寄生虫症

猫のシラミの駆除方法はどうしたらいいの?獣医師が徹底解説

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人間にシラミが感染するというのはご存知の方も多いかと思いますが、同じように、猫にもシラミは感染します。

シラミは、目を凝らしてみると肉眼でも、毛の根元付近にワサワサ動いているのが見えて、非常に気持ち悪いものです。

猫が痒がっていたり、フケが多く出ていたり、シラミのようなものを見つけた時、どのように対処したらいいか解説していきたいと思います。

猫に寄生するシラミとは?

ネコハジラミというシラミの1種が猫の毛に寄生しておこります。
ネコハジラミが猫の毛に寄生すると、吸血はせず、体の表面を歩き回って皮膚のクズや被毛を食べるため、軽度のかゆみ、発疹、フケなどの症状があらわれるようになります。
卵、幼虫、成虫のすべてがネコの体表で生活します。
しっかり駆除せずに放っておくと、どんどん卵を産んで増殖してしまうので、しっかり駆除しなくてはいけません。
シラミは人間の体毛から離れると7~72時間(条件により異なる)で餓死します。

猫のシラミは人間にも移るのか?

シラミには宿主特異性という性質があるので、猫のシラミが人に移ることはありません。
もちろん人のシラミが猫に移ることも、猫のシラミが犬に移ることもありません。
ちなみに、人に寄生するシラミは3種類あります。

コロモジラミ

人の下着や肌着などに寄生する寄生虫です。
通常の生活を送っていれば自然に駆除されますが、不衛生な環境ではずっと生存します。

アタマジラミ

人の頭だけに寄生して吸血することでかゆみを引き起こす寄生虫です。
タオルの共有やプールで移ることがあります。
しっかり駆除しないと何度も再発してしまいます。

ケジラミ

アポクリン汗腺のにおいを好むため、主に人の陰部や肛門周辺の陰毛に寄生します。
性感染症としても有名なこのケジラミは、主に性行為によって感染します。

ネコケジラミの症状

ネコハジラミが猫の皮膚に炎症を引き起こすため、発症するとかゆそうにして自分の体を搔きむしるようになります。
しきりに体を掻くことによって傷ができて皮膚炎を起こしたり、フケや脱毛がみられるようになることもあります。
疥癬の眠れないほどの強烈な痒みと比べると、ハジラミの寄生による痒みの程度はやや軽めです。

ネコハジラミに寄生される原因

感染している猫との接触によるものなので、放し飼いをしている猫や野良猫を引き取った場合によくこの病気がみられます。
接触したからといって必ず感染するというわけではありません。
通常の健康な猫の場合は、ほとんど、シラミに感染する事はありません。
しかし、子猫や老猫免、疫力が低下している猫の場合には、感染しやすいので注意が必要です。

ネコケジラミの診断

セロテープで、猫が掻いている場所付近のフケをペタペタして、くっついた物を顕微鏡検査にかけて虫自体を確認します。
多頭飼いをしている場合は、他の猫に感染が広がり、猫と猫を経由し合うことで再発を繰り返してしまうこともあります。
そのため1匹でもシラミに感染した場合は、一緒に飼っているすべての猫を検査するようにしましょう。

シラミの駆除方法

投薬治療

ネコハジラミは駆除剤で駆除することができます。
投薬治療で使用する駆除剤は成虫にしか効果がないため、ネコハジラミのライフサイクルに合わせて複数回投薬しなければいけません。
そのため、治療期間は1ヶ月〜3ヶ月ほどかかることもあります。
卵はしぶとく、なかなか完全な駆除には時間がかかり、再発も多いです。
飼い主さんの自己判断で治療をやめてしまった場合はすぐに再発することがあるので、獣医の指示に従って最後までしっかり治療しましょう。

フロントラインプラス

外部寄生虫のノミの成虫、ノミの幼虫、ノミの卵のふ化防止、マダニ、犬のシラミとハジラミ、猫のハジラミを駆除できます。
内部寄生虫を駆除することはできません。
シャンプーやお風呂、またトリミングを行った場合でも、毛や皮膚が乾いた後、すぐに投与が可能です。
妊娠中や授乳期、生後8週齢からの投与試験において安全性が確認されています。
本剤使用後2日間は、水浴あるいはシャンプーを控えることが望ましいです。
シラミの駆除でシラミが承認されているのはフロントラインプラスのみです。

レボリューション

レボリューションが駆除できる寄生虫は、外部寄生虫はノミの成虫、ノミの幼虫、ノミの卵、ミミヒゼンダニ。
内部寄生虫はミクロフィラリア、フィラリア幼虫、猫回虫、鉤虫です。
レボリューションの効果は約1か月間続きます。
シラミに対する駆除効果は記載されていませんが、医療品を日本で承認されていない効果を得るために使用することを「適応外使用」と言います。
レボリューションはマダニやシラミに対して承認はされていませんが、「適応外使用」でマダニやシラミにも効果があることが報告されています。
投与後2時間でシャンプーできます。
生後6週齢以上で使用可能です。

アドバンテージ

ノミ成虫の駆除と、ノミ卵のふ化阻害および幼虫の脱皮阻害によるノミ成虫に効果があります。
「適応外使用」ですが、シラミにも効果があります。
子猫は6週齢から使用できます。
投薬4日後からシャンプーが可能となり、少々の雨なら効果に影響はありません。

アドボケート

フィラリア(犬糸状虫)症の予防と、ノミ・猫回虫および猫鉤虫を駆除します。
さらにはミミヒゼンダニの駆除にも高い効果を発揮します。
「適応外使用」ですが、シラミ、ニキビダニにも効果があります。
使用後4日間はシャンプーを控えます。
子猫は生後9週齢以上かつ体重1kg以上から使用できます。

毛刈り

シラミは卵を毛に産み付けます。
この卵は、かなりがっつりと毛に接着していて、爪で強くしごかなければ取れないほどです。また、孵化した後の殻は、毛が生え変わるまで取れることなくついたままになります。
いくらシラミの成虫を駆除しても、この卵や殻は残ってしまうため、毛をカットしたり剃ったりするのが一番効果的です。
ネコハジラミが大量に増殖して猫の全身に潜んでしまっている場合にも、毛刈りは有効です。
シラミの卵は、毛の上半分に植え付けられますので、ツルツルに完全に剃るのではなく、丸刈りのようにちょっと毛の長さを残した状態でカットするぐらいで大丈夫です。
クシやシャンプーではなかなか難しいです。

シャンプー

☆佐藤製薬「シャレピンクリームシャンプー」

「ノミ取りシャンプー」ですが、シラミにも効果があります。
殺虫+シャンプー効果で、ペットについたノミ、シラミなどを駆除します。

使い方

全身にふりかけ、よく泡立てて摩擦してください。
クリーミィなシャンプーが皮膚や被毛をいためず、シラミとその卵に浸透します。
そのあと、ぬるま湯又は水でよく洗い流します。
洗い流したあとはよく水分をふき取って乾かしてください。

シラミ取り櫛

☆「ペットニットフリー」

シラミの卵を“ニット”といいます。
長く狭い幅のスクリュー歯が通常のノミ取り櫛では取れないノミやシラミをしっかりキャッチします。
コームの先は丸く、皮膚を傷つけない特殊加工で、猫に毒性のものは使わず、安全・安心な駆除法です。

使用方法

①シャンプー後、または清潔な被毛に使用します。
②普段使っているブラシで、地肌を傷つけぬようにもつれ等を丁寧に梳かします。
③被毛を小分けにして、片方の手で地肌を伸ばすようにし、ニットフリーで被毛の根元からすくうような感じで梳きます。
④梳く度にニットフリーの歯と歯の間に虫や卵が挟まっていないかどうか確かめ、挟まっていれば取り除いてください。
(※洗面器に少しの水を入れたものを用意して洗う、流水で流す、小さなブラシを使う、など)
⑤ご使用後はニットフリーをきれいにし、水分を取って保管してください。

ちょっとややこしいスポットオンタイプの滴下方法について

スポットオンタイプのシラミに対する効果はフロントラインプラス以外では承認されていないため、滴下間隔についても表記されていません。
いざ、シラミと診断されてフロントラインプラス以外を処方されると、疑問に思う方もいるかもしれません。
先ほど記載した駆除薬は、シラミに対して効果があることは確かですが、しっかりと承認されている薬を使いたい場合はフロントラインプラスを処方してもらいましょう。
フロントラインやフロントラインスプレーは承認されていませんので気を付けてください。
フロントラインプラス以外の駆除薬を処方された場合も、獣医師の経験や報告されている情報から処方していますので、処方されたとおりに使用することが大切です。
基本的なシラミの寄生状態であればノミやダニと同じく1か月に1回の投与で滴下するのが一般的です。
しかし、シラミのライフサイクルや寄生状況、再発の有無を考慮して、1週間に1回や2週間に1回滴下を指示する獣医師もいます。
スポットオンタイプの駆除薬は猫の体に悪影響を与える事はありませんので、短い間隔での投与でも害はありません。
自己判断せず、かかりつけの獣医師の指示に従うようにしてください。

猫をシラミから予防する方法

室内飼いにする

シラミみは環境中では長く生きられないので、感染している猫との接触が原因で発症することがほとんどです。
そのため、予防には感染している猫との接触を避けることがもっとも効果的です。
猫は体をすりよせてコミュニケーションをとることが多いため、放し飼いをしていると野良猫と接触することで感染する可能性が高くなってしまいます。

定期的に駆除剤を投与する

スポットタイプの駆除剤を定期的に投与することも予防につながります。
定期的に投与しても寄生することを予防するわけではありませんが、ネコハジラミの繁殖を防ぐことができます。

定期的にシャンプーする

多くの猫はシャンプーを嫌がりますが、ネコハジラミは水に弱いため定期的にシャンプーをすることで予防することができます。

免疫を低下させない

シラミは免疫力の低下した猫にのみ感染しますので、日頃から免疫力を低下させないようにすることが大切です。

卵の取り方

シラミで非常にやっかいなのが卵です。
毛にがっつりとくっついてるのでなかなか取れません。
シャンプーでもほとんど落ちてくれません。
シラミは、毛の上部半分に卵を産みつけますので、毛を刈ってしまうのが一番の対処法です。

環境中のシラミについて

シラミはノミと異なり、環境中では4~6日しか生きられません。
また、卵は、毛にがっちりくっついていますので、卵が単品で環境中に散ることはありません。
毛が抜けた際に一緒に2~3個の卵と落とします。
この卵を処理するために、しっかり掃除機をかけ、治療を開始した猫を隔離しておけば、環境中のシラミの再感染はほとんどありません。

さいごに

シラミがいた場合に注意したいのは多頭飼いの場合です。
人間に感染する事はありませんが、猫同士では感染しやすいので、フケが多いなと思ったり、白い粒が毛についているのを確認できた時点で、他の猫と接触しないように隔離をしましょう。
卵は2~3週間で孵化して成虫になります。
最低でも2回、多ければ3.4回駆虫すればシラミはいなくなります。
毛についた卵や、孵化した後の殻はしっかりと毛に接着していて容易には取れないので、毛がしっかり生え変わる3.4ヶ月は白い残骸は毛に残ったままです。
まれに、この殻を見て、まったくシラミが落ちていないと勘違いされる方がいますが、シラミはきちんと駆除されているので大丈夫です。
ただ、なんとなく見た目にも気持ち悪いので、ばっさりと刈ってしまう方がお勧めです。
子猫や野良猫を保護した場合に見つけるケースが多いと思いますので、しっかり全身チェックをしてもらってからご自宅に迎え入れるようにしましょう。





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