生殖器の病気

猫の出産後の発情や妊娠はいつから?避妊手術はどのタイミングでできるの?

投稿日:2018年6月25日 更新日:

 

飼い猫が無事に出産したあと、ブリーダーさんでなければ何度も何度も出産させるという事は少ないと思います。

望まない出産を避けるため、赤ちゃんが無事に生まれた後は、避妊手術を検討されると思いますが、猫は出産後どれくらいで避妊手術をするのがいいのでしょうか?出産後それくらいで妊娠する可能性があるのか、お教えしたいと思います。

出産後いつから妊娠が可能になるの?

通常、猫の発情期は年に2回あります。
一日の日照時間が長い2月〜4月上旬、6月〜8月を繁殖期とし、発情はそれぞれ1ヶ月前くらいから始まります。
猫が妊娠に至ると、その後出産を終えて哺乳している間は発情が戻ってくることはありません。
子猫が3~4週で徐々に離乳してくると、哺乳刺激が減り、母猫に発情期が戻ってきます。
発情が戻れば、オスと出会うことで再び妊娠する可能性があります。
個体差はありますが、一般的には出産後に最初の発情がくるのは1ヶ月~4ヶ月程度とされています。
子猫の離乳が早い場合には、1ヶ月経たずとも発情がくることもあります。
つまり、出産後、早くて1ヶ月後には再び妊娠するかもしれないのです。
この計算だと、妊娠期間2ヶ月と考えても、年に3~4回出産する可能性があります。
一般的には、発情のタイミングで、年に2回出産することが多いです。

手術のタイミングとは?

避妊手術は、出産後1ヶ月以降、哺乳が終わり、健康状態が落ち着いているときであればいつでも可能となります。
もし、母猫を子猫から離すのが不安な場合にはもちろん、子猫が完全に離れて(生後2ヶ月程度)からでも大丈夫です。
しかし、また発情がもどってきてしまうと、再度妊娠してしまう可能性があるので、発情がもどってくる前にと考えるのであれば、やはり出産後1ヶ月程度で行うのが理想と言えます。
ただし、母猫は哺乳の際に多くのカルシウムやカロリーを消費します。
そのため、母猫にしっかりと栄養分の整った食事(授乳期・子猫用など)を与えていないと、産後、体の回復が悪い場合もあり、そのような状態では全身麻酔の手術は危険になりますので、しっかり健康管理を行いましょう。
また、出産後の子宮は比較的脆い状態になっており、通常の手術よりも慎重な手術が必要になります。
離乳の頃には子宮は再び通常の状態に戻ってはくるのですが、あまり早すぎると子宮の脆さから出血しやすくなったりしますので、あまり慌てず、できるだけ出産後1ヶ月、妊娠を避けられる状態にあるのであれば、2ヶ月を過ぎてからの手術でも大丈夫です。
猫は授乳中でも交尾をしますので、手術の前は絶対にオス猫との接触を避けるようにしてください。
外へ散歩させるなど言語道断です。
逆に、離乳前に手術を希望される方もいらっしゃいますが、傷口が衛生的に保てなかったり、痛みから哺乳を嫌がってしまうことがありますので、離乳前の手術はお勧めできません。
ただ、もし難産で帝王切開になった場合は、胎児を取り出した後、同時に避妊手術をすることをお勧めします。
麻酔の回数を減らすことができ、母猫の負担を減らすことができます。
帝王切開と同時に避妊手術を行ったとしても、哺乳は問題なく行うことができますので安心してください。

子育て中の避妊手術は問題ないの?

子猫が親離れをする前だと、避妊手術が子育てに影響を及ぼすと心配される方もいらっしゃると思います。
このことに関しては、離乳が済んでいれば、全く問題ありません。
避妊手術の為には1~2日間程度、子猫と離れることになりますが、子猫は親のそばから離れることはなく、母と子の絆は変わることはありません。

避妊手術はしたほうが良いのか?

メス猫は、外に出ることによって、望まない妊娠や不慮の事故に巻き込まれる可能性が高くなりますので、最も基本的なこととして出来るだけ外に出さないことが望ましい飼い方です。
では、外にださなければ避妊手術をしなくてもいいのかというと、そういう事ではありません。
本来は、発情が来る前に避妊手術をすることで、望まない妊娠はもちろん、乳腺腫瘍や子宮、卵巣などの病気の確率も減らし、寿命を延ばす効果があることがわかっています。
猫の妊娠・出産にはいろいろなリスクがあります。
母体自体のリスクももちろんですが、子猫が無事に生まれてきたとしても、多数の子猫が産まれてきますので、その子たちをしっかり飼育できるかどうかという問題もあります。
すべての子を飼うのであれば、避妊手術をしないとまた子猫が増えてしまいますので、そのあたりの費用についても考えなければいけません。
自分だけでは飼いきれないのであれば、飼ってくれる飼い主を探さなければいけません。
また、もし母猫が育児放棄をした場合は、3時間おきのミルクを24時間与えなければいけません。
出産に関しては、これらのリスクやデメリットを考えたうえで、しっかりと管理ができる場合のみ行うようにしましょう。
もし、管理が難しいと判断した場合は、妊娠させないだけでなく、病気の予防や発情によるストレス予防のためにも避妊手術をしておくことをおすすめします。
よく、「避妊手術は自然ではないからやりたくない」とおっしゃる飼い主さんがいます。
しかし、元々人間と暮らしている時点で、自然ではないのです。
発情が来ても交配ができない環境は猫にとって非常にストレスになりますし、逆に発情が来るたびに妊娠させていたら、とても管理することはできません。
自然な行為ではないとしても、猫は一緒に暮らしている家族ですので、母体のことを第一に考えたら、避妊手術をする方がメリットが高いと言えるでしょう。
もし、子猫を望んでいる場合には、出産まで見届けなければなりませんので、出産して離乳し、再度の妊娠を希望しないのであれば、早めに避妊手術をしてあげましょう。
もちろん、出産の時期とは関係ない時期に手術をした方が猫にとっては安全ですので、手術の時期については獣医師とよく話し合うことをお勧めします。

獣医師が猫の避妊手術を徹底解説。時期はいつするの?費用は?

さいごに

出産後の発情や妊娠できる期間、避妊手術ができる期間を知っておくことで、望まない妊娠を未然に防ぐことができます。
1年で2回も3回も妊娠することは母体にとって非常にストレスです。
また、妊娠しなかったとしても、発情自体が猫には強いストレスを与えてしまうことがわかっています。
猫と長く幸せに暮らすために、猫にとってどうすることが一番なのかよくかんがえてあげてくださいね。

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