消化器の病気

猫も食道の病気になる?食道炎、食道狭窄の原因や治療法など詳しく解説

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突然ですが「猫にも人間と同じように食道の病気になる」ということをご存じでしょうか?

実は猫の食道に異常が起きても、症状がハッキリとしなかったり、通常のレントゲン検査や超音波検査では検出できないため見過ごされやすく、病状が深刻化してはじめてその存在に気付かれるということも珍しくありません。

飼い主の方が猫の食道の病気の知識をもっておくと、いざという時に迅速に対処することができますので、ぜひこの記事を読んで頭の片隅に入れておいて下さいね。

猫の食道について

まずは猫の食道の特徴についてみていきましょう。

食道ってどんな臓器?

食道とは、食べ物をのどの奥(咽頭)から胃に送るための管状の臓器で、胃の間には“噴門”とよばれる境界があります。
噴門は胃の中の食べ物が逆流しないように、普段はしっかりと閉じていますが、食道の中に食べ物が通過すると反射的に噴門が開くようにできています。
この噴門が何らかの原因で緩んでしまうと、胃酸が逆流して逆流性食道炎を引き起こしてしまいます。

食道には狭い箇所がある

食道は元々狭くなっている箇所が3つあります。
1つ目は咽頭から食道の入り口、2つ目は食道の真ん中あたりで心臓に接している部分、3つ目は胃との境目(噴門部)です。
この3つの箇所は異物が詰まりやすい箇所で“食道内異物”を発症しやすいところになります。

食道は刺激に弱い

食道自体では食べ物の消化吸収は行っていないため、胃や腸といった他の消化管に比べ、酸やアルカリなどの刺激に弱いです。
そのため、炎症をおこしやすい臓器と言えます。

猫の食道は運動性が弱い

猫は犬に比べ食道の運動が弱い動物であるため、飲み込んだものが胃まで流れる時間が長いため、刺激物が停滞しやすく薬物による食道炎を引き起こしやすいと考えられています。
また、食道炎も重症化しやすく進行すると食道狭窄を引き起こすこともあります。

猫の食道の病気ってどんなものがある?

すでにいくつか病名を記載していますが、猫に見られる食道の病気の中で、①食道内異物、②食道炎、③食道狭窄が代表的なものです。
それぞれどんな病気なのか、詳しく後述していますのでお読み下さい。

猫の食道炎ってどんな病気?

猫の食道炎の原因や症状、診断方法、治療法について見ていきましょう。

原因

薬や化学物質の影響

猫が自宅にある薬や化学物質を誤って飲み込むことによって食道の粘膜が障害されて食道炎が起こることがあります。
また誤飲ではなくとも動物病院から処方された薬の中でもドキシサイクリン(商品名:ビブラマイシン)やミノサイクリン(商品名:ミノマイシン)といった酸性の薬物は食道の粘膜に刺激を与えるため、投与する時には必ず水もしくは食事を与える必要があります。

異物の誤飲(食道内異物)

おもちゃや魚の骨などの異物を飲み込んで食道の粘膜を刺激すると食道炎が引き起こされることがあります。

胃酸の逆流(逆流性食道炎)

胃酸が食道に流れて引き起こされる食道炎を“逆流性食道炎”と言います。
逆流性食道炎は、頻回の嘔吐や、麻酔によって食道と胃の間にある筋肉が緩んで胃酸が食道に流れこんで引き起こされることがあります。

症状

軽度の場合は無症状であることが多いことから、食道炎と気付かずに見逃されていると考えられています。
病状が進行すると、食欲不振、よだれが垂れる(流涎)、食事を飲み込みづらそうにする(嚥下困難)、咳が出るなどの症状が出たり、後述する食道狭窄へと悪化することがあります。

診断方法

食道粘膜の状態を確認できる診断方法は、ただひとつ、内視鏡検査になります。
通常のX線検査(レントゲン検査)では、食道炎に限らず食道の病気の診断は困難で、バリウムなどでの造影X線検査でもよほどの異常がない限り見過ごされてしまいます。

治療法

食道炎の治療は、①粘膜保護剤を投与して食道の粘膜を胃酸から守ること、②胃酸分泌抑制剤を投与して胃酸の分泌をできるだけ抑えて逆流性食道炎を悪化させないこと、③消化管運動改善薬を投与して胃の中に入った食べ物を長く停滞させないこと(胃酸の分泌が促進するため)が基本です。

猫の食道狭窄ってどんな病気?

食道狭窄とは、食道の内腔の一部が極端に狭くなってしまう病気です。
それでは猫の食道狭窄の原因や症状、診断方法、治療法について見ていきましょう。

原因

猫の食道狭窄は、重度の食道炎が悪化したことがその発症原因と考えられています。
食道炎に気付かないまま放置されてしまったり、治療を行っても上手く治癒しなかったりすると、食道の炎症部位に“瘢痕収縮”と呼ばれる傷跡が残り、食道の内腔が狭くなってしまい食道狭窄が引き起こされてしまいます。

症状

食道狭窄の症状は、よだれが垂れること(流涎)と“吐出”です。
嘔吐は胃の中に入った食べ物が口から外へ押し出されることですが、吐出は食べ物が胃に入らずに食道から吐き出されることを言います。
そのため、食べるや否やフードがそのままの形で吐き出される場合は、嘔吐ではなく吐出を疑います。
狭窄の程度が軽い場合は、流動食や水を吐き出すことはないけれど、ドライフードを食べるとすぐに吐き出すという症状を示すことがあります。
そして狭窄が重度に及ぶと、食欲がない、痩せてきたなどの症状のほか、頻回の吐出によって誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)と呼ばれる病気を引き起こし呼吸困難に陥ることもあります。

診断方法

バリウムによる造影X線検査で食道の通過障害を確認できますが、食道内異物との鑑別が困難な場合があります。
内視鏡検査をおこなうと、食道内異物の有無や食道狭窄の程度も把握することができます。

治療方法

バルーン拡張術

食道狭窄と診断されたら、内視鏡下での“バルーン拡張術”が有効です。
バルーン拡張術とは、狭窄している食道の内腔に専用のバルーンカテーテルを通し、カテーテルに水を入れて風船のように膨らませることによって穴を少しずつ広げる方法です。
この時に重要なのは、いきなり大きく狭窄部位を広げようすると食道穿孔を引き起こしてしまうため、ゆっくりと少しずつ広げることになります。
そのため、バルーン拡張術1回で狭窄がスッキリと改善することはあまりなく、少なくとも複数回の処置が必要です。

胃瘻チューブの設置

重症例では栄養不良になっていることも多いため、内視鏡検査と同時に胃瘻チューブ(胃チューブ)を設置することもあります。
胃瘻チューブとはお腹の脇から胃の中までシリコンの管を通し、そこから流動食を強制的に給餌する方法で、口から十分に栄養をとれない食道狭窄の猫の体調の回復には重要になってきます。

食道炎の治療

拡張した食道の多くは一時的に食道炎が引き起こされるため、再狭窄を防ぐためにもしっかりとした食道炎の治療が必要で、粘膜保護剤、胃酸分泌抑制剤、消化管運動改善薬の投与を行います。

さいごに

食道狭窄の治療には専用のバルーンカテーテル(高額!)や経験、専門的な知識が要求されます。
そのため一般的な内視鏡検査を行っている動物病院でも、二次診療病院(大学病院など)へ紹介されることも多く、重症例になればなるほど総額の治療費は高額になります(最低でも30〜40万以上)。
猫に吐出が見られ食道内異物が疑わしい場合はすぐに内視鏡で摘出すること、頻回に嘔吐している場合はすぐに動物病院で治療を受けること、 病院で処方されている薬を飲ませるときは食事と一緒に与える、もしくは内服の後に水を与えること、こういったことに注意するだけで食道炎や食道狭窄といった病気の発症リスクを減らすことができますので、ぜひ覚えておいて下さい。





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