腫瘍

悪性リンパ腫の猫にステロイドや抗がん剤治療の効果は?費用はどのくらいかかる?

投稿日:2017年9月17日 更新日:

 

「猫が悪性リンパ腫と言われたけど、あとどのくらい生きられるの?」

「抗がん剤をやると費用はどのくらいかかるのかな?」

このような疑問はありませんか?

最近は室内外の猫が増えていることもあって昔に比べ猫の寿命も延びており、
高齢になると猫も人間同様に悪性腫瘍を発生しやすくなります。

中でもリンパ腫は非常に発生頻度の高い腫瘍ですので、ぜひ猫を飼っている方はこの記事を読んでどんな病気なのか、知っていただくことをオススメします!

猫の悪性リンパ腫の分類

悪性リンパ腫(以下 リンパ腫)は発生部位や細胞の形態などによって様々な分類があります。

発生部位による分類

まずはリンパ腫の発生部位による分類について解説していきます。

消化器型リンパ腫

胃や小腸、大腸といった消化管にできるリンパ腫を消化器型リンパ腫(もしくは消化管型リンパ腫)と言い、消化管の発生部位として一番多いのが小腸、続いて胃、大腸となっています。

鼻腔内リンパ腫

猫の鼻の中にできるタイプのリンパ腫です。
猫の鼻の中に発生する腫瘍にはリンパ腫以外にも扁平上皮癌、腺癌がありますが、発生頻度としてはリンパ腫が一番高く、高齢猫に多く見られます。

猫の扁平上皮癌の症状や治療法は?末期症状や余命とは?

縦隔型リンパ腫

猫の胸の中にある、胸腺や縦隔、胸骨リンパ節といった部位に発生するタイプのリンパ腫です。
このリンパ腫の発生する猫の多くが猫白血病ウイルスに感染しており、若齢で発症します。

参照:猫白血病ウイルス感染症とは?症状や治療法は?寿命はどのくらいなの?

その他

前述のリンパ腫に比べると発生頻度としては低いですが、腎臓や肝臓、脳や皮膚にもリンパ腫が発生することがあります。
またリンパ腫は血液の腫瘍なので、発生部位が複数に及ぶこともあります。
例えば、鼻腔内リンパ腫の猫が腎臓にもリンパ腫が見られたり、消化管型リンパ腫の猫の縦隔にリンパ腫が見られたりということも珍しくありません。

細胞の形態による分類

腫瘍細胞の形態によって、猫のリンパ腫は2つのパターンに分けられ、両者は治療法も治療後の経過が大きく異なることが知られています。

低分化型リンパ腫

高い悪性度で、ハイグレードリンパ腫とも言い、積極的な抗がん剤治療が必要です。
抗がん剤も1種類ではなく何種類かを一定期間交互に投与していく方法(多剤併用化学療法)が選択されます。

高分化型リンパ腫

リンパ腫の中でも悪性度が低く、ローグレードリンパ腫とも言い、内服の抗がん剤とステロイド剤(プレドニゾロン)を併用して治療していきます。
消化管型リンパ腫にはこのタイプのリンパ腫が多く、適切な初期治療を行えば、ほとんどの猫で症状の緩和をもたらすことができ、平均生存期間は年単位と長く低分化型リンパ腫よりも予後がいい病気と言われています。

消化器型リンパ腫ってどんな病気?

リンパ腫の中でもダントツで発生頻度が高いのがこの“消化管型リンパ腫”になります。
消化器型リンパ腫の症状、特徴、診断方法、治療方法について解説していきます。

症状、特徴

症状としては、2週間以上続く慢性的な嘔吐や下痢、食欲不振、体重減少、発熱が一般的です。
概して中高齢の猫での発生が多いですが、若齢の猫でも見られることがあります。

診断方法

全身的なスクリーニング検査

全身状態を把握するための検査をスクリーニング検査と言い、具体的には血液検査やレントゲン検査、超音波検査等を指します。
特に超音波検査は消化管型リンパ腫の診断に非常に重要な検査で、胃や腸の厚みやお腹の中のリンパ節の腫れを評価するために必須です。
もしこの検査で異常が認められた場合は続いて生検を行います。

生検

生検には「針吸引検査での細胞診」と「内視鏡検査や開腹手術による組織生検」があります。
針吸引検査による細胞診とは、超音波検査を行いながら腫れている消化管やリンパ節に針を刺し細胞の一部を採取し、異常な細胞が見られないか診断する検査になります。
もし針吸引検査で明らかな細胞の異常が見られない場合は、組織生検を行う必要があり、内視鏡検査もしくは開腹手術によって病変の一部を採取します。

治療方法

抗がん剤とステロイド剤の投与が主体となります。
前述したとおり、細胞の形態(高分化なのか低分化なのか)によって使用する抗がん剤の種類は異なります。
また、補助的に整腸剤や下痢止め、吐き気止めなどの対症療法を行います。
特に下痢や嘔吐がひどい場合は、重度の脱水を引き起こしていることがあるため点滴が必要となるケースも多いです。

鼻腔内リンパ腫ってどんな病気?

鼻腔内リンパ腫の症状、特徴、診断方法、治療方法について解説していきます。

症状、特徴

鼻の中にリンパ腫ができると、鼻血やくしゃみ、鼻水、涙目、いびきなどの症状が出るほか、鼻や頬が腫れてきたり目が飛び出してくるといった顔面の変形がみられることがあります。
また、病状が進行すると鼻血が止まらなくなって貧血を起こしたり、便が黒色になったり(メレナ)、食欲不振や元気の低下といった全身的な症状が表れます。
また、脳まで腫瘍が広がってくると痙攣や意識の低下といった神経症状が見られることもあります。

診断方法

前述の全身的なスクリーニング検査に加え、CT検査と鼻の穴から器具を使って鼻の粘膜を採取し、細胞診もしくは組織検査を行います。

治療方法

消化管型リンパ腫と同様に、採取された細胞の形態にあった抗がん剤治療を行うことが多いですが、もし鼻だけに限局したリンパ腫であった場合は、放射線治療を行うこともあります。
また、出血がひどい場合は輸血が必要となることもあります。

縦隔型リンパ腫ってどんな病気?

鼻腔内リンパ腫の症状、特徴、診断方法、治療方法について解説していきます。

症状、特徴

このリンパ腫の発生する猫の多くが猫白血病ウイルスに感染しており、若齢で発症することが多いというのが特徴です。
縦隔型リンパ腫を発症すると、呼吸困難

呼吸促迫といった症状のほか、元気や食欲低下、発熱などが見られることがあります。

診断方法

前述の全身的なスクリーニング検査に加え、超音波検査で胸の中のしこりを確認し、針吸引検査による細胞診を行います。

治療方法

消化管型リンパ腫と同様に、採取された細胞の形態にあった抗がん剤治療を行うことが一般的です。

猫の悪性リンパ腫に関するよくある疑問

飼い猫が悪性リンパ腫と診断された場合に、多くの飼い主の方が抱かれる疑問をピックアップして解説したいと思います。

抗がん剤やステロイド剤の治療効果について知りたい

非常に多く抱かれる疑問ですが、採取された細胞の悪性度、猫の年齢や現在の進行度合い、副作用の出やすさなどそれぞれ個人差が変わるため、抗がん剤を使用すれば具体的にあと何ヶ月、何年生きられます、と単純に言えることではありません。
はっきり分かっていることは、一般的に高分化型リンパ腫では適切な治療を行えば年単位で生存することができるということ、低分化型リンパ腫でも抗がん剤によって寛解(確認できるしこりが消失すること)に至ることがあるということ、無治療では極端に短命であること、ステロイドのみの治療よりも抗がん剤を使用した方が寿命を延ばせることが知られています。

抗がん剤にかかる費用が知りたい

抗がん剤自体の金額についてもよく聞かれる質問ですが、使用する薬剤の種類によって大きく値段が異なります。
「先週は、〇〇〇円だったけど、今週は倍近くかかった!」ということもよくあります。
また抗がん剤を始めると副作用が出ていないか血液検査をしたり、病変がどのくらい小さくなっているのかを評価する検査を受けたりと、副作用を抑えるための内服薬を処方されたり、抗がん剤以外にかかる費用もバカになりません。
動物病院によって設定金額が大きく変わるため、具体的な金額を把握されたい場合は直接お問い合わせいただかなくてはいけませんが、低分化型リンパ腫では週に1回の投与で1〜3万円程度(しばらく毎週通院)、高分化型リンパ腫では月に1〜5万円程度の捻出を覚悟しておいた方がいいでしょう。

さいごに

抗がん剤をやるかやらないかは非常に難しい問題です。
猫が高齢で腎臓の機能が悪く抗がん剤を断念せざるをえないケースもありますし、飼い主の方自身の問題(費用の問題やこまめに通院させる時間的な余裕など)で断念するケースもあります。
せっかく出した決断をのちのち後悔しないためには、獣医師と十分にコミュニケーションをとることが重要でしょう。

関連記事になります。合わせてご覧ください。

猫の悪性リンパ腫の症状とは?ステージ別の余命、生存率はどのくらい?





愛猫のために知ってほしいこと


「動物病院に連れていきたいけど治療費はどのくらいかかるんだろう?」

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