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猫のお腹が張る!妊娠?病気?考えられる原因を解説

投稿日:2016年10月19日 更新日:

 

「猫のお腹が張ってきたけど、単なる食べ過ぎ?」

「猫が何となく元気がないしお腹が張っている・・・もしかして妊娠?」

猫の様子の違いに気づくと飼い主の方は心配になりますよね。
今回は猫のお腹が張っていると病気を疑わなくてはいけないのかという疑問にお答えします。

生理的にお腹が張っている場合

病気ではなく、生理的にお腹が張る場合があります。

妊娠

飼っている猫が避妊手術をしてない比較的若い雌猫で、自宅に未去勢の雄を飼っていたり外出する習慣があるのであれば、お腹が張ってきた原因として妊娠の可能性があります。
猫の妊娠期間は約2ヵ月(63日)で、妊娠後1ヵ月程するとお腹や乳房の膨らみが目立ってきます。
猫に最近発情の徴候はあったでしょうか?
妊娠していないときの猫の乳首は米粒くらいで毛に覆われているため毛を書き分けてみないと見えませんが、乳首がしっかりと見えるくらい大きくなっているのであれば、妊娠していると考えます。
もし妊娠なのであれば今後の出産に備えなければなりません。
何頭産まれるのか、出産はいつになりそうか、難産のときはどうすべきかなどを相談するためにも、一度動物病院を受診されることをおすすめ致します。

肥満

もし飼っている猫が若く食欲も元気もあって、あまり病的な印象がないのにお腹が張ってきたというのであれば、肥満の可能性があります。
室内飼いで運動不足であったり、避妊去勢してから代謝が落ちると猫も途端に太り出します。
猫が肥満になると人間同様に病気のリスクが高くなりますので、肥満度の判定方法を知っておきましょう。

ボディコンディションスコア

ボディコンディションスコアは1〜5段階の評価で、1:やせすぎ、2:やせ気味、3:標準、4:太り気味、5:太りすぎに分かれています。
4以降になると、脂肪に覆われて肋骨や腰の骨が触れない、猫が立った状態で真上から眺めて腰にくびれがない状態になるため、お腹が張ったと感じると思います。
ボディコンディションスコアが4以上と判断された場合は、これ以上太らないように、食事量を減らすか低カロリーの食事に切り替えるなどの対策が必要です。

病的にお腹が張っている場合

お腹が張る病気にはどんなものがあるか解説します。

腹水が溜まる病気

猫伝染性腹膜炎(FIP)

猫伝染性腹膜炎とはコロナウイルスが原因で起こる病気で、純血種の比較的若い猫(1〜3歳)に多く発症します。
この病気を発症すると、全身の血管に炎症を引き起こすため発熱や元気食欲の低下といった症状のほか、脳や脊髄に肉芽腫と呼ばれる病変を形成するためふらついたり(ドライタイプ)、胸水や腹水を貯留させたりします(ウェットタイプ)。
また胸水や腹水が重度に溜まると呼吸困難の症状も出てきます。
診断には、血液検査、超音波検査、腹水検査、脳脊髄液検査などを実施します。
対症療法として炎症を抑えるためのステロイド剤や、抗ウイルス効果を期待してインターフェロンの投与を行いますが、残念ながら有効な治療法はありません。

腹腔内腫瘍

お腹の中に悪性腫瘍ができると、腫瘍が大きくなることで血管を圧迫したり、転移によって腹膜に炎症が起きたり(癌性腹膜炎)して、腹水が溜まることがあります。
腫瘍の発生の多くは高齢の猫に見られますが、猫白血病ウイルスなどに感染している猫では若齢でも発生することがあります。
腹水が溜まるような腫瘍であれば、お腹の膨らみが目立ってきた頃には食欲や元気もなく筋肉が衰えてきたなどの症状を表します。
診断のためには、血液検査、超音波検査、腹水検査、腫瘍の細胞診などを実施します。
治療はどんな種類の腫瘍かによりますが、外科手術や抗癌剤の投与などを検討します。

ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群とは、尿中にタンパク質が多量に排泄されてしまい低タンパク血症を引き起こす腎臓の病気です。
低タンパク血症になると、血管から水分が漏れてしまった結果、むくみ(浮腫)や高脂血症が引き起こされます。その他、食欲不振や元気消失、嘔吐、腹水が溜まりお腹が張るといった症状が見られます。
猫では糸球体腎炎やアミロイドーシスといった腎臓病でネフローゼ症候群になることがあります。
ネフローゼ症候群の診断には、尿検査、血液検査、超音波検査、腎臓の組織検査などを行います。
残念ながら根治する治療法はないため、腎臓の負担を軽減するために腎臓病用療法食の開始、血管拡張剤等の投与や点滴などの支持療法が行われます。

子宮蓄膿症

子宮蓄膿症とは子宮に細菌が感染して膿が溜まる病気で、発熱や元気食欲の低下などの症状を引き起こします。
犬では一般的な病気ですが猫でも発生することがあり、避妊手術を受けていない免疫力の下がった老齢の猫に見られることが多いです。
この病気は陰部から膿が出る「開放性」タイプと子宮の中に膿がたまってしまう「閉塞性」タイプの2つがあり、「閉塞性」の場合は子宮が大きく腫れるため、お腹が張ってきたと感じることがあります。
子宮蓄膿症を放っておくと子宮から膿が漏れ出し急変する可能性があるので、診断後はできるだけ早く子宮卵巣摘出術を行います。

猫の子宮蓄膿症とは?原因、症状、治療方法、手術費用など詳しく解説

巨大結腸症

巨大結腸症とは、大腸の一部である結腸の動きが弱くなることで慢性的な便秘を引き起し、それによって結腸径が拡大してしまった状態です。
発症の原因は2つに分類され、1つは事故や腫瘍などで骨盤が狭くなってしまった場合(後天性)、もう1つは原因不明の場合(特発性)です。特発性であった場合は、中齢以降で便秘の症状が表れ出します。
この病気になると停滞している便は石のように固く太いため、トイレで力んでも少量しか便が出ない、浣腸をしないと便が出ない、さらに宿便を放置するとお腹が張ってきたり、嘔吐や食欲不振の症状が出ます。
まず初めの治療としては、便を軟化させる療法食への切り替えや、緩下剤や消化管の運動を促進させる薬の投与を行います。
それでも便秘のコントロールが上手く行かない場合は、定期的な浣腸や用手排便、外科手術で結腸の摘出を検討します。

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さいごに

いかがでしたか?
「お腹が張っているけど、まだ若いし病気ではないんじゃない?」と思われる方も多いと思いますが、猫の場合は若齢でも高齢でも腹水が溜まる恐ろしい病気があることを覚えておいておきましょう。
そして、猫の体を触ってみても単なる肥満なのかそうでないのか判断に迷う場合は、ぜひ一度動物病院を受診してみて下さいね。

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