目(眼)の病気

猫の緑内障の症状や原因や治療法は?手術費用はどのくらいかかる?

投稿日:2017年4月19日 更新日:

 

「猫の緑内障ってどんな病気?眼が緑色になるの?」

「猫の眼が緑内障と診断されたけど、目薬を差し続ければ治るのかな?」

このような疑問はありませんか?

猫の緑内障の発生率は犬に比べると低いので、インターネットで検索してもなかなか知りたい情報が得られず困っている飼い主の方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は“猫の緑内障”にスポットを当てて、詳しく解説したいと思います。

猫の緑内障について

緑内障とは眼球の内圧(眼圧)が高くなることによって網膜や視神経が障害され、視覚に影響を受ける病気です。
名前に“緑”がつきますが、眼が緑色になることはありません。
まずは猫の緑内障の原因や症状、診断方法、治療法から見ていきましょう。

原因

眼の中には“房水(ぼうすい)”と呼ばれる液体が循環していて、これによって常に一定の圧力が眼の中に発生して、眼球の形を保っています。
この房水による圧力を“眼圧”と言います。
何らかの原因で房水が上手く循環せずに眼球の内部に溜まるようになると、眼圧が高くなり緑内障を発症します。
緑内障は眼圧が上昇する原因によって、2つに分類されています。
1つは眼自体の構造が悪く緑内障になってしまう“原発性緑内障”です。
そして2つ目は眼の中に別の病気があってそれが影響して後から緑内障が引き起こされる“続発性緑内障”です。
犬では原発性緑内障は特定の犬種(柴犬・アメリカンコッカースパニエル等)に多く発生しますが、猫では原発性緑内障は極めて稀で続発性緑内障の発生がほとんどです。
なお、猫の続発性緑内障の原因疾患として、以下の病気が挙げられます。

ぶどう膜炎

ぶどう膜とは、目の中にある3つの膜(虹彩、毛様体、脈絡膜)の総称で、その見た目が黒っぽくぶどうの皮に似ているためぶどう膜と呼ばれています。
ここに炎症が起こる病気を“ぶどう膜炎”といいます。
ぶどう膜炎になると目に強い痛みが表れまばたきが増えたり、結膜が充血するため白目が赤くなったり、涙や目やにが増えたりします。
また、目の中をよく見ると縮瞳と言って瞳孔が小さくなっていたり、重症だと目が全体的に白く濁ってみえることもあります。
猫で発生するぶどう膜炎の原因には、ヘルペスウイルスや猫伝染性腹膜炎ウイルス(コロナウイルス)の感染によって引き起される感染性のもののほか、腫瘍や白内障などの他の目の病気から起こることもあります。

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眼球内腫瘍

猫の眼の中に起こる腫瘍の中でも一番発生頻度が高いものが“悪性黒色腫(メラノーマ)”です。
メラノーマは明らかなしこりはつくらず、斑点状のものや縞模様状に出現することが多く、飼い主の方が「猫の片方の瞳に茶色いっぽいシミが出てきた」と気付かれることが多いです。
またこの病気は他の腫瘍と同様に高齢の猫に発生しやすく、放っておくと転移する可能性もあります。
発症の初期は無症状であることがほとんどであるため、進行してきて飼い主の方が瞳のシミに気付くか、緑内障を発症して目をショボショボさせるなどの症状を示してから、診断されることが多いです。

水晶体脱臼

水晶体と呼ばれる部位が本来ある位置からずれてしまう病気を“水晶体脱臼”と言います。
外傷や先天的な問題、もしくはぶどう膜炎など他の眼の病気によって、水晶体を固定している靱帯が損傷することによってこの病気を発症します。
そして水晶体脱臼を起こすと、房水の流れが障害されてしまうため、緑内障を引き起こすことがありますし、逆に緑内障になることによって水晶体脱臼を起こすこともあります。
残念ながら水晶体脱臼に効果的な治療法はありません。

症状

眼圧の値や発症からどのくらい経過しているかによって緑内障の症状は様々ですが、慢性よりも急性の方が、また眼圧が高ければ高いほど症状は重篤になります。

急性期や眼圧が著しく高い場合には、非常に強い痛みから眼をショボショボさせたり、白目が赤くなったり(強膜の充血)、目の表面(角膜)が白く濁ったり(角膜浮腫)、明るいところでも瞳孔が広がりっぱなしになったり(散瞳)します。
この状態が数日程度続くと、網膜や視神経が完全に障害されてしまい失明してしまうことがあります。
また急性期に発症に気付かず慢性経過をたどると、眼球が大きくなったり、眼が飛び出して見えたりします。

診断方法

診断には、眼科検査全般(スリット検査、眼圧検査、眼底検査、超音波検査など)を行います。
眼圧の測定は緑内障の診断に必要不可欠ですが、治療法を検討するには視力があるかないかのチェックが非常に重要になります。

治療方法

治療方法は点眼薬による内科治療と外科手術があります。

内科治療(点眼薬)

緑内障の治療の基本は点眼薬による眼圧のコントロールになります。
診断時にすでに視力がない場合も、高眼圧は痛みを伴いますので正常値まで低下するように調節します。
また、続発性緑内障の場合、原因疾患の特定とその治療も必要になります。

外科手術

犬の緑内障の手術には「眼の痛みをとるため、顔貌を変えないため、視力を温存するため」など様々な理由でシリコン義眼挿入術(視力のない眼に実施)や前房シャント術(視力のある眼に実施)などを行うことがあるのですが、猫の場合はそのような治療のバリエーションはなく、残念ながら最終的な“眼球摘出”となります。
眼球摘出は美容的な面からも、点眼薬を使用しても高眼圧が続き痛みのコントロールができない場合、もしくは眼内に腫瘍ができているなどの理由で眼球の温存が困難な場合に行うべきか検討します。

猫の緑内障についてよくある疑問

飼い猫に緑内障と思われる症状を見つけた時に、多くの飼い主の方が抱かれる疑問を3つピックアップして解説します。

緑内障の初期症状で気付くことはできる?

ゆっくり進行している場合の緑内障の場合は、初期には無症状であることが多く早期に発見するのが難しいでしょう。
また猫が眼をショボショボしているなどの症状を発症していても、結膜炎などのその他の眼の病気と区別することが難しいため、飼い主の方が「また結膜炎にでもなったかな」と見過ごしてしまうと、治療が遅れ失明してしまうことがあります。
もし緑内障を引き起こす別の眼の病気で定期的に動物病院を受診しているなら、運良く早期に発見できる可能性はあるでしょう。

緑内障(眼球摘出)の手術費用の目安は?

平成27年に日本獣医師会が調査した“診療料金実態調査”を見てみると、手術代のみで約3万円(1.5〜7万円)ですが、施設間でおよそ3倍の開きがあります。
なお、これは手術料金だけの金額で、この他にも麻酔料金や注射料などが加わりますので、手術を受けた場合の治療費の総額は最低でも10万円程度はかかるとお考え頂いた方がよいでしょう。
あくまでも目安になりますので、もし詳細な金額をお知りになりたい場合は、いつも通院している動物病院に事前に手術料金の見積もりをお願いして下さいね。

緑内障で眼圧を下げるために使用する目薬の費用はいくら?

眼圧を下げるための点眼薬は概して高額で、1本あたり約3〜4千円くらいかかります。
2〜3種類の点眼薬を処方されることもありますので、1ヵ月分の目薬代が1万円超えることもあるでしょう。
また、緑内障は点眼薬をしていても徐々に進行していってしまうため、眼圧次第では長い間点眼薬を継続しなくてはならないことが多いです。

さいごに

白内障は書いて字の如く眼が白くなりますが、緑内障になっても猫の眼は緑色にはなりません。
古代ギリシャのヒポクラテスが緑内障の眼の様子を「眼が地中海の海のように青くなり、やがて失明してしまう病気」と記載しており、緑内障になった白人の方の眼が、瞳孔が開いて奥が青っぽく見えたのではないかと考えられています。
白内障と緑内障は名前が似ていますが全く異なる病気ですので、混同しないようにご注意下さいね。

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愛猫のために知ってほしいこと


「動物病院に連れていきたいけど治療費はどのくらいかかるんだろう?」

「愛猫の病気を治してあげたいけど高額費用を支払う余裕がない…」

という飼い主さんはとても多いです。

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