目(眼)の症状

猫の片目が涙目になる。原因は?病気?目薬や治療方法も解説

投稿日:2016年10月30日 更新日:

 

「猫が涙目になるんだけど原因は何?」

「猫の片目だけ涙目になるんだけど何かの病気?

なんて思ってはいませんか?

猫の片目から涙を流していたら、これは病気のサインなのか、動物病院に連れて行くべきなのかと心配になりますよね。
猫の涙の量が増える原因は、必ずしも目の病気とは限りません。
今回は猫の涙目について、原因や治療法など詳しく解説していきたいと思います。

涙の役割や排泄について

涙は涙腺や第三眼瞼腺などで作られ、まばたきによって目の表面に行き渡り、鼻涙管と呼ばれる管に押し込まれ鼻の奥に流れていきます。
涙の役割は目に入った異物を洗い流すだけでなく、病原体から目を保護したり目の表面に栄養を与えていたりと重要なものです。

猫の片目が涙目になる病気にはどんなものがある?

涙が多くなる原因には、鼻涙管の通りが悪くなってしまうような「鼻の病気」と、涙の産生が増加してしまう「目の病気」に分けられます。

鼻の病気

涙目の原因となる鼻の病気には、鼻炎・副鼻腔炎や鼻腔内腫瘍があります。

・鼻炎、副鼻腔炎

猫の鼻腔の粘膜に炎症が起きることを鼻炎といい、鼻腔に隣接している副鼻腔まで炎症が及んでいる状態を副鼻腔炎といいます。
鼻炎や副鼻腔炎になると鼻涙管が腫れてしまうため涙目になったり、鼻水が垂れる、くしゃみやいびきが見られる、重症になると食欲や元気低下といった症状が表れます。
猫に見られる鼻炎の原因として一番多いのが、ヘルペスウイルス(ウイルス性鼻気管炎)やカリシウイルスなどによるウイルス感染症で、その他に歯周病による炎症の波及、アレルギーによるもの(アレルギー性鼻炎)などがあります。
また、猫白血病ウイルスや猫後天性免疫不全ウイルス(猫エイズ)に感染し発症すると、免疫力が弱くなるため細菌感染や真菌感染によって鼻炎を引き起こすこともあります。
一番発生頻度の高いウイルス感染による鼻炎の治療法としては、抗ウイルス効果の認められているインターフェロンの投与、ネブライジング(薬剤を霧状にして吸入する)、点鼻薬などを行います。

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・鼻腔内腫瘍

猫の鼻の中に発生する腫瘍にはリンパ腫や扁平上皮癌、腺癌があります。
発生頻度としてはリンパ腫が一番高く、高齢猫での発生が多くなります。
鼻の中に腫瘍ができると、涙目だけでなく鼻血や鼻水、くしゃみ、いびき、などの症状が出るほか、顔が腫れたり目が飛び出してくるなどの顔面の変形もみられることがあります。

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また、病状が進行すると痙攣などの神経症状が見られたり、食欲不振や元気の低下といった全身的な症状も見られるようになります。
症状からは鼻炎なのか腫瘍なのかの鑑別がつかず、どんな腫瘍なのかを診断しないと治療方法も選択できません。
診断のためには生検と呼ばれる細胞診や組織診、周囲への浸潤度合いを把握するためにCT検査が必要になります。
治療としては、腫瘍の種類や発生している場所、進行度によって選択肢は異なりますが、抗癌剤の投与や放射線治療、外科手術を行います。

目の病気

涙目の原因となる目の病気には、異物、角膜炎・角膜潰瘍、角膜黒色壊死症(角膜分離症)、結膜炎、ぶどう膜炎などがあります。

・異物

目に異物が入ると粘膜を刺激し、涙が増えます。
涙によってしっかり異物が流されれば、涙目は一時的なものですので多くの場合無治療で自然に良くなります。

・角膜炎、角膜潰瘍

角膜とは目の表面にある透明な膜で、ここに傷ができる病気を角膜潰瘍と言い、炎症が起こる病気を角膜炎と言います。
角膜炎や角膜潰瘍が起こると、透明であった角膜に血管が出来たり細胞が集まったりするため白く濁ります。
また目が痛くなるため涙の量が増えたり、目やにが増える、手で目を掻く仕草が増える、まばたきが多いなどの症状が出ます。
一般的な角膜潰瘍の治療法は、ヒアルロン酸の含まれた点眼薬や細菌感染を抑えるため抗生剤の点眼薬を処方されることが多いです。
また猫では好酸球性角膜炎と呼ばれる特徴的な角膜炎が見られることがあり、発生には免疫の異常や猫ヘルペスウイルスが関連しているのではないかと考えられています。この病気は角膜炎と一緒に結膜炎を起こすことがあり、好酸球増殖性角結膜炎と呼ばれることもあります。
この病気の治療として、ステロイドの入った点眼薬やシクロスポリンと呼ばれる免疫抑制剤の入った点眼薬、補助的にヒアルロン酸の点眼薬や抗生剤の入った点眼薬を処方されることがあります。

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・角膜黒色壊死症(角膜分離症)

角膜黒色壊死症とは、目の一番表面の角膜という透明な膜が一部壊死し、茶〜黒色に変化してしまう病気で、目の表面に「黒っぽいかさぶた」が出来ているように見えるのが特徴です。
ペルシャやヒマラヤンなどの顔がつぶれているタイプの猫に多い傾向にあり、原因は慢性的な目への刺激やヘルペスウイルスの感染が影響していると考えられています。
症状としては、目の痛みから涙が増えたり目を細めたり、まばたきが増えたりします。
この病気の治療法は、ヒアルロン酸の点眼薬や抗生剤の入った点眼薬を処方されたり、ヘルペスウイルスが原因であった場合は抗ウイルス薬の入った点眼薬を処方されることもあります。
また場合によっては外科手術で壊死した角膜を切除することもあります。

・結膜炎

結膜とは、まぶたや白目の表面を覆っている薄い膜で、ここに炎症がおこる病気を結膜炎と言います。
結膜炎であればアッカンベーをしてみると、下まぶたがプクッと赤く腫れていることに気づくでしょう。
猫で結膜炎を引き起こす原因として一番多いのはヘルペスウイルス感染症という病気で、角膜炎や結膜炎といった眼の症状だけでなく前述した鼻炎を引き起こすこともあります。
この病気は猫ウイルス性鼻気管炎ともいい、一度感染し発症するとその後も体の中に潜んでいて(潜伏感染)、免疫力が落ちているときにぶり返したりします。
結膜炎になると涙や目やにの量が増えたり、白目が充血するため目が赤くなったり、まばたきが増えたりします。
治療法としては、抗生剤の点眼薬、消炎効果のある点眼薬、抗ウイルス薬の入った点眼薬などを処方します。

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・ぶどう膜炎

ぶどう膜とは、目の中にある3つの膜(虹彩、毛様体、脈絡膜)の総称で、ここに炎症が起こる病気をぶどう膜炎といい、眼内炎とも呼ばれます。
ぶどう膜炎になると目に強い痛みが表れ、涙や目ヤニが増えたり、結膜が充血するため白目が赤くなったり、まばたきが増えたりします。
よく見ると縮瞳と言って瞳孔が小さくなっていることに気づいたり、重症だと目が全体的に白く濁ってみえたりします。
この病気を放っておくと網膜剥離を引き起し、失明することもあるため注意が必要です。
猫で発生するぶどう膜炎は、ヘルペスウイルスや猫伝染性腹膜炎ウイルス(コロナウイルス)の感染や、腫瘍や白内障などの他の目の病気が原因となって引き起されます。
ぶどう膜炎と診断がついたら、ステロイドや非ステロイドの点眼薬や内服薬などを処方し治療します。
またぶどう膜炎を引き起している原因を特定し、眼の治療と平行してその治療を行うことが重要になります。

さいごに

猫の涙目の原因には、目の病気と鼻の病気があるということがお分かりいただけたでしょうか?
室内飼い猫が増えているため、昔に比べ猫も長寿になってきて腫瘍の発生頻度が増えています。
高齢猫で鼻血が持続している場合は特に鼻の悪性腫瘍を強く疑う症状ですので、早めに動物病院を受診するようにしましょう。

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愛猫のために知ってほしいこと


「動物病院に連れていきたいけど治療費はどのくらいかかるんだろう?」

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