消化器の病気

猫の腸閉塞の症状や治療方法は?手術費用はどのくらい?

投稿日:2017年4月22日 更新日:

 

「留守中に猫がおもちゃを飲んでしまったかもしれない!もし腸閉塞になったらどんな症状がでるの?」

「猫が何度も吐いているけど、もしかして腸閉塞が原因?」

「猫は腸閉塞になると、手術しか治療方法はないの?」

こんなお悩みや疑問はありませんか?

猫がこのような腸のトラブルを起こすことは決して珍しいことではありません。
一言で腸閉塞といってもいくつかのパターンがあり、それぞれ原因や治療方法が異なります。
今回は猫の腸閉塞にスポットをあて、腸閉塞の種類、原因や症状、治療方法、手術費用について詳しく解説したいと思います。

猫の腸閉塞ってどんな病気?

腸閉塞は“イレウス”とも呼ばれ、腸管の一部が狭くなったり、腸の動きが悪くなったりすることで内容物が流れずに停滞する病気です。
猫の腸閉塞は「機械性イレウス」「機能性イレウス」に分類されるのですが、それぞれどのようなものか解説したいと思います。

機械性イレウスとは?

機械性イレウスは、何らかの原因で腸自体が狭くなったり塞がってしまうことによっておこる病気のことを言います。
猫に見られる機械性イレウスの中でもよく見られる原因には、以下が挙げられます。

異物による腸閉塞

おもちゃやヒモなどを誤飲することで起こる腸閉塞で、活発な若い猫で非常に多く見られます。
猫の腸閉塞というとこの異物による機械性イレウスを思い浮かべる方が多いと思いますが、発生頻度としても高い病気になります。

悪性腫瘍による腸閉塞

高齢の猫では腸管に悪性腫瘍ができることがあり、悪性腫瘍によって腸の壁が腫れて腸閉塞を起こすことがあります。

腸重積

腸重積とは、腸管の一部が後ろの腸管に重なるように入りこんでしまう病気です。
子猫での発症が多いとされていますが、異物による閉塞や悪性腫瘍に比べるとまれな病気です。

機能性イレウスとは?

機能性イレウスは「無力性イレウス」とも呼ばれ、腸の蠕動運動が低下してしまうために腸の内容物が停滞してしまう病気のことを言います。
猫に見られる機能性イレウスの中でもよく見られる原因には、以下が挙げられます。

手術の影響

手術の中でも特に胃腸の手術の後には、消化管の運動をつかさどる神経にトラブルが起こりやすいため、機能性イレウスが起こることも珍しくありません。
このようなケースでは、消化管の運動を促す薬を使ったり、吐き気止めなどの処置、流動食を少量頻回与えるなどの処置をとることで回復を待ちます。

腹腔内の炎症

お腹の中に激しい炎症を起こす病気(例えば子宮蓄膿症、急性膵炎など)や消化管の炎症性疾患(急性腸炎など)の病気になると、腸管の運動が低下しやすく機能性イレウスを起こすことがあります。
このケースでは炎症の原因となる病気の治療を行ったり、消化管運動促進剤などの対症療法を行うことで、消化管の運動も改善されます。

異物による腸閉塞について

異物による腸閉塞は、猫に非常に多い病気になりますので、ピックアップして解説したいと思います。

原因

おもちゃやヒモなどの異物の誤飲が原因です。

症状

初期症状

初期には、嘔吐や食欲不振、元気がなくなるなどの症状が見られます。

進行した症状

異物の誤飲に気付かないまま過ごすと、嘔吐や食欲不振により脱水が進み、ぐったりするようになります。
また便臭のする吐物を吐くようになったり、排便がなくなったりします。

診断方法

レントゲン検査や超音波検査で腸が閉塞していないかを確認します。
バリウム造影したレントゲン検査では腸が閉塞していることがおおまかに分かりますが、超音波検査では具体的に腸のどのあたりにどのくらいの大きさの異物があるかを事前に把握することができるため非常に有用な検査方法です。

治療方法

治療方法は外科手術によって異物を摘出することになります。
単純な異物であれば腸の一部を切開して取り出しますが、異物の閉塞によって腸のダメージが大きい場合(特にヒモ状の異物!)は腸の一部を切り取ってつなぎ合わせる手術(腸切除・吻合術)が必要です。

手術費用の目安

平成27年に日本獣医師会が調査した「診療料金実態調査」を基に解説します。
“腸切開術”では平均4万円弱(約2.5万〜7.5万)、“腸切除・吻合術”では平均5万円弱(約3〜10万)となっていますが、施設間でおよそ3倍もの開きがあります。
なお、これは手術料金だけの金額で、この他にも麻酔料金や注射料などが加わりますので、手術を受けた場合の治療費の総額は最低でも10〜15万円程度はかかるとお考え頂いた方がよいでしょう。
また、症状が出てから比較的早く手術を受けた場合の入院期間は1週間前後で済むことが多いかと思いますが、経過が長い場合は術後の回復まで時間を要すこともあり、総額も高くなることが予想されます。
あくまでも目安になりますので、もし詳細な金額をお知りになりたい場合は、いつも通院している動物病院に事前に手術料金の見積もりをお願いして下さいね。

悪性腫瘍による腸閉塞

悪性腫瘍による腸閉塞は、高齢猫に多くみられる病気になりますので、ピックアップして解説したいと思います。

原因

高齢猫にはリンパ腫や肥満細胞腫、腺癌といった悪性腫瘍が腸管に発生することがあります。
腸管に腫瘍ができると腸の壁が腫れ、内腔が狭くなったり完全に塞がったりします。
また腸の一部が破裂して腸穿孔を起こすこともあります。

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症状

初期症状

腸管に悪性腫瘍ができた始めの頃は、無症状、もしくは軽い嘔吐や軟便が見られることがあります。

進行した症状

腫瘍が進行すると、一般的な対症療法で改善しない慢性的な嘔吐や下痢、食欲不振、元気低下、体重減少、発熱などの症状が見られるようになります。

診断方法

レントゲン検査や超音波検査を行い、腸管にしこりがないか、異常に腫れている腸管がないか、腹膜炎やリンパ節などに転移の徴候はないかなどを細かく確認します。
腸管の腫れやしこりが確認できたら、超音波を見ながら針を腸に刺し細胞を採取します(細胞診)。
手術前に細胞診を行いどんな腫瘍なのかの診断をつけることで、手術で切除する腸管の範囲や術後の予後などを検討することができます。

治療方法

外科手術

腸閉塞の原因となっている異常な腸管を切除します(腸切除・吻合術)。
また、腫れているリンパ節があれば、一緒に摘出してしまうことがあります(リンパ節郭清)。
そして摘出した臓器を全て、病理組織検査を行い確定診断となります。

手術費用の目安

主な手術内容は異物による腸閉塞と大きくは変わりませんが、リンパ節郭清や病理組織検査などの追加項目があったり、悪性腫瘍の猫は概して高齢であること、手術前の状態が悪かったりすることが多いため、入院期間が長くなる傾向にあります。
異物による腸閉塞よりは総額が5〜10万程度多くなるものとみておいた方がよいでしょう。

手術後の治療

病理組織検査の結果でどんな腫瘍なのかによって、抗癌剤などの追加治療を行うことがあります。

さいごに

猫は肉食動物ゆえに捕らえた獲物を大してかみ砕かずに丸呑みできてしまうので、意外と大きなものを飲み込んでしまいます。
筆者はネズミのおもちゃを飲み込んで腸閉塞を起こしている例を数例見ていますので、このくらいのサイズのものだったら簡単に飲み込めてしまうと覚えておきましょう。
また、ヒモやリボンをおもちゃ代わりして猫と遊んでいる方は多いと思いますが、長いヒモを誤って飲み込むと腸の蠕動運動によって腸管の壁に食い込んでしまうため、単なる閉塞よりも腸管へのダメージが大きくなります。
このようなおもちゃはいつも出しっぱなしにせず、飼い主が見ていない間は猫がいじれない位置に片付けておくことが“異物誤飲”という事故の防止につながりますよ。





愛猫のために知ってほしいこと


「動物病院に連れていきたいけど治療費はどのくらいかかるんだろう?」

「愛猫の病気を治してあげたいけど高額費用を支払う余裕がない…」

という飼い主さんはとても多いです。

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