感染症

猫のパルボウイルス感染症(汎白血球減少症)とは?症状や治療法を解説

投稿日:

 

「猫のパルボウイルス感染症って聞き慣れないけど、どんな症状を起こす病気なの?」

「飼い猫が汎白血球減少症という病気にかかってしまった。治るのかどうか心配」

このような疑問はありませんか?

愛犬家の間では有名なパルボウイルスですが、猫にもパルボウイルスによって引き起こされる病気があることをご存じでしょうか?
パルボウイルス感染症は猫汎白血球減少症とも呼ばれ、子猫にとって致死率の高い病気なのですが、実は適切なワクチンによって防ぐことができます。
今回はそんなパルボウイルス感染症にスポットを当てて、症状や治療法、そして混合ワクチンの重要性など詳しく解説したいと思います。

猫のパルボウイルス感染症(汎白血球減少症)ってどんな病気?

まずはパルボウイルス感染症とはどのような病気なのか、原因や症状、診断、治療法などについて解説していきたいと思います。

原因と病名の由来

パルボウイルス感染症とは、その名の通り猫のパルボウイルスが原因の病気で引き起こされる病気です。
また血液中の白血球を極端に減少させることから、“猫汎白血球減少症”とも呼ばれたり、急性腸炎を引き起こすことから“猫伝染性腸炎”とも呼びます。

主な症状は下痢

パルボウイルスは猫の喉のリンパ節に取り込まれたあと、血液に乗り、骨髄や消化管粘膜で増殖します。
その後引き起こされる症状としては、下痢(血便)、嘔吐、発熱、元気食欲不振が主なものになり、程度としては軽度から劇症まであります。
体力のある成猫は比較的軽度で済むことが多いですが、とくに生後2〜5ヵ月の子猫はこのウイルスに感染すると症状は重くなりやすく、死亡率が高い(90%以上)恐ろしい病気です。
またパルボウイルスはきわめて伝染力の強いウイルスなので、一緒に生活している同腹の子猫が次から次へと発病することもよくあります。
妊娠中の猫がこのウイルスに感染すると、流産や死産を引き起こしたり、小脳低形成といった先天的な異常をもった子猫が産まれることがあります。

潜伏期間は?

一般に数日〜2週間程度とされています。

感染経路は?

感染猫の唾液、尿、吐瀉物、糞便中には排泄された大量のウイルスが存在するため、感染猫と接触したり、トイレやケージ、食器などを共有していると、排泄されたパルボウイルスが猫の口もしくは鼻を通じて体内に侵入し感染します。
また完全室内飼いの猫で感染猫が身近にいなくても、飼い主の靴などに野良猫が排泄したウイルスが付着していると、感染する可能性があります。

診断方法は?

パルボウイルス感染症かどうかを診断するためには、血液検査と糞便検査が必須です。

血液検査

白血球の顕著な減少が見られることがこの病気の特徴になります。
また、重度の脱水が引き起こされていることもあるため、電解質などのミネラルバランスを確認することも重要になってきます。

糞便検査

猫の糞便中のパルボウイルスが検出されれば、診断が確定されます。
一番正確なのは外部の検査センターで精密検査することですが、検査結果に時間がかかります。
そのため、動物病院では犬用のパルボウイルス迅速簡易検査を代用することもあります。
この場合、陰性であったとしても完全に猫パルボウイルス感染症を否定できないので評価には注意が必要です。
また、子猫の場合はパルボウイルスだけでなく“コクシジウム”や“ジアルジア”といった寄生虫もまた重度の下痢を引き起こすことがありますので、このような虫が検出されないかどうかも重要になってきます。

画像検査

他の病気との鑑別が困難な場合は、必要に応じてレントゲン検査や超音波検査といった画像検査を行うこともあります。

治療法は?

原因ウイルスであるパルボウイルスに対する抗ウイルス薬はないため、治療の基本は対症療法になります。
まず、重度の下痢や嘔吐を引き起こしていることが多いため、積極的な輸液が大切になります。
特に子猫の場合は重症化しやすいので、入院による集中治療が必要なことも多いでしょう。
また、この病気では体が細菌などと戦うために必要な白血球が非常に少なくなるので、二次感染予防のため抗生物質を使用したり、抗ウイルス効果を期待して、インターフェロンの注射を行うこともあります。
子猫は食欲不振が続くと低血糖を起こしやすいので、栄養管理も重要です。
なお、回復した猫には強力な免疫ができるため、今後この病気にはかからなくなります(終生免疫といいます)。

猫がパルボウイルスに感染してしまった!どんな対策をすればいい?

飼い猫がこの病気に感染してしまった場合、治療と同時に重要なのが「蔓延を防ぐこと」になります。
特に猫を多頭飼育している飼い主の方は必見です。

感染猫は隔離が必要

シェルターやペットショップでは、一匹でもこの病気を発症してしまうと飼育しているすべての猫に蔓延してしまったり、発症した猫が回復した後も新しく入った子猫が次々に感染してしまったという事例があります。
そのため、このような施設でパルボウイルス感染症を発症してしまった猫は、隔離室にて厳重に管理する必要がありますし、症状が治まったあともしばらくウイルスを排泄しつづけるため油断してはいけません。
そして感染猫に触れる際は、手袋を着用し隔離室用にスリッパを用意するなどウイルスをばらまかない工夫が大切になります。

ウイルスの消毒方法

パルボウイルスは一般的な洗剤やアルコールでは死滅することは困難で、塩素系消毒薬やホルマリン以外では消毒効果がないことが知られています。
また乾燥にも強く、環境中で数年以上も感染性を持ったまま生きています。
ケージなどはよく洗ったあとに消毒し、感染した猫が好んでいた寝床など塩素消毒できないものは、破棄するのが望ましいです。

予防にはワクチンが有効

非常に感染力の強いパルボウイルスですが、ワクチンによる予防効果が非常に高い病気でもあります。
動物病院で接種する猫の3種混合ワクチンもしくは5種混合ワクチンの中に含まれていますので、子猫のうちに必ず接種するようにしましょう。
もし猫を多頭飼育しているのなら、全ての猫の今までのワクチン接種歴を確認するようにし、接種していない猫は速やかに動物病院に連れて行きましょう。
現時点で推奨されているワクチンプログラムとしては、「生後約2ヶ月齢で1回接種し、その1ヶ月後に追加接種、さらに1年後に追加接種を行うこと」とされています。
※生後2ヶ月以前に接種してもは母猫からの“移行抗体”によってワクチンの効果が発揮されませんし、ワクチンは接種してもすぐに免疫がつくわけではありませんので、くれぐれもご注意下さい。
なお、このプログラムは動物病院で使用しているワクチンの製造メーカーにもよりますので、詳細はかかりつけの動物病院に確認するようにして下さいね。

さいごに

猫パルボウイルス感染症は色々な名称で呼ばれていますが、最近は猫汎白血球減少症と表記されていることが多いように思います。
昔は“猫ジステンパー”とも呼ばれていたこともありますが、原因はパルボウイルスであってジステンパーウイルスではないので、紛らわしいからかめっきり使われなくなっていますね。
時々「うちの猫は室内で飼っているから、ワクチンは必要ないんです」とおっしゃる飼い主の方がいらっしゃいますが、猫が外出しなくても飼い主が外に出ていればウイルスを持ってくることがあるのです。
猫は飼い主の帰宅を待ちわびて玄関を素足で歩き、その手で毛づくろいするわけですので、室内にいても感染のリスクがないわけではないことをぜひ知っていただきたいと思います。





愛猫のために知ってほしいこと


「動物病院に連れていきたいけど治療費はどのくらいかかるんだろう?」

「愛猫の病気を治してあげたいけど高額費用を支払う余裕がない…」

という飼い主さんはとても多いです。

動物病院で治療する場合、病気によっては10万円以上かかってしまう場合もあります。

動物病院で治療すれば助かった命は実に多いです。

経済的な問題で愛猫の寿命を縮めないためにも愛猫が元気なうちにペット保険に加入することが大事になります。

でも「ペット保険っていうけど、どういう保険があるの?」という疑問も出てくるかと思います。

ペット保険の加入に迷った場合には、ペット保険の一括資料請求がおすすめです。

複数のペット保険の資料を比較することで「あなたと愛猫にとって一番ベストの保険が分かる」というメリットもあります。

利用は無料です。詳しくはこちらをご覧ください。

>>>ペット保険の一括資料請求を試しに見てみる(無料)<<<






-感染症
-, , , ,

Copyright© 猫の病気対策マニュアル , 2018 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.