口腔の症状

猫の口の中に黒いできものの様なものがある。原因は?病気なの?

投稿日:2017年3月23日 更新日:

 

「あくびしている猫の口の中をよく見たら、黒いできものがあった!あれは何?病気?」

「猫が口の中を気にしているみたい。何が原因?口の中になにか病気があるの?」

猫が口の中をじっくり見せてくれることは少ないと思いますが、ふとした瞬間に何かあることに気付いたら不安になりますよね。
今回は、猫の口の中にある“黒いできもの”の正体について、解説したいと思います。

“黒いできもの”とは?

“できもの”というのは医学用語ではありませんが、腫れていたり、しこりができている場合によく使われる表現ですよね。
口の中にできる“黒いできもの”とは、どういうものなのでしょうか。

“黒いできもの”に見えるもの

猫の口の中に、本来あるはずのない“できもの”があれば、腫瘍なのではないかと不安に思われるかもしれません。
しかし、腫瘍以外にも血腫や歯肉の腫れ、潰瘍なども赤黒く見えることがあるため“黒いできもの”に見える可能性があります。

「できもの=腫瘍=ガン」なのか?

一般的に体にできる“できもの”は、腫瘍ではないもの、良性腫瘍、悪性腫瘍(ガン)の3種類に分類され、見た目だけで判断することはできません。
良性の腫瘍と違い、悪性の腫瘍は他の臓器への転移がみられ、予後が悪いのが特徴です。
どの種類の“できもの”であるのかを調べるためには、“できもの”に針を刺して細胞を採取し、顕微鏡でその組織を確認する細胞診という検査を行いますが、一部の細胞しか採取できないため、「悪性の可能性あり」ということまでしかわかりません。
そのため、“できもの”の正体については、外科的切除後の病理検査により確定診断に至ることがあります。

猫の口腔内腫瘍

では、口腔内腫瘍が原因である場合、どのような腫瘍が考えられるのでしょうか。
腫瘍そのものが“黒いできもの”である場合もありますし、腫瘍の周辺組織に炎症や出血がみられることが多いため、“黒いできもの”に見える場合もあります。

扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)

扁平上皮癌は皮膚構造の最上部である扁平上皮細胞がガン化した病気で、口腔内の粘膜、鼻や耳などの顔面、爪の周囲や腹部の皮膚などにできる悪性の腫瘍です。
猫が発症する口腔内腫瘍の大半を占めています。

原因

皮膚に起こる扁平上皮癌は白い毛の猫や毛の薄い部分に発症しやすく、日光の紫外線による傷害や慢性の炎症が原因と考えられていますが、皮膚以外の扁平上皮癌では、どの毛色の猫でも発生し、特に高齢の猫で注意が必要です。
口腔内の扁平上皮癌では、大気中の汚染物質、タバコの煙、外傷などが原因と考えられています。

症状

舌の付け根や歯肉(歯ぐき)などに盛り上がるような腫瘍ができ、時には口を閉じられなくなるほど、腫瘍が大きくなることもあります。
また、赤くただれた潰瘍ができることもあります。
血の混じったよだれを垂らしたり、食べ物や水を飲み込みづらそうな様子もみられ、栄養不足で衰弱してしまいます。

治療

周辺組織に浸潤しやすいため、広範囲の外科的切除を行った後、抗がん剤治療や放射線治療が行われますが、予後はよくありません。

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線維肉腫(せんいにくしゅ)

線維肉腫はコラーゲンを産生する線維芽細胞がガン化した病気で、猫の口腔内腫瘍で2番目に多いとされている悪性腫瘍です。

原因

原因は特定されていませんが、ストレスや免疫力の低下が影響していると考えられています。

症状

体幹、四肢、乳腺、顔面など全身に腫瘍ができます。
口腔内では、歯肉や口蓋に通常ピンク色で固着した硬いしこりができ、軟部組織と骨に深く浸潤しています。

治療

外科的切除を行った後、様子を見ながら抗がん剤治療を行うこともあります。

悪性黒色腫(メラノーマ)

メラニンを作る色素細胞(メラノサイト)がガン化した病気で、主に口腔内や眼、指などにできる悪性の腫瘍ですが、猫での発生はまれです。

原因

腫瘍発生の原因は解明されていませんが、歯周病や口内炎など口腔内の衛生状態が影響していると考えられています。

症状

ドーム型で黒~黒褐色、または色素沈着がなく色むらのある腫瘍が舌や口腔内粘膜に発生し、急激に大きくなります。
腫れてくるため、口のあたりを気にする、口臭が出る、大量のよだれが出るといった症状がみられ、口から出血することもあります。

治療

外科的切除が第一選択ですが、転移する可能性の高い病気ですので、抗がん剤による治療が必要になります。
手術困難な部位である場合や、転移が認められる場合には放射線治療を行います。

エプリス(エプーリス)

歯根膜から発生する歯肉にできる良性の腫瘍で、線維性、骨性、棘細胞性の3種類に分類される病気です。

原因

口内炎などの口腔内の衛生状態が影響するのではないかと考えられています。

症状

歯肉にしこりができ、盛り上がったように見えます。
通常痛みはありませんが、食べづらそうにしていたり、口臭や周りの組織の炎症によって出血がみられることもあります。
棘細胞性エプリスは周囲に浸潤するため、放置すると顔面のゆがみなどがみられます。

治療

良性腫瘍ではありますが、徐々に大きくなっていくため外科的切除を行います。

腫瘍以外の病気

口腔内腫瘍以外の病気が原因である場合には、どのようなものが考えられるのでしょうか。
歯周病や口内炎など口腔内に炎症が起きている状態であると、出血や腫れ、潰瘍などがみられることがあり、“黒いできもの”のように見える可能性があります。

歯周病

歯肉に炎症が起きた状態を歯肉炎と、歯根や歯槽骨にまで進行した歯周炎を合わせて歯周病といいます。

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原因

口腔内の食べカスがたまると細菌が増殖して歯垢となり、唾液中のカルシウムやリンなどが付着してできた硬い歯石によって口腔内を傷つけたり、さらに細菌が繁殖しやすい環境となって炎症を引き起こします。

症状

歯肉が赤く腫れあがり、進行すると歯肉が後退して歯の根元(歯頚部)まで露出し、歯が抜け落ちることもあります。
また、口臭、よだれ、痛み、出血などもみられます。

治療

歯石が付着している場合には、麻酔科での歯石除去が行われます。
歯肉の炎症がひどい場合には、抗生物質を投与することもあります。

口内炎

歯肉、舌、口腔内粘膜などが炎症を起こす病気で、高齢猫や抵抗力の低下した猫でよくみられます。

原因

歯周病など歯周組織が原因となる以外にも、内臓疾患、消化器の病気、細菌感染などによっても引き起こされます。

症状

口腔内の粘膜や歯肉にただれや腫れがみられ、悪化すると出血することもあります。
口臭やよだれが多くなり、痛みから食欲不振になることもあります。

治療

歯周病の治療として、口腔内の歯石除去、抜歯などを行うことがあります。
広範囲に口内炎ができている場合には抗生物質を投与する場合もあります。

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口の中のチェック

猫は口腔内の病気が比較的多い動物ですが、口を大きく開けるのを嫌がることが多く、異変に気付いた時にはすでに病気が進行していることもよくあります。
日頃から口に触れられることに慣らして、こまめにチェックできるようにしておくといいでしょう。
はじめは、ウェットフードなどを指につけてなめさせることからはじめ、口元、口唇をめくる、歯に触れる、歯肉(歯ぐき)に触れる…といったように数日ごとに徐々にレベルを上げ、決して焦らず時間をかけて慣らしていきましょう。

さいごに

今回は“黒いできもの”について解説しましたが、ガンであるかどうかは動物病院で慎重に診断を進めなければなりません。
猫の口腔内腫瘍の多くは悪性で、その原因はまだ解明されていないことが多いですが、日常的なデンタルケアなどで口腔内環境を清潔に保ってあげることで予防できる可能性がありますし、異変に早く気付くこともできます。
なかなか難しいとは思いますが、お口のチェックも上手に取り入れてあげてくださいね。





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