皮膚の症状

猫が肉球を怪我してしまったけどどうしたらいいの?

投稿日:2018年3月9日 更新日:

 

猫の肉球は見た目もかわいいですし、触感もぷにゅぷにゅと柔らかく、肉球ファンの方も多いと思います。
実は、猫の肉球は、人間の裸足と同じですので、非常に怪我をしやすい部分でもあります。
絶えず地面に肉球をつけるため、何かに引っかかったり、火傷したり傷つきやすいのです。
肉球は一度怪我をしてしまうと、非常に治りにくい部分でもあります。
治療をしていてもなかなか治らず、不安に思う方も多いかもしれません。
肉球に怪我をしてしまった時の対処法から、予防法、なぜ治りにくいのかまで解説していきます。

肉球の仕組み、役割

肉球はいわゆる厚い角質で、地面などのさまざまな刺激から足を保護しています。
他の皮膚とは構造も少し異なり、角質の下には脂肪をたっぷり含んだ弾性繊維がいっぱいに詰まっています。
この弾性繊維の中に血管や神経などがあるため、猫は熱さなどをあまり感じることなく裸足で歩くことができると言われています。
そのため、外で暮らす猫と室内飼育の猫では肉球の柔らかさは違います。
過酷な環境で生きるには、肉球の角質はより厚く固くなる必要があるためです。
また、肉球は猫の体の中で唯一汗をかける機関で、体温調節として大きな役割を持っています。
また、肉球から汗をかくことによって、木や地面をよじ登ったりする際の滑り止めにもなります。
猫はよく高い場所へ上りますから、その手足がサラサラだと着地に失敗してしまうため、このように肉球にだけ汗をかくシステムになったと言われています。
クッションの役割にもなっており、高い場所から降りた時の衝撃を吸収し、体や足への負担を和らげます。
普段の肉球は触っていてもさらっとしていますが、激しく上下運動した後や、病院に連れて行ったときなどは肉球を触ってみると、しっとりと汗をかいていることが分かります。

肉球の正式名称

肉球にも実は正式名称があり、前足の4つ並んでいる肉球を指球(しきゅう)、真ん中の大きな肉球を掌球(しょうきゅう)、手の後ろに一つだけある手根球(しゅこんきゅう)といいます。
後ろ足の4つ並んでいる肉球を足底球(そくていきゅう)、真ん中の大きな肉球を足底球(そくていきゅう)と言います。

肉球が怪我をする理由

火傷

肉球は温度を感じ取るのが鈍く、熱いIHコンロの上にのったり、真夏のアスファルトや熱くなった車の上を歩いたりする際に、数秒熱さに気が付くことがおくれます。
肉球の表面部分は脂肪でできていて、温度を感じ取る部分は奥にあり、分厚い丈夫な肉球に熱さが伝わるのが、少し時間がかかってしまうからです。
しかし、熱さに気が付いたらその時はもう手遅れで、肉球はすでに火傷を負ってしまいます。
火傷は見た目では分かりにくいので、腫れていたり、赤くなって、猫がしきりに肉球を舐めるようなら火傷をした可能性があります。
酷い場合は肉球がただれて出血することもあります。
すぐに冷水で10~20分程度冷やすことが重要ですが、その後すぐに動物病院で診てもらいましょう。
自宅で治療すると、例え出血は止まったとしても感染症の危険があります。
病院では抗生物質も処方されますので、軽いやけどでも診察を受けましょう。

切り傷、擦り傷

弾力のある肉球は「面に対する衝撃」には非常に強いのですが「点による衝撃」にはとても弱いです。
木の枝などでこすれるとすぐに裂けてしまいます。
主な原因には、木登り時の木のとげ、破片、ガラス片や、室内で多いのがホッチキスの針や画びょうなどがあります。
ほんの小さなとげでも大げさかと思う位に痛がり、ぴょこぴょこと足をあげて歩いたり、しきりに肉球を舐めます。
室内飼いの猫はあまりありませんが、外飼いの猫などは、肉球は年齢より早くボロボロになります。
切り傷があっても出血をしていない場合は数日様子を見ても大丈夫です。
数日たっても肉球が腫れない、猫に異常がないようでしたら感染症にもかからずに治ってきているサインです。
しかし、出血があった場合や、出血が止まっても猫が隅っこから出てこない、手に腫れが見られる、足を気にして歩き方がおかしい、気にしてなめ続けているなどの場合はすぐ病院へかかりましょう。

肉球周辺の毛をカットしていて怪我を負わせてしまった

肉球の周りには、長い毛が生えています。
特に長毛種は肉球を覆うように毛がのびています。
すると、肉球の役割を果たせず、派手に滑って転んでしまったりして関節などを痛める原因になりますので、定期的に長い毛を切ってあげる必要があります。
はさみやバリカンを使った際に猫が動いてしまい肉球を傷つけてしまったというケースは結構多くあります。
猫が動くことを考慮して、あまりぎりぎりまで切らずに、肉球を覆っている毛を切る程度に留めておくことが安心です。

肉球の治療、応急処置

肉球の怪我は、直に地面に接してしまい細菌感染が起こりやすいため、しっかり治療してしまわなくてはなりません。
外用では舐めとってしまうので、化膿しないように抗生物質を内服または注射します。
状態にもよりますが、死んだ皮膚の切除(デブリード)、洗浄を行います。
人間の消毒薬をかけてしまうと、傷を治そうとしている猫の正常な細胞も殺してしまうので止めましょう。
基本的には化膿しないようにしつつ、傷の治りを地道に待つという方法が多いです。
傷を受けたばかりでキレイな状態や、あまりにぱっくり避けている場合は、縫合をすることもありますが、時間が経った傷や砂や泥などが付着しているような状態の傷は縫合は行わないことが多いです。
肉球の場合は、常に歩行して体重がかかる部分であり、また肉球の表面は血管が非常に少ないため、他の部位のように治療しても傷の治りが非常に悪いです。
外用薬を塗ったり、テープや包帯を巻くなどしても、猫が嫌がってなめてしまったり、ブンブンと手を振って包帯を自分で外してしまったり、安静にして使わないようにするという事ができませんので、治療がなかなか難しいのです。
エリザベスカラーなどで舐めないように保護することもありますが、足先というのはカラーをしていても猫の場合、抜群の柔軟性を発揮し、器用に舐めていることも多いのです。
火傷などの場合は、基本的にすぐ冷やす(20分程度)のが鉄則で、その後は状態によっては保護のための塗り薬が必要なこともありますが、かえって猫が舐めてしまうこともあるため、軽度であれば化膿しないよう抗生物質だけ飲んで様子を見ることも多いです。
重度の火傷の場合には、外科的な処置が必要になることもありますが普通に歩ける程度であれば軽度の状態ですので心配はいらないでしょう。
猫の肉球はどんな傷であれ、治るのには非常に時間がかかりますが、化膿さえしないように注意していれば、ゆっくりと治っていきます。
多少、傷跡が残ることもありますが機能的には問題なく、生活に支障をきたすことはありません。
軽度で化膿しておらず、猫も気にしていないようであれば治療の必要はないこともありますが、傷の程度など気になるようでしたら早めに病院に連れていくと安心です。
また、傷なのかどうか原因が分からずに腫れているようなときには、形質細胞性皮膚炎(肉球に起きる原因不明の皮膚炎)や、悪性の腫瘍の可能性もありますので、早めに診察を受けましょう。

肉球の怪我が治りにくい理由

治療の項目でも触れましたが、肉球は他の体の部分とは異なり、脂肪と線維組織でできています。
脂肪と線維組織は肉球内にぱんぱんに入っているので、いわゆる風船のようで、尖ったものに触れると割れるように簡単に傷がつきやすい特徴があります。
さらに、肉球の表面には固い膜のようなものがはられていて、ここには血管が通っていません。
そのため一度怪我をすると修復のための血流がないため、再生能力が低く新しい細胞の生まれ変わりが起きにくいため他の部分と比べると治療には長い時間を要します。
また、常に地面と接触するため一度止血しても、歩いたことにより圧迫されまた出血してしまったりと、適切な治療を行っても傷が治りにくいのです。

さいごに

元々猫の肉球のけがは非常に治りにくい上に、治りかけている時にまた足を使ってしまい再出血をしたり、縫合しても裂開してしまったり、包帯が外れて舐めて悪化してしまったりというということがよくあり、獣医師を悩ませる怪我の一つです。
一見大したことがないけがのように見えますので、病院に通っているのになかなか治らない時に、とても不安になってしまうこともあるかもしれません。
しかし、お話ししてきたように、肉球のけがは治るのにとにかく時間がかかりますので、不安を感じる必要はありませんよ。
病院の先生を信じて治療を委ねてくださいね。

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