目(眼)の症状

猫の目(眼)が飛び出る!原因は何?どんな病気?治療法は?

投稿日:2016年10月20日 更新日:

 

猫の目が飛び出ていたら、飼い主の方は「その目の視力は残っているのか」、「摘出して片目で生きていかなければいけないのか」と、とても心配になると思います。
もし猫の目が飛び出ているとしたらどのような病気が考えられるのか、どのタイミングで動物病院に行ったほうがいいのかお話ししたいと思います。

猫の目が飛び出るとはどういう状態?

「目が飛び出ている」というのは、まぶた(眼瞼:がんけん)の中に眼球が収まりきらず、しっかりと眼瞼をとじ合わせること(閉眼)ができない状態を指します。
「なんとなく目が出ているような気がするが自信がない」という時は、猫の目を上から見下ろすように見て、左右を比べてみると判断がつきやすいです。
目が飛び出る病気は以下の2つのカテゴリーに分類されます。

眼球の拡大

眼球自体が大きくなると、目が突出しているように見えます。

眼窩(がんか)の病気

眼球を収めているくぼみを眼窩と言います。
この眼窩に何らかの病変が出来ると、眼球が前方に押されるため「目が飛び出している」と感じます。
医学的にはこの状態を「眼球突出」と言います。

猫の眼球が拡大する病気とその治療法は?

眼球が拡大する病気には緑内障があります。

緑内障

緑内障とは、眼球の内圧(眼圧)が高くなることによって網膜や視神経が障害され、視覚に影響を受ける病気です。

原因は?

眼の中には房水(ぼうすい)と呼ばれる液体が循環していて、これにより常に一定の圧力が眼の中に発生し、眼球の形を保っています。
この圧力を眼圧と言います。
この房水と呼ばれる液体が上手く循環せずに眼球の内部に溜まると、眼圧が高くなり緑内障を発症します。
眼圧が著しく高い状態が2日以上続くと失明してしまうため、視力温存のためには早く病院を受診し、適切な治療を受けることが大切です。

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緑内障の分類

眼自体の構造が悪く緑内障になってしまう「原発性」と、眼の中に別の病気があってそれが影響して後から緑内障が引き起こされる「続発性」とに分かれます。
猫では原発性緑内障は稀で、続発性緑内障の発生が多いとされています。
続発性緑内障を引き起こす眼の病気には、眼の中に炎症を起こす病気である「ぶどう膜炎」、眼の中に起こりやすい腫瘍「悪性黒色腫(メラノーマ)」、水晶体と呼ばれる部位が脱臼しておこる「水晶体脱臼」などが挙げられます。

症状

眼圧の上昇によって目に強い痛みがでるため、目をショボショボさせたりします。
また、明るいところでも瞳孔が広がりっぱなしになったり(散瞳)、白目が赤くなったり(強膜の充血)、目の表面(角膜)が白く濁ったりすることもあります。
メラノーマでは瞳孔(虹彩:こうさい)に茶〜黒い斑点が見えることがあります。

診断や治療法

診断には、眼科検査全般(スリット検査、眼圧検査、眼底検査、超音波検査など)を行います。
治療法は、眼圧が高いと痛みが出ますので、点眼薬によって眼圧を下げる治療を行います。
また、緑内障の原因となる病気によって追加する治療は異なりますが、メラノーマなどの悪性腫瘍がその原因であれば、眼球の摘出が必要です。

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猫の眼球突出を引き起こす眼窩の病気とその治療法は?

眼球突出を引き起こす眼窩の病気の具体例を挙げていきます。

悪性腫瘍

眼窩に悪性腫瘍ができると眼球が前方に押されて目が飛び出ます。
猫では鼻や口の腫瘍(扁平上皮癌や鼻腺癌など)の発生が多く、進行してくると眼窩にまで広がってくることがあります。
この場合、必ずしも目は真正面に飛びでるのではなく、外斜視といって前方やや斜め上に出ることもあります。
また、目が後ろから押されているため眼圧は高いですが、瞬膜といって目頭から出る3つ目のまぶた(第三眼瞼とも言う)が出ているのが特徴で、緑内障との違いになります。
症状としては、目が飛び出る以外にも鼻血が見られたり、元気食欲の低下、痙攣などが表れることがあります。
診断にはCT検査(レントゲン検査ではわかりません)、超音波検査、腫瘍の細胞診などが必要です。
治療法はどんな種類の腫瘍かによりますが、外科手術は適応にならず、抗癌剤の投与や放射線療法などを検討します。
腫瘍が縮まらないと眼球は飛び出したままになります。

膿瘍(のうよう)

眼窩に細菌感染が起こり、膿が溜まると眼球が前方に押されて目が飛び出ます。症状は眼窩の腫瘍と似ていますが、発熱が見られることがあります。
細胞診などで腫瘍と鑑別します。
治療は、眼窩に膿瘍を形成している細菌を特定し、有効な抗生剤を投与します。

眼球脱出(眼球脱臼)

眼球脱出とは、落下事故や他の動物とのケンカなどの外によって眼窩に重度の出血を引き起し、眼球がまぶたよりも前に出てしまうことです。
飛び出てしまった眼をそのまま放置すると視覚が消失してしまうため、できるだけ早く全身麻酔下で整復する必要があります。
視覚の確保が可能かどうかは、発症から治療までの時間や、衝撃の度合いによっても異なりますが、損傷が激しく整復しても治癒が望めない場合は眼球摘出を行うこともあります。

診断に必要な検査費用、治療費用の目安は?

平成27年に日本獣医師会が調査した「診療料金実態調査」を基に、気になる費用について解説しますが、病院によっては大きく異なることがありますので、参考程度に留めて下さい。

CT検査費用の目安は?

2万6千〜5万5千円とされていますが、通常CT検査は全身麻酔下で行うため、別途麻酔代がかかる場合があります。

眼球摘出術

手術代のみ約3万円です。
ただし、その他入院代や注射代、麻酔代などが別途かかりますので、少なくとも10万円以上かかるものとみておいた方がよいでしょう。
眼球整復術についての記載はありませんでしたが、眼球摘出を行うよりは費用はかからないでしょう。

さいごに

目が飛び出す病気の多くが強い痛みを伴っていますが、猫は痛がっていることを飼い主にアピールするのが苦手な動物なので、飼い主の方が気づいた頃には病気が進行しているということが少なくありません。
目の病気は内臓の病気と違い異常に気づきやすいですので、猫が一見何ともなさそうにしていても、気になる症状が見られたら動物病院を受診するようにしましょう。

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