皮膚の病気

猫にもニキビ?治し方や取り方はどうする?イソジンで治るって本当?

投稿日:2017年8月28日 更新日:

 

「猫のあごにキャットフードの食べかすが付いているのかと思ったら、黒いブツブツができてる。何だろう?」

「猫のあごの下のブツブツの範囲がどんどん広がってきた!もしかして猫のニキビ?」

「動物病院で“あごニキビ”と診断されたけど、猫にもニキビができるの?」

このように猫のあごの下の黒いブツブツに気が付いたことはありませんか?
実は猫にもニキビがよくできるのですが、どのようなことが原因となるのでしょうか?
今回は、猫のニキビについて原因や症状、治し方まで解説したいと思います。

猫にもニキビができるの?

猫のニキビとは、猫のあごの下に発生する黒いポツポツとしたもののことです。
猫では比較的よくみられる皮膚の症状なので、猫の下唇~あごの下が黒く汚れていることに気付いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この猫のニキビには、「あごニキビ」「コメド」「座瘡(ざそう)」など様々な呼び方がありますが、動物病院を受診する時には悪化して皮膚の炎症がみられるケースが多く「座瘡」と診断されることが多い病気です。
人間にできるニキビと同じように、毛穴に詰まった皮脂が黒ずんでいる状態です。

猫のニキビの原因

猫のニキビの原因ははっきりとはわかっていませんが、品種や性別、年齢に関係なく多くの猫で発症します。
それぞれの猫の体質によるものも多いと考えられていますが、それ以外にも原因と考えられる事がらを紹介します。

毛づくろい(グルーミング)不足

あごは他の部分と違って猫が直接舐めてきれいにすることができないため、汚れがたまりやすい部分です。
汚れと皮脂が溜まって毛包に詰まってしまい、ニキビができます。
元々毛づくろいをあまりしない猫や、あまり体を動かせない子猫や高齢猫などでは特に注意が必要です。

過剰な皮脂

猫のあごの下は皮脂腺やアポクリン腺など皮脂を分泌する腺が密集しているため、過剰に皮脂が溜まりやすい場所です。
ちなみに尻尾の付け根にも皮脂腺が多く、脂っぽくベタベタしたり、脱毛する「スタッドテイル」という症状があらわれやすい部位です。
また、与えている食べ物によっては猫の体質に合わずに皮脂が増えることもあり、過剰な皮脂分泌の要因となります。

ストレス

人間も疲れが溜まったりストレスがある時にはニキビや吹き出物ができやすくなりますが、猫も過度なストレスがかかることで免疫力が低下し、皮膚バリアが乱れることで皮膚症状がみられます。
季節の変わり目で温度や湿度変化が激しい時、騒音、模様替えや引っ越し、新たな家族が増えた窓といったことが猫にとってストレスとなっていないか考え、できる限り改善できるように工夫しましょう。

アレルギー、接触性過敏症

猫の体質によっては、なんらかの物質にアレルギー反応を起こしている可能性もあります。
あごに症状が出ているのであれば、あごに触れやすい食器やキャットフード、猫の寝床のタオルや毛布など環境中のものがアレルゲンとなっているかもしれません。
猫のニキビがキャットフードを替えてから、あるいは食器を替えてから出はじめた…など心当たりがある場合には、なるべくそれらを避けるようにして様子を見てみましょう。

不衛生な環境

猫のあごに触れる機会の多い食器を洗わずに使い続けていたり、水をこまめに交換しなかったり、飼育環境が不衛生だと細菌の繁殖が促進されてしまいます。
1日1回は食器をしっかりと洗い、お水もこまめに取り替えてあげましょう。
猫の食器は細かな傷がつきやすいプラスチック製のものよりも、陶器製や金属製のものの方が細菌が繁殖しづらく清潔に使えるのでおすすめです。

食べ方、飲み方の問題

特にミルクや離乳食などを食べる機会の多い子猫や、体力がなくなりうまくご飯が食べられなくなった老齢の猫ではあごの周りにフードや水が付いてしまい常に濡れたままになっています。
湿った環境では細菌が繁殖しやすくなるため注意が必要です。
食後にきれいに口の周りを拭き取ってあげるか、食べやすい食器や形状のフードに変更したり、食器の高さを工夫してあげましょう。

ホルモンバランスの乱れ

発情期の前後や妊娠、出産の時期、去勢・避妊手術を受けた後などに、体内のホルモンバランスが乱れると症状が出ることがあります。

ニキビダニ

猫のニキビと似たような名称の病気として、「猫のニキビダニ症」がありますが、これは今回取り上げている猫のニキビとは別の病気です。
猫のニキビダニ症は、猫の毛包内(毛穴の中)に寄生するニキビダニ(毛包虫、デモデックス)によって引き起こされる皮膚炎で目や頭、首などによくみられます。
あごの周囲に症状がみられる場合には、このニキビダニが猫のあごにできるニキビ(毛包炎)の原因となっていることもあるでしょう。
ニキビダニは健康な猫の皮膚にも常在していますが、なんらかの原因で異常に増殖すると皮膚炎になると考えられています。
猫での発生はまれですが、猫免疫不全ウイルス感染症や猫白血病ウイルス感染症などによって免疫力が低下した状態が続くと発症することがあります。
症状としては他の皮膚炎と似ていますが、皮膚が赤く腫れる、フケ、脱毛、ニキビ、びらん、潰瘍、化膿、カサブタなど様々で、かゆみや痛みを伴うこともあります。
細菌の二次感染を起こすと重症化することもあります。
病変部のかさぶたやフケなどを採取して顕微鏡で確認すると、ニキビダニの虫体が確認できます。
治療としては、イベルメクチン、ドラメクチン、ミルベマイシンなどの駆虫薬を投与します。
細菌感染を併発している場合には、抗生剤の投与を行います。

獣医師解説。猫の皮膚炎とは?原因や症状や治療法を解説

猫のニキビの症状

猫のニキビはほとんどの場合は軽症ですが、細菌や真菌(カビ)の一種であるマラセチアなどが繁殖することもあり、悪化すると「膿皮症(のうひしょう)」という毛穴に膿が溜まった状態に進行してしまいます。
また、皮膚の炎症の痛みやかゆみを気にした猫が自分の足で引っ搔いてしまうこともよくあり、出血したり、二次感染を起こしたりすることもあります。
そのため、猫のニキビが軽度なうちに発見し、適切なケアや治療を行うことが大切です。

猫のニキビの主な症状

では、猫のニキビのサインとなるのはどのような症状なのでしょうか。
長毛の猫や毛色が黒っぽい猫では、発見が遅れてしまうこともよくありますので、下記の項目を参考に特に気を付けてみてあげてくださいね。

・あごの下や周囲に黒い汚れのようなものが付いている

・あごの下に黒いポツポツとしたものができている

・あごの下があぶらっぽい

・あごの辺りの皮膚が硬くなっている

・猫があごの辺りを気にしている

・猫があごの辺りをかゆがり、引っ搔いたりこすりつけたりしている

・あごのあたりが脱毛している

・あごの辺りが赤くなっていたり、腫れている

・あごの辺りから膿や血が出てくる

猫のニキビの治療

猫のニキビの悪化を防ぐためには、まずは猫のあごの下を清潔に保つことが重要となります。
あごの下は猫にとって毛づくろいがしにくい部位なので、特に子猫や老齢の猫では普段から食後にあごの下を拭いてあげる習慣をつけるといいでしょう。
猫の体質によって一度ニキビができてしまうと再発しやすいと言われていますので、再発予防のためにも黒いブツブツとした皮脂に気が付いたら、早めに清潔にしてあげることをこころがけ、定期的にあごを拭いてあげましょう。

自宅でのニキビの取り方・治し方

猫のニキビが炎症や細菌感染がなく、汚れや皮脂が毛包をふさいでいるだけの軽度な状態であれば、自宅でのケアで治まることがあります。
猫のあごにできた黒い皮脂汚れの取り方を動画をまじえてご紹介します。
①濡らしたコットンでふやかす

ぬるま湯で濡らしたコットンやガーゼでゆっくりとやさしく拭いてあげましょう。
黒くなったブツブツをふやかして取り除くように拭きます。
一度に取ろうと強い力を入れてゴシゴシ拭くと猫も嫌がりますので、やさしくマッサージするようなイメージでふやかしましょう。

②ノミ取り櫛で取り除く

ふやけた汚れをノミ取り櫛でとかしながら取り除きましょう。
皮膚を傷つけないように、櫛を皮膚に当てず毛の流れに沿って滑らせるようにとかしてください。
ここでも、一気に汚れを取ろうとせずに丁寧に時間をかけて行いましょう。
長い時間かけてすべてを取り除こうとするまでやると、猫も飽きてきて嫌がりますので、数日かけて少しずつきれいにするといいでしょう。
また、猫のニキビのケアに歯ブラシを使ったケアが紹介されていることもありますが、ついつい力を入れてゴシゴシとこすってしまい、皮膚が小さい傷だらけになってしまって細菌感染を起こしているケースも多いので、あまりおすすめはできません。

猫用シャンプー

皮脂の汚れが頑固で落ちにくい場合には、猫用のシャンプーを使うといいでしょう。
全身をシャンプーするのは嫌がる猫も多いので大変ですが、あごの部分だけをシャンプーできれいにしましょう。
猫用シャンプーをぬるま湯に少量混ぜて泡立たせ、あごの下を丁寧にマッサージします。
ただし、シャンプーが皮膚に残ったままの状態では皮膚の炎症を起こしたり、悪化させる原因となりますので、最後にしっかりと洗い流してくださいね。
細菌感染、マラセチア感染を起こしている場合にそれぞれ効果的な動物用の薬用シャンプー剤もありますので、使用する際には適切なシャンプーを獣医師に相談し処方してもらいましょう。

イソジン

「イソジン」という薬は、聞きなじみのある方も多いのではないでしょうか。
猫のニキビが軽度である場合に限り、猫のあごを清潔に保つためにイソジンで消毒するという方法もあります。
あくまでも軽度の場合のみで、すでに炎症や腫れがあるような重度の場合には、患部を刺激して治りづらくしてしまったり、悪化させてしまうこともありますので注意して下さい。
使い方としては、イソジンを水やぬるま湯などで5~8倍程度に薄めてコットンにとり、猫のあごをやさしくなでるように拭きます。
薄い毛色の猫では、イソジンの茶色い色が付いてしまいますので心の準備をしておいてくださいね。
なお、イソジンは薬局やAmazonなどでも購入でき、冬にCMでおなじみの“うがい用”もありますが、消毒用の“きず薬用”を使ってください。

動物病院を受診した方がいい場合

黒いブツブツだけでなく、皮膚がボコボコ腫れる、赤くジュクジュクしている、あごの毛が抜けているなどの症状がみられる場合には、動物病院を受診しましょう。
前述の自宅でのケアを数日続けても改善がみられない場合には、他の皮膚病や二次感染を起こしている可能性があり、それぞれの原因に合った治療や薬が必要となりますので、早めに動物病院へ行くことをおすすめします。

毛刈り

動物病院では、患部の細菌の繁殖を抑えるために、あごの周りの毛をバリカンなどで刈ることがあります。
最近の温床となりやすい毛がなくなることで患部が清潔になり、ケアもしやすくなります。
毛刈りは手慣れている獣医師にやってもらうのが一番ですが、ご家庭でのケアで毛刈りをする際には、猫がバリカンの音に驚いて暴れてしまい、思わぬケガにつながる恐れもありますので十分に注意して行いましょう。

薬の処方

患部に細菌感染が起きている場合には、患部の洗浄に加えて消炎剤や抗生物質の投与が必要となる場合もあります。
また、猫が患部を気にして引っ搔いたり、こすりつけたりしないようであればステロイドの軟膏を塗ることもあります。

エリザベスカラーの装着

あごの下の皮膚が炎症を起こしていると、猫が気にして引っ搔いてしまうこともよくあります。
改善と再発を繰り返してしまう猫は、このように患部を傷つけてしまうことが原因となっていることも多いでしょう。
保護するためには爪を短く切ることもある程度有効ですが、患部の保護のためにエリザベスカラーを装着することもあります。
動物病院の受診前にすでにご家庭にあるという方は、ひとまず装着してもいいでしょう。

猫のニキビについてよくある疑問、質問

では、ここで猫のニキビについてよくいただく疑問や質問をご紹介します。

鼻にニキビができることもある?

通常はあごの下にできるケースが多いですが、猫が食後にペロッと舐めるために食べかすが付きやすい鼻の頭や、鼻の脇などにもできることがあります。
また皮脂腺が多く皮脂の分泌が過剰になりやすい唇やまぶた、尻尾の付け根なども、毛穴が詰まってニキビになりやすい部位です。

他の猫にもニキビはうつる?

猫ニキビはそれぞれの猫の体質による要因が大きいため、他の猫にうつることはありません。
たとえ細菌やマラセチアに二次感染しているような悪化した猫のニキビができた猫と接触しても、健康な猫の皮膚であれば、正常な皮膚バリアが働いているため、感染することはないでしょう。
しかし、複数飼育している場合、同居猫すべてが食器やフード、飼育環境が同じであることが多いため、不衛生な環境であると全頭同じように猫ニキビを発症する可能性はあるでしょう。

人間用のニキビの薬をつけてもいい?

人にも多いニキビなので、市販のニキビ薬をお持ちの方も多いかと思いますが、人間用のニキビ治療薬を猫に塗ることは絶対に止めてください。
人間のニキビと毛穴が詰まって炎症を起こすという病態は同じものですが、原因は異なります。
前述のとおり猫のニキビは原因がはっきりしていないため、それぞれの症状に合わせた治療が必要となります。
人間用の薬を塗ることによって猫のニキビが改善しないだけでなく、症状が悪化することもあります。

動物病院での猫のニキビの診察費用は?

日本獣医師会が行っている動物病院の診療費用の調査では「猫のあごニキビ」の処置としての調査項目がないため、はっきりとはわかりませんが、どの程度の重症度のニキビの処置なのかによって大きく変わってくるでしょう。
あごの洗浄を行う場合、軽度であれば1000円未満で行うこともあるようですが、中央値は1,334円となっています。
炎症や腫れがひどい重度の場合には、毛刈りなども必要になるため2000円程度かかるでしょう。
また、抗生物質の内服薬や薬用シャンプーなどが必要となる場合もありますが、薬の種類や飲ませる回数、期間によってかなり幅がありますので、かかりつけの動物病院で確認しましょう。

さいごに

猫のあごにできやすいニキビは、猫にとってはよくある病気の一つですが、一度できるとなかなか治らずに再発することも多いのが特徴です。
毛穴に皮脂が詰まった程度の軽度であれば、猫もそれほど気にしていないことがほとんどですが、炎症が起きてしまうと痛みやかゆみを生じて、かわいそうな状態になってしまいます。
悪化する前に少しでも早く気付いてあげられるように、日頃から愛猫のあごのチェックも忘れずに心がけてくださいね。
悪化した場合には、他の皮膚病が原因である可能性もありますので、自宅でのケアよりも早めの動物病院の受診をおすすめします。





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