消化器の病気

猫の胃腸炎の原因や症状や治療法は?食事はどうしたらいいの?

投稿日:2017年5月17日 更新日:

 

「猫が突然何度も吐いて苦しそう!何が原因?」

「猫の下痢や嘔吐がなかなか治らないけど、胃腸炎の症状かな?」

猫のこのような症状でお悩みではありませんか?

「胃腸炎」は耳慣れた病気かもしれませんが、放置しておくと命にも関わる怖い病気です。

今回は猫の胃腸炎について、その原因や症状、治療法について解説します。

胃腸炎とは

胃から腸の粘膜に炎症が起こる病気を胃腸炎といい、急性と慢性に分けられます。
厳密にいえば、胃腸炎は炎症の起きている部位によって「胃炎」や「小腸炎」、「大腸炎」などに分けられますが、猫ではそれらが同時に起きていることも多く、症状が似ているため、臨床的に見分けるのは難しい病気で、動物病院でも「胃腸炎でしょう」とまずは診断されることも多いかと思います。
そのため、今回は「猫の胃腸炎」として、「急性胃腸炎」と「慢性胃腸炎」についてそれぞれ解説します。

急性胃腸炎

急性胃腸炎は、急性に胃腸の異常による消化器症状を発症する病気です。
一般的には発症して数日以内のものを指します。

原因

様々な原因で急性胃腸炎は引き起こされます。

傷んだ食べ物、腐った食べ物

梅雨~夏季は特に暑さや湿度によって食べ物が早く傷んだり、腐ったりするために注意が必要です。
猫が食べかけたものは処分し、次の食事の時間には新しいものを与えましょう。
飲み水もこまめに交換して、常に新鮮な水を与えましょう。

誤飲、誤食

洗剤、薬剤、異物などの誤飲、誤食によって急性胃腸炎だけでなく、中毒症状が引き起こされることもあるので、飼育環境や与えるものには注意しましょう。

フードの変更

これまで食べてきたキャットフードとは異なるものに変更した際には、消化機能が新しいフードに慣れていないために胃腸炎を生じることがあります。
フードを変更する時には、今までのフードに新しいフードを少しずつ混ぜていき、1週間から10日ほどかけてゆっくりと切り替えましょう。

冷たいもの

アイスクリームや氷などの冷たいものを与えて、急激にお腹が冷えることで急性胃腸炎となることがあります。
冬の寒い日にお腹が冷えた時にも注意が必要です。

感染症

サルモネラやクロストリジウムなどの細菌、パルボウイルスなどの感染による急性胃腸炎もよくみられます。

猫のパルボウイルス感染症(汎白血球減少症)とは?症状や治療法を解説

症状

急性胃腸炎の主な症状は、下痢と吐き気、嘔吐です。

下痢

軽度であれば便が少し軟らかくなる程度ですが、重度になるとドロッとした便や水様便になったり、便に血液が混じって黒色やチョコレート色になることもあります。

吐き気、嘔吐

急性胃腸炎では、短時間に何度も繰り返して吐いてしまうことがよくあります。
少しでも水を飲んだり、食べたりすると、それが刺激となり、すぐに吐くこともあります。

脱水

下痢や嘔吐によって急激に水分を喪失するために脱水を起こし、目が落ちくぼんでしまうことがあります。

食欲低下

吐き気がある時には食欲がなくなり、頻繁に水を飲むもののすぐに吐き出してしまうことがあります。

胃潰瘍

胃の炎症が悪化し、胃の粘膜のダメージがひどく、部分的にはがれてくると胃潰瘍になります。

治療

まずは水分補給のために、点滴や皮下補液などを行います。
同時に下痢や嘔吐を抑えるための治療を行いますが、内服薬を飲ませることで嘔吐を誘発してしまうこともあるため、点滴や注射によって投与することが多いでしょう。

慢性胃腸炎

慢性胃腸炎は数日から数週間、消化器症状が持続してみられる病気です。

原因

慢性胃腸炎も様々な原因で引き起こされます。

炎症性腸疾患(IBD)

猫の慢性胃腸炎では、「炎症性腸疾患(IBD)」が多くを占めると言われています。
病理組織検査によって、「リンパ球プラズマ細胞性腸炎」や「好酸球性腸炎」と診断されることもあります。
人のIBDは「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」を指しますが、獣医学では「3週間以上持続する消化器症状を示し、食事療法、抗生物質、駆虫薬、その他の対症療法に完全には反応しない疾患で、他に炎症の原因がみられないもの」と定義されています。
免疫反応に関わるリンパ球や好酸球などの炎症細胞によって腸管粘膜が損傷し、肥厚や潰瘍が生じて嘔吐や下痢を引き起こします。
原因はまだわかっていませんが、アレルギー、細菌、寄生虫、遺伝、食餌や腫瘍など複合的なものと考えられています。
診断するためには、他の疾患がないかどうか検査する除外診断が行われ、さらに内視鏡下で組織を採取する組織生検(バイオプシー)による病理組織診断が必要となります。

毛球症

毛球症は毛づくろいで舐め取った毛を飲み込み、胃や腸に入り毛玉となり胃腸炎を引き起こす病気で、猫の慢性胃腸炎の原因として時々みられます。
換毛期や長毛の猫では特に注意が必要です。
毛球症の場合は、散発的な吐き気がみられ、吐いたものの中に毛のかたまりが混じっていることがあります。
下痢を起こすことは少なく、便秘気味になり便に毛が混じることもあります。

寄生虫

腸内に寄生する原虫などの寄生虫によって慢性胃腸炎が引き起こされることもあります。

乳糖不耐症

ほとんどの猫は、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解する酵素を持っていないために、牛乳を日常的に与えると下痢を起こし慢性化することがあります。
栄養補助などの目的で牛乳を与えたいときには、市販されている乳糖が含まれていない猫用のミルクを与えましょう。

食物アレルギー

特定の食べ物に含まれるタンパク質に対してアレルギー反応を示すと、皮膚だけでなく消化器症状を示すことがあります。

症状

急性胃腸炎に比べると吐き気や下痢の症状は軽いものの、何度も繰り返し長引くのが特徴です。

下痢

軽い下痢が数日~数週間続くことがあります。
軟便やタールの様な黒色便、少量の血が混じった便が出ることもあります。

吐き気、嘔吐

慢性胃腸炎では、吐き気や嘔吐はみられないこともあります。
しかし、1日に1~2回もしくは数日に1回といったペースで嘔吐したり、嘔吐が落ち着いた後しばらくして再び嘔吐するといった散発的な症状がみられることもあります。

食欲の低下、体重の減少

慢性胃腸炎では食欲が全くなくなることは少ないものの、普段よりも食べる量が減ったり、栄養分がうまく吸収されずに体重が徐々に減少することがあります。

毛づやが悪くなる

栄養が行き渡らずに、毛づやが悪くなったり、皮膚の張りが悪くなったりすることがあります。

治療

まずは下痢や嘔吐を抑えるための対症療法、食事療法を行います。
糞便検査により寄生虫が確認された場合には、駆虫剤を投与します。
IBDと診断された場合には、ステロイド剤や免疫抑制剤を用いて炎症を抑える治療を行いますが、症状に合わせた慎重な投与が求められます。

よくある質問

猫の胃腸炎について、よくいただく質問をご紹介します。

人間の胃腸の薬や下痢止め薬を与えてもいい?

人間用の胃腸薬や下痢止め薬は自宅で常備している方も多いので、つい猫にも与えたくなってしまう気持ちはわかります。
しかし、どのような薬にも言えることですが、自己判断で人間用の薬を猫に与えるのは絶対にやめましょう。
人間では有効でも猫にとっては有害な成分もありますし、胃腸炎の原因がわかっていない状態で下痢止めを与えることで、状態が悪化するばかりか診断の妨げとなることもあります。

どのくらいで回復する?

急性胃腸炎の場合には、1日~数日で下痢や嘔吐は落ち着くことが多いですが、脱水などの症状がひどい場合には入院治療も必要となりますし、体力の回復までには1週間程度かかることもあるでしょう。
慢性胃腸炎の方が回復までに時間がかかることが多く、特にIBDと診断された場合には最低でも3ヶ月間の投薬治療が必要とされています。

どのような食事を与えればいい?

急性胃腸炎で繰り返し嘔吐がみられる場合には、水や食べ物が刺激となり吐き気を誘発してしまうことがありますので、一食程度であれば絶食して様子を見てもいいでしょう。
ただし、猫は栄養不良状態が1日~数日続くと肝リピドーシス(脂肪肝)を生じやすいために、食欲不振が続くようであれば動物病院を受診しましょう。
慢性胃腸炎の場合には、消化が良く、食物繊維を適量含んだ消化器用の療法食を与えることが推奨されます。
食物アレルギーが考えられる場合には、原因となる食材を含んでいないフードや食物アレルギーに配慮した療法食を与えることもあります。
胃腸炎の原因と猫の状態によって、獣医師と相談しながら与えましょう。

さいごに

猫の胃腸炎は、気温変化の激しい季節の変わり目や環境の変化などのストレスから引き起こされることもあります。
食事の内容や与え方、清潔な環境、ワクチン接種、日頃の排泄物のチェックなどで予防または早めに異変に気付けるようにしてあげてくださいね。





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