口腔の病気

猫の歯肉炎の症状や原因、治療薬とは?おすすめのサプリメントある?

投稿日:2017年7月15日 更新日:

「猫の歯肉が腫れているけど、歯肉炎かな?どうやって治療するんだろう…」

「猫の歯肉炎はなぜ起こるの?症状は?」

猫は口腔内のトラブルが多い動物です。

3歳以上の猫の約8割が歯周病にかかっているとも言われています。

今回は猫の口腔内トラブルの中でも、多くみられる歯肉炎について原因や症状、治療について解説します。

猫の歯肉炎とは?

歯肉とは、歯ぐきとも呼ばれるピンク色の部分です。
この歯肉に炎症が起こった状態が「歯肉炎」です。
歯肉炎が進行すると、歯の根元で歯を支えている歯根膜や歯槽骨(しそうこつ)にまで炎症が波及し、「歯周炎」となります。
歯肉炎と歯周炎の総称を「歯周病」をいい、歯肉炎は歯周病の初期症状とも言えます。

猫の歯肉炎の原因

どのようなことが原因で、歯肉炎は起こるのでしょうか。

歯垢や歯石

歯垢は食べカス(食物残渣)などからできていますが、歯垢内には多くの細菌が存在しています。
この細菌が食べカスを栄養源にして繁殖することによって、歯肉に炎症を引き起こします。
さらに、歯垢が唾液中のカルシウムやリンなどを取り込んで石灰化したものを歯石といい、
表面がザラザラとしているために、さらに歯垢が付きやすい状態になります。
歯垢はやわらかいので簡単に拭き取ることができますが、歯石になってしまうと動物病院で全身麻酔をかけて除去しないといけません。

免疫力の低下

腎臓病や糖尿病などの慢性疾患、猫白血病ウイルス感染症や猫免疫不全ウイルス感染症などの感染症によって免疫力が低下していると、歯肉炎や口内炎ができやすくなります。

参照:猫白血病ウイルス感染症とは?症状や治療法は?寿命はどのくらいなの?

破歯細胞性吸収病巣(歯頚部吸収病巣)

破歯細胞とは、乳歯が永久歯に生え変わる時に乳歯の根元に作用して溶かしていく細胞で、この破歯細胞が異常増殖して、永久歯を溶かしてしまう病気です。
詳しいメカニズムはわかっていないものの、日本の猫の半数近くがこの病気の歯を持っているとも言われています。
猫の歯肉炎や歯周病は、破歯細胞性吸収病巣に併発して発症していることが多く、歯肉が赤く腫れあがり、出血することもあります。
腫れた歯肉に隠れて見えづらくなっていますが、歯の根元がすでに溶けていたり、歯が欠けやすくなったりします。

猫の歯肉炎の症状

歯肉炎の症状としては、歯肉が赤く腫れ痛みを伴います。
ドライフードやプラスチック製のおもちゃなど硬いものを噛んだ時には、歯肉から出血することもあります。

歯肉炎から歯周炎へ

実際、猫の口の中のトラブルに気が付いた時には、すでに歯周炎も伴う歯周病の状態に陥っているケースがほとんどです。
歯肉炎が進行すると歯肉が後退し、本来歯肉に覆われている歯頚部が露出します。
歯を収めている歯槽骨が溶けて吸収されると、歯根が露出して歯がグラグラし、さらに悪化すると歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病の症状

歯周病の進行度や繁殖している細菌にもよりますが、口臭、よだれ、くしゃみ、血の混じった唾液を出すこともあります。
また、痛みによって食べ物をすぐに吐き出したり、ドライフードなどを嫌がる、口の周りを触らせないなどの症状もみられます。
歯が気になって、床にこすりつけたり、前足で口の周辺を掻くような仕草を見せることがあり、前足によだれや血が付着していることもあります。

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猫の歯肉炎の治療

歯肉炎の治療は、その進行度や併発している病気によって異なります。

歯垢の除去、デンタルケア

初期の歯肉炎の段階では、軽度であれば口腔内を口腔洗浄液で洗浄し、ブラッシングなどで歯垢を除去するなど口腔内環境を清潔に保つことで治ることもあります。
歯肉の腫れがひどい場合には、抗炎症剤や抗生物質などを投与します。

歯石の除去

細菌を含んだ歯石を取り除かない限り、炎症のリスクはありますので動物病院で歯石除去を行います。
人間と違って猫は口を大きく開けたままじっと耐えるということができませんし、歯肉に隠れた部分の歯垢や歯石を除去するには多少の痛みも伴うため、全身麻酔が必要となります。
スケーラーやキュレットという器具を使って、歯の表面や歯肉のふちに付着した歯石を除去し、歯肉と歯の間の歯周ポケット内の汚れも取り除きます。
歯石を除去した後の歯は、表面が削られて粗くなっているため、歯垢や歯石が付着しやすくなっています。
これを防ぐために、歯の表面を滑らかにする研磨(ポリッシング)を行います。

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抜歯

すでにグラグラと動揺した歯については、抜歯することもあります。

予防のために

歯肉炎や口腔内トラブルを予防するためには、適切なデンタルケアが大切です。

デンタルケア

歯肉炎になってから歯みがきをしようとすると、痛みがあるため猫は嫌がります。
できれば、口腔内トラブルが起こる前の子猫の時から歯みがきに慣らして、習慣化するのが理想的です。
成猫になってからデンタルケアを始める場合には、ゆっくり時間をかけて慣らしていきましょう。

口元を触る

まずはじめは、猫の顔をなでたりしながら、普段から口の周りを触れるように慣らしましょう。
鼻の頭やひげの根元、あごの下など猫が喜ぶ部分をやさしくなで、徐々に口の中に指を入れたり、歯肉に触れてみましょう。
決して無理はせずに、猫が嫌がったらすぐに止めましょう。

ガーゼでの歯みがき

歯みがきに慣れていない猫に、突然歯ブラシを使おうと思ってもうまくいかないケースがほとんどです。
はじめは、ガーゼを使った歯みがきがおすすめです。
湿らせたガーゼを人差し指にきつめに巻き、指の腹の部分でやさしく歯をこすりましょう。
猫の好きなペースト状のウェットフードなどをガーゼに少しつけると、嫌がらずにはじめやすいでしょう。
猫の口の隙間からガーゼを巻いた指を入れて、汚れがたまりやすい奥歯(臼歯)の表面をこすり、次に犬歯、前歯に移動しましょう。
仕上げに、歯垢内の細菌の増殖を抑える成分を含む猫用の歯磨きペーストを塗るといいでしょう。
市販されている歯みがきペーストには、チキン、シーフードなどのフレーバーがあるので猫の好みに合わせてあげるといいでしょう。

歯ブラシでの歯みがき

ガーゼでの歯みがきに慣れてきたら、歯ブラシを使った歯みがきに挑戦してみましょう。
ブラシが柔らかく、小さい猫用の歯ブラシを選びます。
歯ブラシをあらかじめ濡らしますが、この時少量のウェットフードや、ウェットフードの汁などを付けてもいいでしょう。
歯と歯肉の間(歯周ポケット)の汚れをかき出すように45度くらいの角度で歯ブラシをあてて、小刻みに動かします。
歯の裏側を磨くのは非常に難しいので、まずは歯の表面の汚れを取るようにしましょう。
歯ブラシを奥まで入れ過ぎてのどをついてしまうことのないように注意してください。
また、歯ブラシをゴシゴシと強くあてて、歯肉を傷つけないようにシュッシュッと軽く磨きましょう。
仕上げに、前述の猫用歯磨きペーストなどを塗るのもおすすめです。

サプリメント

口の小さい猫に歯みがきをするのは、どうしても難しい!という場合には、デンタル用のサプリメントやジェルなどで口腔内環境を整えてあげるのもひとつの手段です。
歯ブラシと違って、歯周ポケットの歯垢を落とすことはできませんが、最近では乳酸菌やその他の有効成分を含んだ様々なタイプのサプリメントなどが多数市販されていて、細菌の増殖を抑えたり、免疫力を高める効果も期待できます。
動物病院で相談すると、それぞれの猫に合ったサプリメントを紹介してくれるでしょう。
ただし、あくまでもサプリメントですので、効果が出るかどうかには個体差があったり、時間がかかる場合もあります。

フード

歯に食べカスが残りやすいウェットフードよりは、ドライフードの方が歯との接触面も多く、歯垢が付きにくいとされています。
猫は小さな粒のドライフードはほとんど丸呑みにしてしまいますが、かみ砕きやすい粒サイズや形状になっていたり、噛むことで歯垢を落としやすい形状をしていたりするデンタルケア用療法食などが販売されていますので、動物病院で相談してみましょう。

さいごに

口腔内のトラブルは口臭や痛みだけでなく、細菌が臓器にまで影響を及ぼし全身状態も悪くなる可能性のある怖い病気です。
歯肉炎の段階で気が付いて治療してあげれば、そのリスクを下げることができます。
日頃から猫の歯肉をチェックするのはとても重要になりますが、奥歯の方の歯肉まで確認するのは難しく、自宅でのデンタルケアにも限界があると思います。
できれば、年に1回ほど動物病院で定期検診をしてもらうのがいいでしょう。





愛猫のために知ってほしいこと


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