「猫の口が臭いんだけど原因は何?」
「猫の口臭は何かの病気なの?」
なんて悩んではいませんか?
猫はスキンシップを取るとき顔や手をペロペロとなめてくれますよね?
とてもかわいくてうれしいのですが、ついついにおいをかいでしまった時「くさ!!」と思う事ありますよね。
かわいい口から臭いにおいがプーンとただよってくるとちょっとなめられるのも躊躇しちゃいますよね。
口がにおうのは当たり前ではないのです!
どんな原因があるのかお話ししますね。
目次
加齢
猫は歯磨きなどのお手入れをしないと2歳くらいから歯垢がついてきます。
放置しておくと歯の表面をがっちり覆うほどの歯石がつきにおいの原因になります。
歯石がついている歯でご飯を食べると歯ぎしりのようなギッギッという音を出しながら食べたり、咬むときに頭を左右に振りながら食べることがあります。
エサの種類
添加物や保存料、香料のたくさん入ったエサを食べると口が臭くなる原因になります。
また、ウェットフードはドライフードに比べ歯に付着し、口の中に食べかすが残りやすいため口臭の大きな原因になります。
また、水分が多く含まれているため唾液の分泌が少なくて済むことも原因の一つです。
ドライフードは物理的に歯の表面の歯垢をそぎ落としたり、歯肉を刺激して鍛えることができますので上手に使い分けてあげることが良いでしょう。
歯周病
歯周病とは歯茎に炎症が起きる「歯肉炎」と歯を支える歯根膜や歯槽骨にまで炎症が波及し、破壊される「歯周炎」の総称です。
歯垢や歯石に潜む細菌が原因でおこります。
歯周病がひどくなると歯がぐらぐらしたり、根元に膿が溜まったりします。
歯周病はどのような猫にでも起こりますが、腎臓病や糖尿病などの慢性疾患、あるいは猫白血病ウイルス(FeLV)感染症や猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)などの感染症によって免疫力が低下していると、悪化しやすい傾向があります。
治療法は「歯肉炎」であれば消毒や抗生物質、消炎剤の投与で改善が見られます。
歯周炎にまで進行している場合は、全身麻酔をしたうえで歯垢・歯石を取り除き、歯周ポケットにたまった汚れや炎症を起こした組織などを取り除きます。
歯のぐらつきがひどい場合には抜歯手術を行うことも有用です。
猫は基本的に食事を丸呑みしますので、歯が1本もなくても食べるには困りません。
⇒猫の歯肉炎の症状や原因、治療薬とは?おすすめのサプリメントある?
⇒猫の歯石除去を動物病院でしてもらうと費用はいくらかかる?保険は使えるの?
口内炎
猫の口内炎は人のようにポツッと白くできるものと違い、赤く腫れあがったり、潰瘍を起こすのが一般的です。
猫の場合、細菌が原因でおこる歯周病で口内炎をおこすことが多いですが、猫の風邪の原因となるウイルスも口内炎を引き起こします。
人の口内炎のようにビタミンの不足や栄養の偏りで起こるわけではありません。
口が臭いだけでなく、痛みが伴うのでよだれをたらしたり、食事をとりづらくなります。
痛みのサインとして、ドライフードを口の端からポロポロ落としてしまう、食事中にギャーと叫んで走り回ったり、ポロポロとなみだを流しながら食べることもあります。
口が痛いためグルーミングができず、目や口周りが汚れてきます。
全身のグルーミングができなくなると毛がばさばさになったり毛玉ができたりします。
口内炎自体は抗生物質やステロイド、免疫を増強するインターフェロンを投与して治療します。
基礎疾患がある場合はその治療も同時に行います。
リンパプラズマ細胞性口内炎
口内炎の中でも、特殊な口内炎があります。
歯や歯肉には問題はなく、口角の部分が限局的に重度の潰瘍をおこす原因不明の病気です。
原因がわかっていないので対症療法を行うことになります。
ステロイドで消炎鎮痛を行ったり、インターフェロンの投与を行いますが、なかなか治りにくく症状が悪化したり良くなったりを繰り返します。
猫の腎臓病
ネコに多い病気であり、急性腎不全をおこし尿毒症になると、独特のアンモニア臭がします。
また慢性腎不全は、免疫力を低下させるため、口内炎を起こしやすくし、やはり口臭がします。食欲低下、嘔吐もよく見られます。
急性腎不全では尿は減り、慢性腎不全では反対に尿は増えます。
⇒獣医師解説。猫の慢性腎不全の原因や症状や治療とは?回復はするの?
⇒獣医師解説。猫の急性腎不全の原因や症状や治療とは?回復はするの?
肝臓病
肝臓の働きが正常なケースでは、臭いの物質は分解されます。
しかし、肝炎などで肝臓の働きが低下したときは、分解しきれなかった臭いの物質が血液中に混ざって口臭となります。
胃腸の病気
胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの病気にかかると消化不良を起こし、食べ物が十分に消化できなくなり、胃や腸で食べ物が停滞することにより、異常発酵をおこします。
そこで発生した臭いの物質が、腸管から吸収され、血流にのり肺から排泄されることにより、口臭となります。
また、腸の働きが低下して腸内の細菌バランスが崩れたケースでは、悪玉菌が増殖して臭いの物質を発生させることもあります。
口腔内腫瘍(がん)
口の中にがんが発生し、そのがんが潰瘍をおこしたり、壊死することで崩れてくると腐ったような強烈なにおいがします。
猫に多いがんは扁平上皮癌、線維肉腫、悪性黒色腫があげられます。
免疫力の低下
口の中というのは正常でも菌が全くいないという事はありません。
元気な時は全く問題になりませんが、免疫力が低下したり体力が落ちている時など細菌の増殖に負けてしまい口内炎を起こしてしまうことがあります。
加齢やネコ免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)、猫白血病ウイルス感染症などが大きな原因となります。
猫の口臭予防について
一番の予防は歯磨きですが、歯磨きができないような場合もケアをする方法はいくつかありますのでご紹介します。
エサ
ドライフードを主体にします。
においを抑える成分が配合されていたり、歯石を軽減する効果のあるフードもあります。
歯磨きトリーツ
歯磨きと同等の効果があります。
固くできており、唾液の分泌が盛んになり、よく噛むため表面的な汚れもそぎ取ります。
消臭成分が含まれているトリーツもあります。
歯磨き用おもちゃ
咬むことで歯垢をそぎ落とします。
歯石・口臭除去スプレー
歯に毎日スプレーするだけで口臭を軽減できます。
数か月かけて少しずつ歯石が溶解されるものもあります。
全身麻酔が行えない猫には有効です。
猫の歯磨きの頻度
もし自分だったら2.3日に1回でいいや。とはならないですよね?
猫も同じく、基本的には毎日の歯磨きが理想的です。
どうしても難しい場合は、歯垢が歯石になるのは3日程度かかるので、最低でも3日に1回はやれるといいですね。
猫の歯磨きの方法
一番良い方法は歯ブラシで歯と歯茎の間まで磨くことですが、難しい場合はガーゼをつかって行います。
それさえも難しい場合は歯磨きジェルを指先に塗って歯と歯肉の間に塗るだけでも効果はあります。
②右手の人差し指にガーゼを巻き、動物用の歯磨き液または水をつける
③人差し指を下唇にあて口を開ける
④歯の根元の歯肉の部分から歯の先端に向かって、奥から先端に向かってこするように拭く
猫の歯磨きはとても重要ですが、すでに歯石ががっちりと歯の表面を覆ってしまっている場合はいくら歯石の上から歯磨きをしても意味がありません。
病院で一度歯石をきれいに取ってもらう必要があります。
基本的には麻酔を行わなければいけないので高齢や体力のない猫、病気が併発している猫は処置が難しくなります。
そうならないためにも、そもそも歯石がつかないように日頃からお手入れができるといいですね。
自宅で口臭をチェックする時のポイント
口が臭いと思った時、口の中を見てみてください。
・歯垢や歯石はついていますか?
・歯肉炎、口内炎はありませんか?
・口の中にただれて赤い部分はありませんか?
・歯が折れたりぐらぐらしていませんか?
・歯肉や舌にできものができていませんか?
ただし、口が痛い時猫は無理やり口を開けて中を見ようとすると怒って咬んだりひっかいたりしてしまうことがあります。
人間だって痛いところを触られたら反射的に手で払いのけてしまいますよね?
飼い主さんがけがをしてしまうこともありますので、無理せずに病院で口の中を見てもらうようにしましょうね。
さいごに
今回は猫の口臭について解説してきました。
猫の口臭がする場合には何かの病気の可能性もあります。
口臭がする場合は猫の様子をよくよく観察することをおすすめして時間のある時にでも動物病院で診てもらいましょう。
「動物病院に連れていきたいけど治療費はどのくらいかかるんだろう?」
「愛猫の病気を治してあげたいけど高額費用を支払う余裕がない…」
という飼い主さんはとても多いです。
動物病院で治療する場合、病気によっては10万円以上かかってしまう場合もあります。
動物病院で治療すれば助かった命は実に多いです。
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