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猫に生卵を与えても大丈夫?加熱卵や加工品は?卵の殻はどうなの?

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人間にとっては栄養満点の卵、猫はたべても大丈夫なのでしょうか?

筆者は猫を飼っていますが、お恥ずかしい話、猫に生卵を食べさせるという発想は全くありませんでした!

ある日、飼い主さんから「先生、生卵ってたべさせていいの?」と聞かれてびっくりしたことがありました。

そんな疑問を持つ飼い主さんもいらっしゃるかと思いますので、今回はそんな身近な食材「卵」を猫が食べても大丈夫なのか、むしろ積極的に食べさせた方がいいのか、食べさせ方についても解説していきます。

猫に卵を与えてもいいの?

猫は肉食動物です。
つまり、生きていくために必要なのは「肉」です。
そのため、猫の消化系は肉の構成要素であるタンパク質を処理する能力に長けていることが特徴です。
逆に野菜系の消化を不得意としています。
この点に関して言えば、卵は動物性のタンパク質ですので、猫が食べても問題ないと言えます。
卵はタンパク質が豊富で、筋肉の成長をサポートしたり、卵黄にはビタミンAやビタミンD、ビタミンE、リン、鉄、亜鉛や銅、セレンといったミネラルや必須アミノ酸も多く含まれていますので、皮膚や毛質を良くしてくれます。
一方で、鶏卵のカロリーは1個91kcalと高めです。
脂質も多く、飽和脂肪酸は摂り過ぎると血液内のコレステロールを増やすため、食べ過ぎは肥満につながってしまいます。
猫に卵を与える場合は、少量程度をキャットフードに混ぜて与えてあげるようにしましょう。

生卵を与える場合の注意点

生の卵は与えても良いのでしょうか?
日本では生卵を普通に食べますが、生の卵は猫に与えてはいけません。
そもそも、生の卵を食べる国は世界的に見ても実は少ないのです。

生卵に潜む病原菌!

そう聞くと、人間でも生で食べるのをためらってしまいますよね。
実際、高齢や病気で免疫力の低下した方、幼児などは生卵を食べない方が無難です。

E.coli(大腸菌)

卵の殻の表面に大腸菌が付着しており、卵を割る際に卵の殻が入ってしまった時に、生卵に大腸菌が混入してしまう可能性があります。
発熱、下痢、腹痛などの症状が出ることがあります。

サルモネラ菌

卵から移る病気と聞いてまず思い浮かぶのはこの「サルモネラ」ではないでしょうか?
サルモネラとは約100年前に発見された腸内細菌科に属する一群の総称です。
現在では2,000種類以上に分類されており、その多くが食中毒の原因菌となっています。
サルモネラ菌に感染すると、主な症状は腹痛、下痢、発熱であり、ときには吐き気や嘔吐なども伴います。
サルモネラ菌は高熱には弱く、70℃×1分の加熱で死滅します。
近年問題となっているのは、鶏卵が産み落とされた直後から既に内部が汚染されているIN EGG型のサルモネラです。
その中でも、鶏卵から検出されるサルモネラで増加傾向にあるのが、サルモネラ・エンテリティディス(SE)と呼ばれるIN EGG型のサルモネラです。
サルモネラ・エンテリティディスが鶏卵の内部に存在する確率は30,000個に1個の割合だといわれています。
いくら殻の混入に気を付けても、IN EGG型の場合は防ぐことができません。

アビジンがビタミンを阻害してしまう

生の白身(卵白)にはアビジンと呼ばれる酵素が含まれており、腸内でビオチンと結合します。
これが水に溶けないため、腸管から吸収されずに排泄物と一緒に排泄されてしまいます。
ビオチンとはビタミンB群の1種で、健康な皮膚や被毛を保つのに重要であるため、その吸収が妨げられるのは好ましくありません。
解決策は、「加熱すること」です。
アビジンは熱を加えれば、壊れて働きを失ってしまう性質を持っています。

加熱した卵を与える時の注意点

加熱した卵はビタミンなどの栄養価は生卵と比べて下がってしまいます。
しかし、加熱することで病原菌やアビジンの影響を抑えることができます。
安全に、猫にタンパク質やビタミン、ミネラルを供給することが可能になります。
注意しなければいけないのは「しっかり」加熱することです。
卵を調理したことのある方ならわかると思いますが、茹で卵にしろ目玉焼きにしろ、スクランブルエッグにしろ、しっかり調理しないと半熟の部分が残っていたり、中は火が通っていない場合があります。
猫に与える時は、十分すぎるくらい注意して調理しましょう。
加熱した卵、特にゆで卵はボソボソとしており、のどを通りにくく、窒息する可能性があります。
与える時には、小さく細かくしたり、ふやかしてあげましょう。

卵の加工品について

当然、塩分や脂質などの過剰摂取などを避けるために、醤油やバターなどの味を加えた卵料理を与えるのは避けましょう。
人間用の残りをあげるのにも注意が必要です。
卵焼きやスクランブルエッグで与える場合はノンオイルで調理してあげてください。
また、卵豆腐などの加工品は塩分が多く含まれている可能性があるため、卵だけで与える方がよいでしょう。
卵ボーロは糖分に気を付けるようにしましょう。

卵の殻は与えてもいいの?

卵の殻自体に害はありませんし、カルシウムが多く含まれています。
もし与えたい場合は、念のため卵の殻も基本的にはしっかりボイルして、ミキサーなどで細かく砕いてから与えてあげるようにしましょう。
市販の多くの卵の殻は、化学薬品で殺菌処理されていますので、残留薬品などが心配なら、卵の殻は食事に加えない方がいいと思います。

さいごに

猫は卵を食べても問題ありません。
むしろ積極的に与えても良い食材です。
ただし、与える時にはしっかりと加熱すること、窒息の危険を防ぐために細かくして与えるようにしましょう。
アレルギーの可能性を考慮して、卵を猫に与える際には少量ずつから始めて、最初は体調に変化がないかしっかりと見ておくと安心です。
本来では、良質なフードをしっかり食べている場合は、それ以外の食事は基本的に必要ありません。
もしあげたいのであれば、フードにちょこっとトッピングするくらいで十分です。
加熱調理済みの卵は、生卵よりも鮮度が落ちやすくなりますので、調理後すぐに猫に与えるか、冷蔵庫に保存して数日以内に使いきります。
また、卵アレルギーを持っている猫や、病気の治療などで獣医師から卵の食事制限をされている猫、肥満傾向の猫には、生卵はもちろん加熱済みの卵も与えないようにしましょう。
栄養満点の「卵」、うまく活用してあげたいですね。





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