目(眼)の症状

猫の目が光るのはなぜ?病気が原因かも知れません

投稿日:2017年5月22日 更新日:

 

「なんで猫の目は暗いところで光るんだろう?」

「明るいところでも猫の目の奥が光って見えるのは何かの病気?」

こんな疑問はありませんか?

明るい日中は、猫の瞳が閉じているため目が細くなっているように見えますが、夜になると猫は瞳が開いて目が丸く見えて、すごく可愛いですよね。
この可愛い顔を写真におさめようとして撮影してみたところ、「フラッシュで目が光って怖くなってしまった」ということは多くの方がご経験あるでしょう。
今回は猫の目の奥が光る理由と、それが病気のサインである時とはどんな場合なのかについて解説したいと思います。

猫の目の特徴について

夜、暗い部屋で一人遊んでいる猫をふとみてみると、目が金色にキラーンと光っているのを見てなぜだろうと不思議に思った飼い主の方は多いのではないでしょうか?
まずはそんな猫の目にまつわるよくある疑問にお答えしたいと思います。

猫の目が暗闇で光る理由とは?

実は、猫には網膜の後ろにある“脈絡膜”の一部に反射性の色素を含む“タペタム(輝板 きばん)”という組織を持っています。
夜行性の動物である猫は、月の光などごくわずかな光をタペタムで反射させて眼球内を明るくすることで、暗いところでも鮮明に見えることができるようになっています。
そして暗いところでは猫の瞳孔が常に開いている(瞳が丸く大きくなっている)ため、突然強い光が猫の目に入るとタペタムに反射してしまい、猫の目が光った写真が撮れてしまうというわけです。

大きい目にもわけがある

また猫は小さな身体の割にはとても大きな目を持っています。
目が大きければ大きいほど光の量を多く取り入れることができるため、猫は人間の7分の1の光の量でも充分に視覚が確保されます。
夜行性の猫は飼い主が寝静まった夜中に、一人で走り回ったり部屋の中で遊んだりすることができるのはこのような特性があるからというわけです。

明るいところでも目が光って見えるのは病気のサイン?

猫の目が暗闇で光る理由は正常ということになりますが、逆に明るいところでも光ってみえる場合は病気のサインであることがあります。
ここでは明るいところでも猫の目が光る病気とその原因について解説したいと思います。

瞳孔散大(散瞳)について

明るいところでも猫の瞳の奥が青緑色っぽく光って見える場合、瞳孔が開きっぱなしになっている状態、つまり“瞳孔散大(散瞳)”している状態になります。
興奮などで一時的に瞳孔が開くのは、生理的なものですので心配は要りませんが、太陽が差している日中ずっと開いていたり、左右の瞳孔の大きさが揃っていないのは異常と考えます。

瞳孔散瞳が起こる原因

瞳孔に異常が起きる原因は大きくわけて2つになります。
1つは眼球自体に問題がある場合、2つは脳神経に問題がある場合です。
前者では緑内障がその代表的な病気になります。
後者では脳腫瘍や脳炎といった脳の病気が疑われます。

緑内障について

緑内障とは眼球の内圧(眼圧)が高くなることによって網膜や視神経が障害され、視覚に影響を受ける病気のことです。
猫の緑内障の原因や症状、治療法について解説していきましょう。

原因

眼の中には“房水”と呼ばれる液体が循環しているのですが、この房水によるって発生する圧力を“眼圧”と言います。
房水が過剰に眼球の内部に増加するようになると、眼圧が高くなり緑内障を引き起こします。
緑内障の原因は2つに分類され、1つは眼自体の構造が悪く緑内障になってしまう“原発性緑内障”、もう1つは眼の中に別の病気があってそれが影響して後から緑内障が引き起こされる“続発性緑内障”です。
猫では原発性緑内障は極めて稀で続発性緑内障の発生がほとんどです。
なお、猫の続発性緑内障の原因疾患として、ぶどう膜炎、眼球内腫瘍(悪性黒色腫が多い)、水晶体脱臼が挙げられます。

症状

眼圧の値や発症からどのくらい経過しているかによって緑内障の症状は様々ですが、慢性よりも急性の方が、また眼圧が高ければ高いほど症状は強く表れます。
急性期や眼圧が著しく高い場合には、非常に強い痛みから眼をショボショボさせたり、明るいところでも散瞳していたり、白目が赤くなったり、目の表面(角膜)が白く濁ったりします。
また急性期に発症に気付かず慢性経過をたどると、眼球が大きくなったり、眼が飛び出して見えたりします。
高眼圧が数日程度続くと、網膜や視神経が完全に障害されてしまい失明してしまうため、一刻も早い治療が必要になります。

治療方法

高眼圧は痛みを伴うため、緑内障の治療の基本は点眼薬による眼圧のコントロールを行うことにあります。
また続発性緑内障の場合は、原因疾患の特定とその治療も必要になります。
もし点眼薬を使用しても高眼圧が続いていて痛みのコントロールができない場合や、眼球が著しく突出して角膜障害が出てしまう場合、もしくは眼内に腫瘍ができているなどの理由で眼球の温存が困難な場合には、眼球摘出を検討します。

猫の緑内障の症状や原因や治療法は?手術費用はどのくらいかかる?

猫の脳腫瘍

猫に見られる脳の病気について解説していきます。

脳腫瘍

脳腫瘍の中には、脳が原発の腫瘍と、他の臓器から浸潤もしくは転移しておこる転移性脳腫瘍があります。

脳原発腫瘍

人間と同じように猫にも脳に腫瘍ができることがあります。
最も発生頻度の高いのは「髄膜腫」と言われる腫瘍です。
脳腫瘍の発生している場所によって症状は変わりますが、瞳孔不対照、前庭症状の他、けいれん発作、元気食欲の低下、歩き方がおかしい(歩様異常)、痴呆症状、攻撃性が強くなったなどの性格の変化、嘔吐などが見られることがあります。
もしMRI検査で髄膜腫が疑わしいと判断された場合、髄膜腫は比較的手術で摘出しやすい腫瘍であること、投薬など内科的な治療では延命効果が得られないことから、外科手術を検討します。

転移性脳腫瘍

様々な腫瘍が脳に転移もしくは浸潤することがあります。
鼻と脳は薄い一枚の骨で区切られているため、鼻腔内に発生した腫瘍は容易に脳内へと浸潤することができます。
それと同様に耳道内に発生した腫瘍も脳へ浸潤しやすい病気と言えます。
鼻腔内腫瘍で一番発生頻度が高い病気は扁平上皮癌、耳道内に発生しやすい腫瘍は耳垢腺癌になります。

猫の脳腫瘍の原因や症状や治療法とは?症状の進行については?

脳炎

犬に比べ猫に脳炎が見られる頻度は少ないですが、猫の脳炎の原因で比較的多いのが、“猫伝染性腹膜炎”という病気です。
猫伝染性腹膜炎とは、コロナウイルスの感染によって全身の血管に炎症を引き起こす病気で、この病気は腹膜炎を起こすだけでなく脳や脊髄に肉芽腫と呼ばれるしこりを作ることがあります。
けいれん発作やふらつきなど様々な神経症状や発熱、元気食欲の低下などの症状を引き起こします。
瞳孔不同は必ずしも起こるとは限りません。
純血種の比較的若い猫(1〜3歳)に多く発症するとされていますが、雑種にも見られます。
症状を和らげるために、炎症を抑えるためのステロイド剤や、抗ウイルス効果を期待してインターフェロンの投与を行いますが、残念ながら有効な治療法はありません。

猫伝染性腹膜炎ってどんな病気?症状や治療法、余命について解説

さいごに

初めて猫を飼った方はビックリされたことと思いますが、夜中に猫の目が光るのは正常なことですのでご心配はいりません。
また、筆者が調べた限り、フラッシュ撮影で猫の目が光ったからと言って、それが失明の原因になったという報告はありませんでした。
ネットの情報に踊らされて、過剰に心配しすぎることのないようにしましょう。





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