消化器の病気

猫の肝臓病は治る?原因や症状や治療法は?食事(フード)はどうしたらいい?

投稿日:2017年6月4日 更新日:

 

「猫が肝臓病と診断されたんだけど、治る病気なのかな?」

「肝臓病の猫には、どんな食事を与えればいいんだろう」

このようなことでお悩みではありませんか?

「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓の病気は、どのような症状が出るのか、治療すれば治る病気なのか心配ですよね。

今回は、猫の肝臓病の原因や症状、治療について、さらに肝臓病の猫のための食事についても解説します。

肝臓病とは?

肝臓は栄養素の分解、貯蔵や解毒、血液凝固因子やコレステロール、胆汁の合成など多様な機能を持つ重要な臓器です。
肝臓病は、肝臓に炎症が起きたり、肝細胞が壊れたりして本来の働きができなくなる病気で、栄養障害や体に毒が溜まることで全身に様々な障害があらわれます。
肝臓はよく「沈黙の臓器」と呼ばれていますが、これは肝臓は損傷に対する再生能力や予備能力が高いため病気になっても症状が出にくいためです。

猫の肝臓病

「肝臓病」というのは肝臓で起こる病気の総称です。
猫にみられる肝臓病には、以下の様なものがあります。

肝炎

肝炎は、肝細胞が炎症を起こし、変性や壊死する病気です。

原因

ウイルス感染による肝炎では、猫伝染性腹膜炎ウイルスや猫白血病ウイルスなどの感染が原因となります。

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細菌感染による肝炎では、大腸菌などの細菌に感染した胆管が炎症を起こす、あるいはその他の細菌に感染して膵炎や十二指腸炎となり、それらが波及して肝炎を生じることもあります。
また、薬物や毒物による中毒性の肝炎では、ワルファリンという血液を固まりにくくする物質を含む殺鼠剤や、自動車のラジエーターに入っている不凍液(エチレングリコール)、人間用の風邪薬に含まれるアセトアミノフェンなどを摂取したことが原因となります。
さらに、寄生虫の一種であるトキソプラズマの感染による肝炎もあります。

胆管肝炎

胆管肝炎とは、肝臓や胆管に炎症が起きる病気です。
肝臓と胆のうをつなぐ胆管は、肝臓もしくは胆管のどちらかが炎症を起こすと、もう一方にも炎症が波及します。

原因

炎症の原因によって化膿性と非化膿性に分類されます。
化膿性胆管炎は、細菌が腸から肝外胆管を介して肝内胆管に感染することが原因と考えられています。
非化膿性胆管炎は、リンパ球性胆管炎とも呼ばれ、原因は未解明ですが、免疫異常や自己免疫疾患の関与が疑われています。

肝リピドーシス

肝臓に脂肪が蓄積し、正常に機能しなくなる病気で肥満した猫で多くみられます。

原因

はっきりとした原因はわからないことも多いのですが、栄養障害や脂質代謝異常、ストレスなどが引き金となり、肝臓に脂肪が蓄積して肝臓の組織が脂肪に置き換わる「脂肪肝」となった結果、肝臓の本来の機能ができなくなります。
特に肥満した猫において、食欲不振や不適切なダイエット等で数日間十分な栄養を摂らない状態が続くと、タンパク質不足により脂質代謝が阻害されて肝リピドーシスに陥りやすくなります。

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肝臓病の症状

肝臓病の初期には特徴的な症状が見られないことが多く、症状が現れた時にはすでに肝臓の障害がかなり進んでいることがほとんどです。
前述の肝臓の病気や進行具合により症状は異なりますが、肝臓が障害されると一般的には元気消失や食欲不振、嘔吐、下痢、黒色便、黄疸、お腹を触られるのを嫌がるなどの症状がみられます。

肝臓病の末期

肝硬変

肝炎が慢性化したり悪化すると、肝細胞が繊維のように変性し肝臓全体が硬くなることで、肝臓の働きが悪くなる「肝硬変」という状態に陥ります。
一度肝硬変になってしまうと、肝臓の組織は元に戻ることができず、肝臓病の末期状態となり、黄疸や腹水、肝性脳症、血液凝固異常などがみられ、命を落とすこともあります。
肝性脳症とは、本来肝臓で解毒されるはずのアンモニアなどの毒性物質が脳にまで達し、中枢神経に作用して、元気消失、嘔吐、よだれ、ふらつき、徘徊、旋回行動、痙攣発作、昏睡などの意識障害を起こす状態です。

肝臓病の治療法

原因により治療は異なるため、まずは原因の特定とそれを除去する治療を行います。
抗生剤の投与や制吐薬を投与するなどの対症療法をはじめ、食欲低下による栄養不足や脱水を起こしている時には、輸液を行うと同時に、肝臓の働きを回復させるための強肝剤やビタミン剤を投与します。
また、肝性脳症を起こしている場合には、アンモニアの吸収を抑制するラクツロースを投与します。

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猫の肝臓病は治る?

肝臓の障害が軽度であれば、肝臓の支持療法により進行を防ぎ、肝臓組織が再生を促すことで回復します。
一般に、急性肝炎よりも慢性肝炎の方が、回復までの期間は長くなるでしょう。
ただし、肝炎は回復したように見えても再発することもあるため、長期間にわたる投薬や半年~1年に1度程度の定期的な検査が必要となることもよくありますので、獣医師の指示に従いましょう。
肝炎が進行して肝硬変となると肝臓の再生は難しく、長期間に及ぶ治療が必要となるうえ、予後もよくありません。
できるだけ早く肝臓の異変に気付いて、肝臓をサポートする治療を行い、それ以上悪化させないことが重要となります。

肝臓病の猫の食事

肝臓は優れた再生能力があるため、適切な栄養管理を行うことで回復することもあり、肝臓病における食事療法は非常に大切とされています。

十分なカロリーの摂取

肝臓病により食欲が低下すると、栄養不足となり痩せてしまうだけでなく、免疫力が落ちたり、体の組織の生成・修復能力や代謝能力が落ちたりしますので、まずは十分なカロリー補給が必要です。
高栄養のウェットフードなど、消化が良く、嗜好性の高いキャットフードを与えましょう。
その際、たくさんの量を一度に給与すると、肝臓に負担がかかってしまいますので、1日3~6回程度に分け、少しずつ与えるといいでしょう。
猫が自ら食べられないくらいにぐったりしている時には、カテーテルを使って給与することもありますので、猫の状態に合わせて獣医師に相談してみましょう。

タンパク質の量と質

タンパク質は肝臓の再生に必要な栄養素であるため、肝臓病の猫では特に良質なタンパク質を適切な量摂取することが必要となります。
しかし、重度の肝臓病の場合、タンパク質を代謝したときにできるアンモニアを解毒することができなくなり、肝性脳症など高アンモニア血症のリスクが高くなるため、摂取するタンパク質の量を制限しなくてはいけません。

炭水化物

炭水化物は体内での消化、吸収が良く、速やかにエネルギー源となります。
肝臓の再生を促したり、タンパク質をエネルギー源にする異化作用を防ぐために、十分に与えましょう。

脂質

過剰な脂肪の摂取は肝臓に負担をかけるため、肝臓病の猫では注意が必要です。
特に、高脂血症などの脂質代謝異常や内分泌疾患、胆汁うっ滞や胆石症など胆のう疾患がみられる猫では、低脂肪食の給与が推奨されています。

ナトリウム

慢性肝炎や肝硬変などによって腹水や浮腫がある場合には、ナトリウムの制限が必要となります。

フードの選び方

前述のことに配慮している猫の肝臓病に対応した療法食が、各メーカーから販売されています。
重度の肝臓病や高アンモニウム血症、肝性脳症のリスクが高い状態では、特に効果がみられるでしょう。
ドライフード、ウエットフードがありますので、猫の好みに合わせて選ぶこともできます。
商品によって多少の違いはありますが、肝臓病用の療法食の特徴としては、肝臓の負担を減らすため高消化性のタンパク質や炭水化物を使用している、高アンモニウム血症や肝性脳症の際に重要となるタンパク質量を制限している、効率的に十分なカロリーが摂取できるように高エネルギーかつ高い嗜好性であることなどを備えています。
また、銅やナトリウム量を制限し、肝障害の進行を抑えるために抗酸化物質や亜鉛が多く含まれています。
ただし、軽度の肝臓病や胆のう疾患、高脂血症などの場合には脂肪を制限した療法食が有効な場合もありますので、必ず獣医師の診断のもと適切な療法食を処方してもらいましょう。

さいごに

初期症状がほとんどない肝臓病は、飼い主さんが目に見える症状によって早期発見するのは難しいのですが、定期的な血液検査によって気付くことができます。
とは言え、動物病院に猫を連れて行くのは大変…という方も多いかと思いますが、年に一度のワクチン接種の時などに、血液検査も併せて実施してもらうといいでしょう。
肝臓病の療法食は、猫の病態によっては選ばないと逆効果になることもありますので、自己判断ではなく獣医師の処方してもらってくださいね。

関連記事になります。合わせてご覧ください。

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愛猫のために知ってほしいこと


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