消化器の病気

猫の胃炎の症状や原因は?治療方法や費用についても解説

投稿日:2017年8月8日 更新日:

 

「猫も胃炎になるのかな?どんな症状?」

「猫が何度も繰り返して吐いてるけど、胃炎かな?」

「猫が胃炎と診断されたけど、原因は何だろう?どんな治療をするの?」

胃炎は人でもよく聞く病気ですが、猫の胃炎はどのような病気なのかご存知でしょうか。
そこで今回は猫の胃炎について、その原因や症状、治療について解説します。

猫の胃炎

胃炎とは、その名の通り胃に炎症が生じる病気ですが、その経過によって「急性胃炎」と「慢性胃炎」に分けられます。

急性胃炎

急性胃炎とは、胃の粘膜に急激に炎症が生じた状態のことです。
通常、急性胃炎では1週間以内に症状が治まります。

慢性胃炎

猫の慢性胃炎とは、胃の粘膜に繰り返し炎症が起こる状態のことです。
治療をしても胃粘膜の炎症が持続し、1週間以上症状が持続している場合に慢性胃炎と呼ばれます。

猫の胃炎の原因

猫の胃炎はどのような原因で引き起こされるのでしょうか。

急性胃炎

急性胃炎は、胃粘膜の損傷を引き起こす様々な要因によって起こります。

誤飲、誤食

急性胃炎の原因として多くみられるのは、誤飲や誤食です。
猫が食べてはいけない食べ物、洗剤などの毒物、中毒植物、ビニールや金属などの異物などを食べることで引き起こされます。

傷んだ食べ物、腐った食べ物

梅雨~夏の時期には特に暑さや湿度によって食べ物がすぐに傷んだり、腐ったりするので注意が必要です。
猫が食べかけたもの唾液が付着して細菌が繁殖している可能性があるため、その都度処分して、次の食事の時間には新しいものを与えましょう。
飲み水も一日数回は交換して、常に新鮮な水を与えましょう。

冷たいもの

氷やアイスクリームなどの冷たいものを多量に与えると、急激にお腹が冷えて急性胃炎を引き起こすことがあります。

寄生虫

回虫など胃や腸に寄生する様々な寄生虫が、胃炎を引き起こすことがあります。

感染症

猫パルボウイルスなどのウイルス、サルモネラやクロストリジウムなどの細菌の感染が胃炎を引き起こすことがあります。

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私たちも鎮痛剤を処方された時などに、胃薬(胃粘膜保護剤)を一緒に処方されることも多いのでご存知かもしれません。
非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)、ステロイド剤などの薬によって胃炎を引き起こすことがあります。

慢性胃炎

慢性胃炎は、急性胃炎を繰り返して慢性化する他にも、様々な要因があります。

胃潰瘍

猫の胃潰瘍はそれほど多くありませんが、慢性胃炎の原因となる場合があります。
反対に、胃炎が進行して胃潰瘍となるケースもあります。
胃潰瘍とは、なんらかの原因によって胃粘膜が欠損して深い部分まで傷ついている状態で、非ステロイド性消炎鎮痛剤などの薬剤や胃の血流量が低下する病気、手術後、過度のストレスなどで起こります。

胃の腫瘍

胃にできた腫瘍に伴って、慢性胃炎を生じている場合もあります。
猫の胃の腫瘍のほとんどはリンパ腫で、他には腺ガンなどがみられます。

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胃以外の病気

肝臓疾患、慢性の尿毒症など胃以外の病気に併発して生じることもあります。

寄生虫

急性胃炎と同様、回虫などの寄生虫が胃炎を引き起こすことがあります。

前述のとおり、ステロイド剤、非ステロイド性抗炎症薬ある種の薬が胃炎を引き起こすことがあります。

胃の運動異常

胃の運動が低下したり、胃の出口に当たる幽門部分の異常で食物が胃に長時間留まると、過度に胃粘膜が胃酸にさらされることによって胃炎を生じる場合があります。

食物アレルギー

牛肉、鶏卵、小麦、トウモロコシ、大豆、魚などの食物中のタンパク質に対してアレルギー反応を示す病気で、かゆみを伴う皮膚炎の他に胃炎を起こすことがあります。

毛球症

毛球症は毛づくろいで舐め取った毛を飲み込み、胃や腸に入り毛玉となり胃炎や腸炎を引き起こす病気で、換毛期や長毛の猫では特に注意が必要です。

猫の胃炎の症状

猫の胃炎では、どのような症状がみられるのでしょうか。

急性胃炎の症状

吐き気、嘔吐

急性胃炎では、突然の嘔吐が主な症状です。
短い間に何度も繰り返して嘔吐がみられ、水を飲んだり少量食べたりするだけでも、刺激となって嘔吐するようになります。
繰り返し吐くことで胃や食道の粘膜が傷つき、逆流性食道炎を併発したり、吐いたものの中に血が混じることもあります。

脱水

繰り返す嘔吐によって多量の水分を失い、脱水を起こします。
皮膚の張りがなくなったり、目が落ちくぼんだように見えることもあります。

食欲不振

吐き気があるため食欲がなくなり、食べてもすぐに吐き出してしまうので食べることを避けるようになることもあります。

慢性胃炎の症状

嘔吐

急性胃炎に比べると嘔吐の頻度は減るものの、数週間にわたり長引きます。
1日に1~2回もしくは毎日ではなく何日かおきに嘔吐がみられる場合もあります。

食欲不振

急性胃炎の場合と異なり食欲が全くなくなるということはありませんが、嘔吐した直後は食欲が低下します。

体重減少

普段よりも食べる量が減ることや、食べても吐いてしまうことが続くため、栄養分を十分に吸収できず徐々に体重が減少することがあります。

水をよく飲む

胃の違和感からか、水をよく飲むようになることもあります。

猫の胃炎の診断

急性胃炎の場合には、臨床症状から診断して診断的治療を開始するケースが多いと思います。
慢性的に嘔吐が続くような慢性胃炎の場合には、胃の病気だけでなく、腎臓や肝臓、膵臓などの病気を除外する必要があります。
また、胃炎だけでなく腸炎も併発していること少なくないので、十二指腸など腸粘膜も同時に検査するケースも多いでしょう。

必要に応じた検査

X線検査、超音波検査

通常のX線検査だけでは炎症や腫瘍を発見することは難しいのですが、造影剤(バリウム)を飲ませて行うX線検査で胃粘膜面に腫瘤(しこり)がないか、胃がしっかり拡がっているかを確認できる場合があります。
また、超音波検査では胃壁の厚みや粘膜表面が滑らかであるかどうかを確認することができますが、胃内の空気や食べ物などによってうまく評価できない場合もあります。

内視鏡検査

内視鏡検査によって胃粘膜の観察を行うとともに、腫瘍などの疑いがあれば粘膜の一部を採取して組織生検(バイオプシー)を行います。

血液検査

腎不全、肝疾患、膵炎など嘔吐が主症状となる他の病気がないかどうかを確認するために、血液検査が行われる場合もあります。

猫の胃炎の治療

猫の胃炎はどのような治療法があるのでしょうか。

急性胃炎

絶食・絶水

体力に問題のない猫であれば、短期間の絶食・絶水で胃を休めることで改善するケースが多いでしょう。
ただし、肝臓への負担を考慮して2日以上の絶食は絶対に行わず、半日ほどの絶水と1食抜くあるいは1日絶食する程度にします。
その後は少量の水から与え、低脂肪など消化しやすい食事を与えます。

制吐剤

嘔吐が止まらない場合には、制吐剤(吐き気止め)を投与します。
また、胃の粘膜保護剤や胃液の分泌を抑制する薬を投与する場合もあります。

異物の除去

猫が異物を飲み込んだ場合には、催吐剤や内視鏡によって除去します。
洗剤などの液体を飲んだ場合には、胃洗浄や吸着剤などが投与されます。

補液

嘔吐によって失った体液を補うため、皮下補液や静脈内点滴が行われます。

基礎疾患の治療

寄生虫や感染症などが原因である場合は、駆虫薬の投与やそれらに応じた治療が施されます。

慢性胃炎

基礎疾患の治療

腎不全などの基礎疾患によって慢性胃炎が引き起こされている場合は、それらの治療を行います。

対症療法

急性胃炎の場合と同じように、嘔吐や脱水などの症状を改善する治療が行われます。
また、食物アレルギーが疑われる場合には、原因食材の特定とそれらを含んでいないフードへの切り替えなども検討されます。

回復までにどのくらいかかる?

急性胃炎

原因や症状にもよりますが、前述のとおり急性胃炎では半日から1日の絶食・絶水で回復するケースが多いでしょう。
ただし、激しい嘔吐で消耗している場合には、体力の回復までに1~数日間の補液などが必要になることもあります。
また、胃内異物や基礎疾患が原因である場合には、そちらの治療によって回復までの期間も変化します。

慢性胃炎

慢性胃炎の方が胃粘膜の損傷がひどく、回復までに時間がかかることが多いでしょう。
また、基礎疾患を抱えているケースが多いので、そちらの状態によっては繰り返し症状があらわれることもあります。

治療費用はどのくらい?

原因や症状によって費用は大きく変わってきますし、動物病院によって治療費用はかなりの幅がありますので、かかりつけの動物病院で必ず確認してください。
大まかな目安としては、脱水の補正に行われる皮下点滴は2000円程度、静脈点滴は3000円程度の病院が多いでしょう。
さらに制吐剤などを注射する場合には、2000円前後かかるでしょう。
検査にかかる費用としては、X線検査には4000円~8000円ほど、超音波検査には3000円ほど、内視鏡検査は1万5000円程度かかりますが、異物の摘出を行う場合には追加費用がかかる場合もあります。
また、全身麻酔が必要であるため、1万円前後の麻酔費用が追加されることもあるでしょう。

さいごに

今回は猫の胃炎を取り上げましたが、胃炎のつらさを経験したことのある方も多いのではないでしょうか?
非常に多くの原因が関与する胃炎を完全に予防するのは難しいのですが、猫の胃炎を予防するには、新鮮なフードや水を与えること、感染症を防ぐワクチン接種、誤飲・誤食を防ぐ安全な環境を用意することが有効です。
愛猫につらい思いをさせないためにも、改善点がないかどうか、今一度確認してみてくださいね。





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