腫瘍

猫の脂肪腫の原因や症状や治療方法は?良性、悪性の見分け方はある?

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猫の脂肪腫(しぼうしゅ)ってどんな病気?

脂肪腫とは?

猫の脂肪腫は、体内の脂肪組織に脂肪が増殖して発生する腫瘍のことです。
脂肪組織は、皮下脂肪や内臓脂肪など体のいたるところにあり、それらのいずれでも発生します。
内臓脂肪にできる脂肪腫は体の中ですので、見た目では気づかないですし、症状もほぼないため、健康診断などで偶然見つかることがほとんどです。
一番多く発生するのは、皮下脂肪にできる脂肪腫です。
猫の脂肪腫は良性の腫瘍です。
しかし、ごく稀に悪性の脂肪肉腫(がん)のことがあります。
また、1ヶ所だけに発生することもあれば、体のあちこちに発生することもあります。
見た目には、皮膚がぷくっと半円形上のできものがあるように確認できます。
しこりは柔らかく弾力があり、大きさは様々です。
しこりは、多くが可動性(筋肉にくっつかずに皮膚と一緒に動く)ですが、まれに筋肉の間の脂肪組織から発生した脂肪腫では、筋肉にくっついているため、がっちりとして外から動かそうとしても動かないという事もあります。
この脂肪腫は浸潤性脂肪腫と呼ばれ、一見悪いものに見えがちですが、このタイプも良性です。

発生率って多いの?

猫の脂肪腫は、猫の全腫瘍の約12%といわれています。
しかし、脂肪腫のほとんどは治療せずに経過観察をするため、報告に上がらないものも多くあると考えられていて、実際の発生はもう少し多いと考えられます。

できやすい場所は?

猫の脂肪腫は、手足、背中、お腹、体幹のどこの皮下脂肪からでも発生するため、特定のできやすい場所というのはありません。

脂肪腫の原因

猫の脂肪腫が発生する原因というのもはっきりとはわかっていません。
去勢済みのオスに発生しやすいという報告もあり、このことから、ホルモンの異常や肥満による代謝の変化が、脂肪腫の発生に関係しているのではないかとは考えられています。
現在のキャットフードは、炭水化物が多く含まれています。
その割合が多いと、猫の脂質代謝に影響を与え、目に見えないレベルの細かな炎症を引き起こし、これが腫瘍発生のリスクになるという説もあります。
また、肥満も同じように体内の慢性炎症を引き起こしますので、やはり腫瘍になるリスクを高めていると考えられています。
中~高齢以降に見つかる事が多いので、年齢は関係があるのかもしれません。
悪性の脂肪肉腫では、ワクチン接種による影響を疑うものや、猫白血病ウイルス(FeLV)が関与しているとする報告もあります。

症状

基本的には猫は無症状で、猫自身が脂肪腫の部位を気にする様子も見られません。
ぽっこりとふくらんだ皮膚部分の、脱毛や湿疹、発赤などの見た目の変化も一切ありません。
そのため、猫の脂肪腫のほとんどは、人の手で触れることで見つかります。
例外としては、関節付近にできた脂肪腫が大きくなると、関節の動きが制限されるため、物理的に歩き方に変化が見られます。
また、筋肉の間に存在する浸潤性脂肪腫では、脂肪腫の圧迫により痛みが生じることもあります。
悪性の脂肪肉腫では肺や肝臓に転移することがあり、咳や元気食欲の低下などを認める場合があります。

予後は?

通常の良性の脂肪腫であれば、まず、命に関わることはありません。
悪性の猫の脂肪肉腫では、転移を起こし、予後に影響を与えると考えられますが、非常にめずらしい腫瘍のため、具体的な余命期間については、はっきりしたことは分かっていません。

診断方法

細針吸引生検(バイオプシー)

見た目や触り心地だけで脂肪腫と確定診断はできません。
脂肪腫以外の可能性も否定できないので、必ず、しこりの中の細胞を確認する検査を行います。
注射で使用される細い針をしこりに刺し、その針の中に入り込んだ細胞を採取し、顕微鏡で脂肪細胞の存在を確認します。
もし脂肪細胞以外の腫瘍細胞が認められた場合は、脂肪腫以外の腫瘍が疑われます。
勘違いしてはいけないのは、この針吸引検査は、採取する箇所や量が少ないので、この検査だけで腫瘍の種類を確定診断することはできません。
しかし、腫瘍の顔つきをおおよそ予測ができますので、外科手術の是非や手術範囲の決定など、治療法の重要な材料になります。

病理検査

外科手術を行った場合、切除後に病理検査を行って初めて確定診断となります。
病理検査は診断がつくだけでなく、腫瘍を取り残していないかどうかの確認もできますので大切な検査です。

治療法にはどんなものがあるの?

基本的には外科切除

治療をするのであれば外科手術で切除を行うことが一般的です。

手術するかどうかの判断基準

良性腫瘍を切除する場合は、以下のようなことを考慮して判断します。
・美容的な問題
・腫瘍が大きくなることで、機能障害がでる場合
・腫瘍を、気にして引っかいたり、なめたりすることによって、ぐちゅぐちゅしたり、感染したりして、動物の生活の質(QOL)が落ちてしまう場合
・急速に大きくなってきた場合
などです。
猫の脂肪腫は、ほとんどが正常な組織との境界がはっきりしていますので、外科手術で容易に切除でき、また取り残すこともほぼありません。
外科手術で完治できることがほとんどです。
脂肪腫の中でも筋肉の間に入り込んでいるタイプは、手術で取りきれないことがあります。
しかし、脂肪腫に有効な化学療法はありませんので、再発する場合は外科手術を繰り返すことになります。
悪性の脂肪肉腫では、他の臓器に転移するケースもありますので、外科手術だけで完治する可能性は低いです。
しかし、その他の治療方法が確立されていないのが現状です。

様子を見る

脂肪腫は基本的に良性腫瘍で、多くの場合しこりが見られるだけで、猫に症状や転移などもありませんので、治療せずにそのまま経過観察を続けることも多いです。
ただし、関節付近に発生した脂肪腫では、猫の動きが制限されることがありますので、生活に影響を与えるようなものであれば、積極的に治療する必要があります。
様子を見るというのは「放置する」こととは違います。
定期的にしこりの大きさを確認しなければいけません。
もし、しこりが大きくなるような時は、機能的に問題が生じる可能性がありますし、大きくなればなるほど、手術が難しくなりますので、大きくなるタイプの脂肪腫の場合は、手術を行った方が良いです。
「なんとなくこれくらい」という個人の感覚で大きさを把握していると、毎日見ている場合は、変化に気付かないケースがありますので、「縦×横×高さ」をしっかりスケールで測り記載しておくと、自分だけでなく、だれが見ても大きさの変化を確認ができますのでお勧めです。

猫の脂肪腫にかかる費用

手術するかどうかで大きく変わってきます。
また、腫瘍の大きさによって外科手術は大きく幅があります。

針吸引検査

1500-3000円程度

切除手術

大きさ部位によってだいぶ異なりますが、10000-50000円程度

病理検査

外部委託検査で10000-15000円程度
病院によって差がありますので、正確な金額はかかりつけの病院に確認してみてください。

予防はできるの?

猫の脂肪腫は、はっきりした原因はわかっていませんので、確実な予防方法は残念ながらありません。
しかし、脂肪腫に限らず、腫瘍全てに言えることは、体の細かな炎症を抑えたり、免疫力のアップが予防につながる可能性がありますので、適切な栄養管理と抗酸化サプリメントなどの摂取もおすすめです。

さいごに

猫の脂肪腫は、一ヶ所だけでなく、複数ヶ所に発生することも多く、せっかく外科手術で摘出しても、すぐに他の部位に新たな脂肪腫が発生することもあります。
そのため、治療にあたっては、発生状況や今後の発生についても十分考慮した上で実施することが重要です。
脂肪腫は、とても特徴的な腫瘍の見た目をしていて、切除したしこりを半分に切ると、白くぶよぶよしている、いわゆる「肉の脂身」のような見た目をしています。
獣医師によっては経験から、その特徴的な見た目で判断し、病理検査に提出しない場合もあります。
確実なのは病理検査に提出することに間違いありませんが、費用も比較的かかりますので、かかりつけの先生とよく相談してくださいね。





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