呼吸器の病気

猫が電気コードをかじって感電した。対処法は?感電防止に何をしたらいいの?

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「猫が電気コードをかじって感電してしまった…」

「猫が感電してしまったけど動物病院に連れて行った方がいいの?」

何て疑問はありませんか?

「猫と感電」あまりピンと来ないかもしれませんが、実は意外と少ない事故ではありません。

感電した猫を助けようとしてそのまま、飼い主も感電してしまうケースもあります。

慌てて事故を大きくしないためにも、猫が感電してしまった時の対処法や症状、また予防方法などを詳しく解説します。

感電の原因

電気コード

感電する事故はほとんどが、電気のコードを噛んでしまうことが原因で起こります。
携帯の充電器、こたつのコード、パソコンのコード、暖房器具のコードなど、家の中には電気コードがいっぱいです。
特に好奇心旺盛な子猫に多く見られる事故です。
電気コードの導線部分は電気が通らないもので保護されていますが、猫が遊ぶうちに夢中になってしまい、絶縁部分であるゴムなどを噛みちぎってしまい、感電することがあります。くにゃくにゃと動く電気のコードは、猫にとっては面白いおもちゃと同じなのです。

ホットカーペット

ホットカーペットの表面には電熱線の凸凹があり、猫の足の裏には刺激的で興味を抱くことがあります。
また、カーペットは爪がひっかかりやすいため、わざと爪を入れて遊ぶことがあります。
通電している時に、カーペットに穴を空けたりすると感電してしまいます。

猫がコードを噛む原因とは?

歯の問題

生後半年から1歳半くらいまでの子猫が、電気コードを噛む可能性が高いと言われています。
これは、子猫の歯が乳歯から永久歯に生え変わる時期に、歯がむずむずと痒くなったり気になったりするので、電気コードを噛むという行動に出ます。
猫は生後1カ月ほどで乳歯が生えそろい、永久歯に生え変わる生後4~7カ月あたりまでは噛み癖を持つ子が多いようです。
子猫の歯が生えそろった頃から落ち着く場合もありますが、成猫になっても噛む癖の治らない場合もあります。

遊びと好奇心

単に遊びが好きでじゃれてしまうということと、電気コードのような細長くて弾力があるものが噛みやすいという理由もあります。
猫にとっては格好の遊び道具です。
市販の猫のおもちゃもひも状のものはたくさん売られています。

ストレスから

ストレスを感じた猫が、そのはけ口として電気コードを噛むことがあります。
爪研ぎやおもちゃがあっても、なぜかコードを好んで噛む猫もいます。
対策としては、飼い主さんが時間を作って構って遊んであげる、留守番させるときはケージにいれるなどして、危ないものに近づけないようにするなどの対策が必要です。

感電の症状

コードを噛んだ口の中など、局所的に皮膚の火傷が見られます。
重症になると、不整脈、筋肉の硬直や痙攣、意識障害などの症状が見られ、ショックや心停止を起こすこともあります。
コードの近くでぐったり倒れていたり、痙攣を起こしている状態で発見されることが多いです。
強い衝撃で、顎の筋肉が収縮し、コードをくわえたままでいることもあります。
また、その時は症状が出ていなくても、微細血管が傷害を受け、数日後に肺水腫になることがあります。

肺水腫

肺水腫とは肺の中に水が溜まり苦しくて呼吸が困難になる状態です。
病気でおこる肺水腫と、感電による肺水腫では少し違いがあります。
肺には沢山の毛細血管が張り巡らされています。
この毛細血管は、肺に酸素と栄養を分配し、反対に要らなくなった老廃物を回収する役割があります。
血管の内側は血管内皮細胞で覆われていて、その細胞同士の隙間を血中の水分が浸みだしたり、吸収したりすることで分配と回収がバランス良く保たれています。
ところが、感電で大きなショックを受けると、血管内皮細胞の配列が変わりこの隙間が大きくなってしまうのです。
その結果、浸みだす水分が過剰になり、肺に水が過剰に溜まってしまい、呼吸が苦しくなってしまいます。
急性の肺水腫は、死に至る危険な病気ですので、肺水腫が起こってから治療するのではなく、早めに対処し、肺水腫を起こさせないことが重要です。

猫の肺に水がたまる肺水腫とは?原因や症状や治療法について解説

絶対にすぐ触らない!

猫がコンセントやコードの近くでぐったりしていたら、まず感電を疑いましょう。
あわてて感電した猫に触れると、人間も感電する危険があります。
感電により失禁する場合がありますが、尿も電気を通しますので触らないようにして下さい。

感電した猫を見つけた時にするべきこと

二次的な事故を防ぐため、まずはコンセントを抜くかブレーカーを落とすなど、電気を止める処置をします。
その後、ゴム手袋を使用したり、ゴムの靴や木の棒など電気を通さないものを利用して猫を救助します。
口にケーブルを加えていたら取り除いてください。
猫を横向きに寝かせ、意識があるか、呼吸をしているか、心臓が動いているかを確認します。
停止している場合には心臓マッサージや人工呼吸が必要になります。
心拍や呼吸があるようでしたら、口の中や皮膚を確認して、火傷をしている部位があれば冷やしながら、なるべく早く動物病院を受診して下さい。
猫がショック状態に陥ると、体温が下がりますので、毛布でくるむなど体温を確保することも大切です。
もし、心肺蘇生の知識が無い場合は、調べているより病院へ行ってしまった方が早い可能性があります。

病院に連れていくタイミング

もし、感電が疑われても、軽症で火傷程度であれば自宅で様子を持てもいいのでしょうか?
猫が感電した場合には、症状がごく軽度にみえたとしても、不整脈など表面からは判断できないこともありますし、コードを口にくわえて感電した場合には脳や神経に異常が出る可能性もあります。
必ずすぐに動物病院で全身を検査してもらいましょう。
感電の場合、軽症に見えても数日の間に症状が悪化することがありますので、感電してから1週間ほどは、猫の様子を注意深く観察するようにしてください。

感電の治療方法

動物病院では、軽症と考えられる場合には火傷の治療を中心に、抗生物質や抗炎症剤の投与等、症状にあわせた内科的治療を行ないます。
口の中の損傷が大きく食事が摂れない場合には、鼻からのカテーテルなどによる栄養補給を行います。
軽症でも経過観察のために数日間の入院が必要となる場合もあります。
重症の場合には、全身状態を細かくモニターしながら、点滴治療や症状に応じた対症療法を行います。

猫が感電しないための予防方法

コードが見えないようにする

コード自体を電化製品の裏にまとめてしまうのが良いですが、無理な場合はすべてをまとめて大きく太くしてしまうと、猫は逆に興味を持たなくなる傾向があります。

カバーをつける

電気コードに巻いて保護する配線チューブがあります。
チューブにスリットが入っていて、配線を入れることができます。
また、スパイラルチューブタイプはくるくると巻いているもので、一本に巻きつけることも、複数のコードをまとめて巻きつけることもできます。

電気コードに触れないようにする

配線を変えて、猫が届かない高いところを通るようにしたり、プラスチックカバーをして触れなくしたりします。
コードを壁に這わせる、「ケーブルフック」というものもあります。
これだと猫が噛みつくことができません。
コードが見えていても、動かせない状態だとほとんど興味を持ちません。
まとめられないコードがある場所は、ワイヤーネットなどで保護して、近づけないようにすると良いでしょう。

使ったら片付ける

携帯の充電器などは、充電が終わったらコードをしまったり、最初から猫の手の届かないところで使用したりするという対策をするのが良いでしょう。
パソコンやドライヤーなど他の電化製品についても、使用したあとは猫の届かないところにしまってしまいましょう。

使わないコードはコンセントから抜く

いくらコードを噛んでも、コンセントに刺さっていなければ感電の恐れはありません。
しかし、コードを噛まれてしまっては、電化製品自体が使用できなくなりますので、他の対策と併用してみましょう。

目の届かない時はケージなどに入れる

猫の事故は飼い主が不在で暇をつぶしている時に多く起こります。
そのため、子猫のうちは飼い主が出かける時はゲージに入れるようにするのが安全です。

電気コードのないペット用のグッズを利用する

一番身近な猫の防寒対策グッズは、できる限り電気を使わないグッズを使うのも安全です。
遠赤外線マットを使った猫用のベッドや温かい素材のマットなどがあります。
低温やけどの心配もありませんので積極的に使用してあげると良いでしょう。

ストレス解消をしておく

猫ができるだけストレスを感じないように過ごさせるため、普段からよく遊んであげたり、別のおもちゃを与えてあげたりすると良いでしょう。
噛んでも良いものを与えておくと、ストレスも解消されやすくなります。

しつけをする

もちろん、日頃から危険なものを噛まないようにしつけをすることも大切なことです。
子猫にしつけは非常に難しいですが、噛んでも良い丈夫なおもちゃを与え、噛んではいけないものを噛んだら「いけない」とはっきり教えましょう。
猫が電気コードをおもちゃと勘違いしてしまわないように、普段から紐状のおもちゃでじゃらして遊ばないようにすることも有効です。

さいごに

感電は猫の命に関わる非常に危険な事故です。
しかし、室内で人間と一緒に暮らす猫は、電気コードやコンセントとまったく無縁ではいられません。
だからこそ、猫と飼い主がともに安心して暮らせるように、日頃から猫の感電予防に努めることが重要です。
電気コードを噛むのは、猫が感電するだけでなく、コードが断線してショートすると、発火して火災が発生することもあり、とても危険です。
コードに傷があることに気づかずに電化製品を使用しているのも非常に危険な状態です。
猫が電気コードを噛むことでその発生率も上がることになるので、気をつけて予防することが大切です。





愛猫のために知ってほしいこと


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