呼吸器の症状

猫の鼻の色が変わるのはなぜ?赤い、白い、黒いのは何が原因なの?

投稿日:2017年1月25日 更新日:

 

「猫の鼻の色がいつもよりも赤くなっている。遊んだせいかな?」

「寝ているときの猫の鼻の色が、いつもより白っぽいのが気になる・・・」

このような経験はありませんか?
猫の鼻の先は毛で覆われていないため、飼い主の方はその色の変化に気付きやすいですよね。
今回は、猫の鼻の色が赤い、白い、黒い場合、どんなことが原因と考えられるか、どんな場合には動物病院を受診した方がいいのかについて解説したいと思います。

猫の鼻鏡について

「鼻鏡(びきょう)」という言葉をご存じでしょうか?
初めて聞いた方も多いと思いますので、まずは言葉の意味から見ていきましょう。

鼻鏡とは?

猫の鼻の先端のことを「鼻鏡」もしくは「鼻平面」と言います。
鼻鏡には鼻の穴(外鼻孔)が開いており、毛がありません。

正常な鼻鏡の色とは?

鼻鏡は毛色と同じように、猫によって個体差があり実に様々な色をしています。
毛色が真っ白な猫は鼻の色はうすピンク色ですし、ロシアンブルーはダークグレー、アメリカンショートヘアー(シルバータビー)の場合は鼻鏡の周囲が黒っぽく縁取られ、中央は茶色〜ピンク色になっています。
つまり「猫の鼻鏡がこの色なら異常だ」と判断することができません。
それよりも「鼻の色が変化してきた」なら、何らかのトラブルが起きている可能性があります。

鼻鏡が濡れているのはなぜ?

鼻鏡は冷たくしっとりと濡れていますが、これは鼻水ではなく鼻の腺細胞から分泌される液が鼻の表面を覆っているからになります。
この分泌液が臭いの成分を吸着するおかげで、猫は敏感に臭いを感じ取ることができるようになっています。

猫の鼻が赤い!どんな原因が考えられる?

では、猫の鼻鏡が赤くなってしまう原因にはどんなものがあるでしょうか?

興奮、運動後

非常に多い原因です。
見知らぬ場所へ連れて行かれたり、夢中になってねこじゃらしで遊んだりして興奮すると交感神経が刺激され、人間の顔が紅潮するように猫の鼻鏡も赤くなります。
このケースはしばらく安静にすると色も落ち着いていきますので、安心して下さい。

発熱

こちらも人間と同じように猫も発熱すると全身の皮膚が紅潮することがあるため、鼻鏡も赤くみえることがあります。
発熱していると猫も元気食欲が低下しますが、いかがでしょうか?
可能であれば肛門から熱を測ってみるとよいでしょう。

外傷

鼻鏡の一部が赤くなっている場合には外傷の可能性があります。
出血は伴っていないでしょうか?
もし擦り傷など外傷を疑うような赤みであれば、軽く水道水で患部を拭い、ワセリンなど舐めても害のないものを塗って保護してあげるといいでしょう。

腫瘍

鼻鏡に赤っぽい盛り上がるようなしこりや、潰瘍のように凹んだ赤みがある場合、悪性腫瘍の可能性があります。
発生頻度としては稀ですが、鼻鏡にできるしこりとして、「扁平上皮癌」や「肥満細胞腫」と呼ばれる皮膚の腫瘍が報告されています。
しこりの診断には細胞診や組織検査が必要ですので、当てはまる症状が見られる場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。

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猫の鼻が白い!どんな原因が考えられる?

では猫の鼻鏡が白くなってしまう原因にはどんなものがあるのでしょうか?

気温が低いとき

気温が低いと末梢血管が収縮して血液の循環が悪くなるため、鼻鏡が全体的に白っぽく見えることがあります。
寒い冬ではよくみられる現象で、鼻鏡だけでなく耳まで白っぽくなったように感じます。
このケースでは暖かくしたり、少し体を動かすといつものような血色に戻りますので、安心して下さい。

貧血

元々ピンク色をしている鼻鏡の色が全体に白っぽく変化してきた場合に、もう一つ考えられる原因が「貧血」という病気です。
貧血とは、赤血球やヘモグロビン(血色素)の量が正常よりも少なくなった状態を言います。
貧血はいろいろな原因で引き起こされますが、若い猫ならば猫白血病ウイルスが関連した骨髄の病気や、高齢の猫なら腫瘍などの重大な病気が潜んでいることがあります。
鼻鏡の色の変化以外にも元気食欲がない、下痢や吐き気がある、痩せてきたなどの症状はないでしょうか?
また鼻鏡だけでなく歯茎や舌の色も見てみましょう。
飼い主の方が気づかれるくらい明らかな白さなら、重度の貧血になっている可能性があります。
貧血の原因を特定するためには動物病院で詳しい検査が必要ですので、疑わしいと思われたら早めに動物病院に連れて行きましょう。

猫の鼻が黒い!どんな原因が考えられる?

では猫の鼻鏡が黒くなってしまう原因にはどんなものがあるのでしょうか?

色素沈着

猫の種類によっては鼻鏡や唇などの粘膜に黒い色素沈着が見られることがあり、特に茶トラやブチ模様の猫にはよく起こります。
鼻鏡の変形や腫れがなく、一部が黒いシミのように見える場合は、色素沈着である可能性が高いです。
色素沈着は生まれつきのものもありますが、成長と共に出現したり拡大してくることがあります。
このケースであれば毛の模様と同じもので、病的なものではありません。
治療の必要はありませんが、もし判断に迷うようなら動物病院を受診しましょう。

外傷後のかさぶた

出血がしばらくして落ち着くとかさぶたができます。
もし突然黒っぽい固まりが鼻鏡についていたという場合は、これが原因の可能性があります。
無理に剥がそうとするとまた出血してしまう可能性がありますので、猫が気にして舐めていない限り、自然に落ちるのを待つとよいでしょう。

さいごに

1日の中で猫の鼻の色が変化する原因は、生理的なものであることがほとんどなので、心配しなくても問題ありません。
しかし注意しなければならないのは、貧血や悪性腫瘍の場合です。
これらの病気は比較的長い時間をかけてゆっくり進んでいくため、飼い主の方が鼻の色の変化になかなか気付かないということがよくあります。
万が一、貧血かも、悪性腫瘍かもと疑われた場合は、早めに動物病院を受診するようにしましょうね。





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