目(眼)の症状

猫の眼が揺れている!ひょっとして眼振かも?考えられる病気とは?

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猫の目をじっとみたことがありますか?

普段はあまり見ることはないかもしれませんが、何か異常を感じてよくのぞいてみてみると黒目が小刻みに揺れているといったことがあるかもしれません。

それは「眼球振蕩(がんきゅうしんとう)」という症状です。

この眼球振蕩はどのようなときに起こるのか、異常なのか、病院に行く必要があるのかなど詳しく解説していきたいと思います。

眼球振蕩とは

左右の黒目が、意志とは関係なく振れることを言います。
眼振(がんしん)とも言われます。
頭部が静止しているときに観察される眼振は、「自発性眼振」や「静止性眼振」と言います。頭部が通常の位置ではないときにのみ発現する眼振は「頭位性(姿勢性)眼振」と呼んでいます。

眼振の種類

眼振は揺れ方によっていくつか種類があり、その揺れ方でどこに病気があるのかをある程度推測することができます。
眼球が縦に揺れている場合を「垂直眼振」と言い、脳の病気の可能性(中枢性)が高いです。
眼球が横に揺れている場合は「水平眼振」といい、前庭障害の可能性(末梢性)が高いです。
末梢性前庭疾患の動物の眼振は、常に水平性か回転性で、頭部の位置が変化しても眼振の方向は変化しません。
眼球が回転している場合は、主に脳(中枢性)の病気の可能性が高いと言われていますが耳の病気の可能性もあります。
中枢性前庭疾患の眼振は、水平性、回転性、垂直性で、頭位が変化したとき眼振の方向が変化することがあります。

眼振に伴う症状

病的な眼振が起こっている時は船酔いをしたような状態になるため、気持ちが悪く嘔吐してしまうことも良くありまし、当然食欲もなくなります。
斜頸などを伴うことも良くあります。

眼振の原因

眼振には生理的眼振と病的眼振があります。

生理的眼振の原因

正常な目の動き

動いているものを目で追っているときなどに正常でも確認できる目の揺れの場合です。
電車に乗っている人が外の景色を眺めている時に目の中をのぞくと、黒目が揺れているのを見たことがあるかと思います。

生まれつきの眼振

3ヶ月齢未満の純血種、特にシャム猫で、歩き方の異常や嘔吐など、他の神経症状が全く見られない場合は先天性前庭疾患である可能性が高くなります。
通常症状は、出生時か出生後直ぐに認められるようになります。
初期は、重度の斜頸、旋回、運動失調が認められますが、時間の経過とともに代償性の機能が働いて、多くは日常生活を送ることができるまで回復します。
X線検査や脳脊髄液の検査を行っても正常で、診断は症状から判断するしかありません。
生理的な眼振の場合は、目が細かに揺れていても、普段の生活にはなんら支障はありません。
生理的な眼振を起こす猫はシャム系の猫で多く、目がブルーで網膜色素が薄く、瞳孔が赤く見える猫に多いとされています。
この場合は当然治療なども必要ありません。

ストレス

猫は急激なストレスを感じた際に一過性に眼振を起こすことがあります。
動物病院での診察中は猫が非常に緊張状態にありますので、よく遭遇します。
この場合も時間がたてば、収まりますので慌てなくて大丈夫です。

病的な眼振の原因

末梢性の場合

末梢性疾患は、中枢性疾患より頻発しますが、一般的には予後は良好です。
末梢性疾患では、意識は正常ですが、眼球の運動を調節する神経が障害され、通常、悪い側の眼球が縮瞳して奥の方に引っ込み、瞬膜が出てくる(ホルネル症候群)が現れることもあります。
平衡障害を呈してふらつきが起こるため、転びやすい状態にあります。
眼振は、水平性か回転性で、水平性眼振と回転性眼振が交互に起こります。
動物がさまざまな体勢に保定されたり、体位を変えたりしても、眼振の方向は一定です。
原因の多くは、中耳や内耳の感染、ポリープや腫瘍、一過性の特発性前庭炎です。

中耳・内耳炎

末梢性の最も一般的な原因が、中耳炎や内耳炎です。
その多くは外耳炎の所見も呈していて、鼓膜に異常があるか、鼓膜が破裂しています。
発病している耳と同じ側の顔面神経麻痺やホルネル症候群の併発が認められることがあります。
頭蓋のX線検査は、慢性の炎症性疾患を捉えることが可能ですが、CT検査やMRI検査を行うとより診断が正確になります。
適切に治療を行っても、顔面神経麻痺が永久的に残こる可能性はあります。
中耳炎と内耳炎をきちんと治療しないと、感染が脳幹へ拡大して、中枢性前庭疾患を引き起こし、死亡することもあります。

猫の中耳炎の原因や症状、治療法は?治療費用はどのくらい?

特発性前庭炎

猫の特発性前庭炎は、急性で非進行性の病気で、どの年齢の猫でも発症します。
原因はよくわかっていません。
重度の平衡障害、見当識障害、ふらつき、転倒、斜頸や眼振などの末梢性前庭障害が、急性に発症しますが、他の神経症状を伴わないことが特徴です。
診断は、症状の発現に対して、他の原因疾患が認められない除外診断で行います。
通常、2~3日で自然に改善し、2~3週間で正常に回復します。

腫瘍

中耳や内耳を巻き込む腫瘍は、末梢の前庭器官を損傷して、末梢性前庭障害を引き起こすことがあります。
腫瘍は、周辺の軟部組織、骨性耳道から発生します。
外耳道内に発生した腫瘍が鼓膜を超えて中耳や内耳に浸潤することもあります。
まれに内耳神経の腫瘍が末梢性前庭障害を引き起こすこともあります。
腫瘍が中耳や内耳に存在すると、眼振や斜頚などの末梢性前庭症状に併発して顔面神経麻痺やホルネル症候群が起こることもあります。
鼓室胞内の軟部組織密度や骨融解像といったX線検査所見から腫瘍が示唆されます。
CT検査やMRI検査は、詳細な情報を得ることができるため有用です。
この部位への腫瘍は、浸潤性で、完全な外科的切除は不可能です。

外傷

中耳や外耳への外傷でも末梢性前庭症状が誘発されて、眼振を起こすことがあります。

鼻咽頭ポリープ

鼻咽頭の炎症性ポリープは、子猫や若い成猫の耳管の底部に発生して、鼻咽頭、鼻、中耳に向かってゆっくり成長します。
猫は、このポリープで呼吸障害が起こって、ゼーゼーという呼吸や鼻水が認められますが、中耳や内耳にポリープが浸潤すると、末梢性前庭障害が発現して、ホルネル症候群や顔面神経麻痺、眼振を起こすことがあります。

耳への薬物毒性

アミノグリコシド系抗生物質は、まれに前庭系や聴覚系に変性を引き起こすことがあります。
これは、アミノグリコシドの副作用で、高用量の長期投与が影響します。
特に、腎機能障害のある動物で発現することが多くあります。
前庭系の変性によって、片側性もしくは両側性の末梢性前庭症状や聴覚障害を引き起こします。
投薬を中止すれば前庭症状は消失します。
他にも、鼓膜が破れている状態で、クロルヘキシジンの耳洗浄を行った際に、眼振などの前庭症状が発現することがあります。
ただちにその薬剤を除去するために、多量の生理食塩水で耳道内を洗浄すると、前庭症状はすぐに改善しますが、難聴が残る場合があります。

中枢性前庭障害の場合

中枢性前庭疾患では、初期は末梢性疾患と鑑別できないことが多いですが、時間経過や病状の進行とともに、病変がある側と同じ側に顔面麻痺や手足の運動異常などの脳神経症状が現れるようになります。
進行すると、意識がにぶくなったり、沈鬱化したり、行動が変化したりすることがあります。
眼振は、さまざまな方向に起こりますが、垂直性眼振や頭の位置を変えることによって方向が変化する眼振があり、顔面神経麻痺やホルネル症候群以外の脳神経異常があるならば、中枢性(脳幹)疾患を疑います。
感染症が脳内に普及するケースの他に、脳幹(間脳・中脳・橋・延髄など)にできた腫瘍や、外傷、脳梗塞や脳出血、猫伝染性腹膜炎(FIP)などのウイルス感染症で起こった脳炎によって発症します。

眼振の診断

眼振の症状が末梢性であるのか中枢性であるのかを、身体検査や神経学的検査、X線検査などによって鑑別します。
場合によっては脳脊髄液検査やCTあるいはMRI検査を実施します。
細菌や真菌、寄生虫などが認められた場合には、微生物の同定検査や薬剤の感受性検査も必要になることがあります。

眼振の治療

細菌や真菌、寄生虫などが認められた場合には、抗菌剤や駆虫薬の投与を行います。
外科的治療としては、鼓膜に穴を開けたり、鼓室胞という骨状ドームに直接穴を開けて洗浄したり、まれにポリープの切除を行うこともあります。
脳幹部に発生した腫瘍の場合、外科的な治療が困難であることが多く、症状の緩和を目的とした投薬治療が中心となります。
特発性前庭障害は吐き気が強く、食欲不振があれば制吐剤の投与や点滴治療などの対症療法を実施します。

眼振の予防

末梢性の眼振の原因は中耳・内耳炎が多いため、猫の耳垢がたまりやすいのなら、悪化する前に動物病院で診察してもらうことが大切です。
外耳炎の場合、耳垢が出やすくなりますが、飼い主が素人判断で、綿棒などで耳掃除を続ければ、外耳道が炎症を起こしやすくなり、かえって外耳炎が悪化しかねないため注意が必要です。
口中の雑菌が耳管を通って中耳炎や内耳炎を引き起こす可能性もあるため、口内炎、歯周病があれば、早めに治療することも予防の一つです。

さいごに

眼振が起こっている時、ストレスなど明らかな原因がない場合は、原因を診断するために病院で診察を受けた方が良いでしょう。
原因がわかって治療を行っても、すぐに眼振が収まるわけではありませんので、食欲が回復するまで、ごはんのサポートやお水を飲ませる工夫をするなどケアが重要です。





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