食べている、などの症状が出ます。
また固いものやおもちゃを噛んだりしただけで歯がグラグラしたり抜け落ちたりします。
そして猫の犬歯(いわゆる牙)に歯根膿瘍を作ると、上顎の骨が溶かされ鼻腔内まで炎症が広がってしまい、鼻づまりや鼻血、くしゃみが出るようになります。

診断方法、治療法

どの歯が原因で鼻づまりを起こしているかを確実に診断するためには、歯科用レントゲン検査やCT検査が必要になります。
抗生剤の内服で一時的に症状が軽減することがありますが、根本的な治療には全身麻酔下で歯石除去の他、抜歯が必要です。

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鼻づまりの解消法、対処法は?

急性鼻炎は自然に治ってしまうことが多いですが、猫によく見られる慢性副鼻腔炎はなかなかスッキリとしないことが多く猫も辛そうにしていることから、「何とかしてあげたい!」と思われる飼い主の方も多いと思います。
苦しんでいる猫を楽にしてあげるには動物病院で適切な治療を受けることが前提になりますが、ご自宅でも簡単にやれることを3つご紹介しましょう。

快適な湿度を保とう

空気の乾燥も慢性鼻炎の粘膜を刺激することがあります。
適度な湿度を保つために、特に冬場は加湿器を使用してみましょう。

鼻を塞いでいるカピカピを取ってあげる

鼻水が乾燥して固まり、鼻の穴を塞ぐと息苦しくなってしまいます。
猫は自分でそれをとることはできませんので、水で濡らしたガーゼやコットン、あれば清浄綿などで乾いた鼻水を湿らせてから、優しくキレイにしてあげましょう。
この時、アルコールを含んだ人間用のウェットティッシュは猫の皮膚に刺激が強いので、使用しないようにしましょう。
また嫌がると余計に息苦しくなるので、無理のない程度に少しずつ取ってあげるようにしましょう。

赤ちゃん用の鼻水吸引器は?

乳幼児は自分で鼻をかむことができないため、鼻づまりを解消するために鼻水吸引器を使うことがあり、それを猫に応用することもできます。
様々な製品が販売されており、だいたい1000円以下で売られていますが、あくまで人間用の製品になりますので、嫌がって暴れてしまうのであれば無理はしない方がよいでしょう。
「鼻づまりは鼻水が鼻の中に充満することで起こるのだから、鼻水を吸い取ってしまえば鼻は通るのではないか」と考えている方も多いと思いますが、実際は粘膜の腫れも鼻づまりの一因になります。
できれば飼っている猫に試してよいか、かかりつけの動物病院に相談していただくと安心ですよ。

猫の鼻づまりでよくある質問

鼻づまりの猫を飼っている方からよく聞かれるご質問を2つご紹介したいと思います。

鼻づまりで食欲のない時どうしたらよい?

人間もそうですが、鼻が詰まり嗅覚が落ちると味覚まで鈍く感じますよね。
猫も同様に食事の臭いで食欲がかき立てられますので、鼻づまりが酷くなると食欲が落ちます。
食事をとらない時間が長くなると、猫は「肝リピドーシス」と言われる肝臓病になることがありますので、いつもより少し美味しい餌をあげてもいいでしょう。
ウェットフードをあげているなら、電子レンジで少し温めてあげるとニオイが強くなるので、食欲を刺激することができます。
また鼻水が多いと脱水もしやすく、水分摂取もしづらいですので、ウェットフードは水分も摂取することができますので、おすすめです。

サプリメントの効果は?

ヘルペスウイルスは結膜炎や鼻水などの風邪症状を引き起こす、いわゆる「猫風邪」の体表的な原因ウイルスです。
猫のヘルペスウイルス性角結膜炎用に「L-リジン」というサプリメントがあり、これはヘルペスウイルスの増殖を阻害することで、風邪症状を軽減させるという効果が期待されています。
L-リジンは薬剤ではなくアミノ酸ですので、どんな猫でも安心して使えるというのが特徴で、現在「メニにゃん メニにゃんEye」などの沢山の製品が販売されていて、Amazonなどのネット通販でも購入できます。

では鼻炎にこのL-リジンが効果的かどうかというと、急性の風邪症状でヘルペスウイルスの感染による鼻炎であれば、有効である可能性があります。
ただ、前述の慢性副鼻腔炎を疑うような頑固な鼻炎の場合、ヘルペスウイルスが単独で悪さをして起こる病気ではないため、期待通りの効果は得られにくいです。
もちろん猫が無理せず内服できるのであれば、獣医師に相談の上試してみてもよいでしょう。

さいごに

猫の慢性鼻炎はなかなかスッキリと完治しない病気ですので、猫も飼い主の方も完璧を目指さず、うまくコントロールして付き合っていくことを目指しましょう。

関連記事になります。合わせてご覧ください。

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