皮膚の病気

猫の疥癬とは?原因や症状、治療方法は?どんな薬やシャンプーが有効?

投稿日:2017年8月14日 更新日:

 

「猫がとても痒そうに頭を掻いているけど、もしかして疥癬?」

「猫が病院で疥癬と診断されたけど、自宅でシャンプーした方がいいのかな?」

猫の疥癬に関してこのような疑問はありませんか?

疥癬は猫の寄生虫による皮膚病の中では、一般的な病気です。

疥癬という名前はよく耳にするけど、実際どんな病気かよく知らないという方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、「猫の疥癬」をピックアップして、原因や症状、治療方法など詳しく解説します。

猫の疥癬(かいせん)ってどんな病気?

それでは猫の“疥癬”とはどんな病気か、原因や症状、診断方法について解説していきます。

原因

猫の“疥癬”とは、“猫小穿孔ヒゼンダニ(ネコショウセンコウヒゼンダニ)”というダニが寄生することによって起こる皮膚病です。
このダニは皮膚の角質層にトンネルを作って産卵し、増殖します。
卵→幼ダニ→若ダニ→成ダニへと成長し、そのサイクルは2〜3週間と言われています。

症状

皮膚の症状は、頭部とくに顔面に顕著に現れますが、その見た目は病気の進行の程度や感染猫の免疫力によっても様々です。
一般に、感染初期は赤いぶつぶつとした発疹や脱毛、フケ、わずかな痒みが見られる程度ですが、重症化すると、脱毛が進み皮膚の角質層が厚くなっていき、象のように皮膚が分厚く見えます。
まぶたの皮膚が腫れ、目がしっかりと開ききらないようになることもあります。
この時期になると激しいかゆみを引き起こすことが多く、掻きむしって皮膚から血がでることもあります。
また常に顔を掻いているため、手足が汚れていることもよくあります。

診断方法

重症例では、特徴的な外観と皮膚の角質層を掻き取って顕微鏡で観察し、ダニを見つけると確定診断となります。
ただし、軽症例ではダニの検出率が悪いため、アレルギー性皮膚炎と間違いやすく、疥癬と診断するまでに時間を要すことがあります。
つまり、「ヒゼンダニが検出されない=疥癬ではない」とは言い切れないので注意が必要です。

猫の疥癬の治療法とは?

疥癬の原因であるヒゼンダニはどうやって駆除したらいいのでしょうか?
その治療方法について解説します。

治療薬の種類

現在はセラメクチンという薬剤(商品名 レボリューション)もしくはイベルメクチン(商品名 アイボメック)が疥癬の治療に有効とされています。

セラメクチン(商品名 レボリューション)

レボリューションとは、猫の背中(肩甲部)に滴下するタイプのスポットオン製剤で、猫では「犬糸状虫(いわゆるフィラリア)、ノミ、ミミヒゼンダニ、回虫の駆虫薬」として販売されています。
ミミヒゼンダニとヒゼンダニは全く別の寄生虫なのですが、ヒゼンダニの駆虫にもセラメクチンの有効性は認められているため、効能外使用になりますが、治療薬として用いられています。

イベルメクチン(商品名 アイボメック)

イベルメクチンは、大村智さん(2015年ノーベル賞受賞)が開発にたずさわった抗寄生虫薬です。
イベルメクチンはフィラリアに代表される線虫と呼ばれる寄生虫の駆除薬として開発されましたが、高用量で用いるとヒゼンダニの駆虫にも有効であることが分かっています。
※フィラリアの予防薬として愛犬家はよくご存じの薬剤かと思いますが、ヒゼンダニを駆虫するためにはフィラリアの予防薬よりもはるかに高用量のイベルメクチン必要です。
もし犬に疥癬が見られたとしてもフィラリア予防薬では駆除は困難であるため、高濃度のイベルメクチンを配合したアイボメックという注射薬を使用します。

治療期間の目安

前述したとおり、ヒゼンダニは2〜3週間周期で成ダニへと成長するライフサイクルであるため、2週間間隔で2〜3回程度治療を行わないと完全に駆虫することはできません。

シャンプー療法

シャンプー剤の選び方

ヒゼンダニの寄生によってフケが多い場合はシャンプーで洗い流して清潔にしてあげるといいでしょう。
バイエル社から出ているヒノケアというシャンプーは洗浄力が強すぎず、様々な肌質の猫に安心して使用できます。

なお、フケを除去するという観点からは、ビルバック社から出ているケラトラックスなどのサリチル酸の配合されたシャンプーが推奨されますが、猫によっては皮膚刺激(洗浄力)が強すぎる場合があるため、シャンプー後には保湿成分の入ったコンディショナー(ビルバック社 ヒュミラック)を合わせて使用することが望ましいです。

このように皮膚の状態によってはシャンプー剤がかえって痒みを誘発する恐れもあるため、シャンプーしてもよいかどうか、どのようなシャンプー剤が適当であるかご心配な方は、予め獣医師に相談されることをおすすめ致します。

シャンプー時の注意事項

詳しくは「よくある質問」にて後述しますが、ヒゼンダニは人間にもうつることがあるため、シャンプー時にはダニに感染しないような工夫が必要です。
シャンプー時には使い捨てゴム手袋やエプロンの装備をし、感染しないよう注意を払いましょう。

自宅のお掃除も

宿主である猫から離れてしまい床などに落ちているヒゼンダニは長くは生きられませんが、再感染を予防するためにも環境の正常化は重要です。
環境中に落ちているダニを駆除するためには、市販されているダニ駆除剤(バルサンなど)を使用するのもよいでしょう。
ダニ駆除剤の使用に抵抗がある方は、猫がよく寝ている寝床を廃棄する、廃棄できないものは可能な限り洗濯する、こまめに掃除機をかけることを心がけることで環境中のダニを減らすようにしましょう。

猫の疥癬に関してよくある疑問

飼い猫に疥癬と思われる症状が見られた時に、多くの飼い主の方が抱かれる疑問をピックアップして解説したいと思います。

ヒゼンダニは人間にうつるの?

猫の疥癬の原因であるネコショウセンコウヒゼンダニは、基本的には猫を宿主として好んで寄生し、犬に見られる疥癬の原因寄生虫は“犬穿孔ヒゼンダニ(イヌセンコウヒゼンダニ)”が多いとされていますが、実際には、動物種を超えて犬や人間にも感染することがあると言われています。
人間の場合は寄生したとしても一時的なものですが、赤ちゃんやお年寄りがいるご自宅では、できる限り感染している動物に接触することがないようにした方がよいでしょう。
そして、もし飼い主の方の皮膚に気になる症状が見られた場合、すみやかに皮膚科を受診し、「猫を飼っていて疥癬と診断されていること」を告げるようにしましょう。

フロントラインは疥癬に有効?

通常のスポットオンタイプのフロントライン(成分名 フィプロニル)はマダニの予防や駆虫には効果的ですが、現時点では猫の疥癬の治療に有効というデータがありません。

新しく飼った猫が疥癬と診断された。同居猫への対策は?

猫を多頭飼育している場合には今明らかな皮膚症状がないとしても、念のため予防(レボリューションの塗布)を行った方がいいでしょう。

疥癬にならないためにはどうしたらいいの?

感染動物に接触しないこと、屋外に出ないこと、定期的なレボリューションの塗布がヒゼンダニ感染予防の基本になります。
また拾った子猫を自宅で飼育する際は、一度動物病院を受診し、疥癬だけでなく、耳ダニやノミなどの外部寄生虫や皮膚糸状菌などの感染症を発症していないか検査してもらうといいでしょう。

さいごに

疥癬は治療すれば完治できる病気ですが、1回だけでは完全に駆虫することは難しく、治療期間に1〜2ヵ月程度要すことがあります。
良くなったからといって途中で治療を止めてしまうと再発する可能性がありますので、皮膚症状が改善するまで根気強く通院するようにしましょう。
また同居している動物やご自身へも感染が広がらないようにくれぐれもお気をつけ下さい。

関連記事になります。合わせてご覧ください。

獣医師解説。猫の皮膚炎とは?原因や症状や治療法を解説





愛猫のために知ってほしいこと


「動物病院に連れていきたいけど治療費はどのくらいかかるんだろう?」

「愛猫の病気を治してあげたいけど高額費用を支払う余裕がない…」

という飼い主さんはとても多いです。

動物病院で治療する場合、病気によっては10万円以上かかってしまう場合もあります。

動物病院で治療すれば助かった命は実に多いです。

経済的な問題で愛猫の寿命を縮めないためにも愛猫が元気なうちにペット保険に加入することが大事になります。

でも「ペット保険っていうけど、どういう保険があるの?」という疑問も出てくるかと思います。

ペット保険の加入に迷った場合には、ペット保険の一括資料請求がおすすめです。

複数のペット保険の資料を比較することで「あなたと愛猫にとって一番ベストの保険が分かる」というメリットもあります。

利用は無料です。詳しくはこちらをご覧ください。

>>>ペット保険の一括資料請求を試しに見てみる(無料)<<<






-皮膚の病気
-, , , , , ,

Copyright© 猫の病気対策マニュアル , 2018 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.